2014.6月定例県議会-発言内容(吉川彰一議員)


◆吉川彰一

 改革・新風の吉川彰一です。

 ある本の一節に、何人かの長野県の人から聞かされたことがある。夜、新潟から長野へ自動車で帰った。新潟では車が滑るように走る。後ろの座席でぐっすり眠り込んだ。ガタン、ゴトン、体が二度、三度揺られて目が覚めた。ああ、長野に入った。家も近いとありました。

 私も、議員となって間もないころ、売木村の当時の松村村長と、村内を走る国道151号線、現在は建設中の新野峠バイパス建設予定地を歩いたことが思い返されます。愛知県と表記がある地点からは、私のウエストよりも幅広の2車線の道路が延び、翻って長野県側はシェイプアップされた道が延びていたさまが思い返されます。

 この阿南町新野―売木村境の新野峠で現在整備が進む新野峠バイパスは、地元阿南町を初め、売木村、天龍村、愛知県豊根村などの周辺への関連もあり、こうした観点からお尋ねをいたします。

 愛知県側建設部分から売木村へ走る現道の151号線は、バイパスの新設地点から50メートル整備することになっているとお聞きします。が、そこからわずか先に大型車のよけ合いが難しいカーブがあります。このカーブについては特に冬場に事故も目立ち、これは阿南警察署でも指摘しております。しかしながら、改良の話はないとお聞きしましたが、検討はなされないのでしょうか。お尋ねいたします。

 過去には新野峠バイパスと県道大平山松葉線を垂直交差させることが解決する方法として売木村も提案したそうですが、バイパスと大平山松葉線の高低差の問題から難しいとの県側からの回答があったそうです。この売木村の課題についてはバイパスの設計の際に検討はなされなかったのでしょうか。

 また、そもそも、愛知県側が151号線を整備する際、長野県側の現道に高さを合わせて整備がなされるその前に、長野、愛知両県で連絡調整は行われなかったのか。お尋ねいたします。

 次に、この売木村部分と対称になる愛知県豊根村の林道豊富線が大変よく整備されております。この豊富線をわずかに行くと天龍村の村道大河内線とつながります。県境を挟んでの林道と村道を通行する方たちは、県境や道路の種別などは考えずに通行するかと思います。新野峠バイパスを整備する上で、この天龍村側とのアクセスが何か検討されたのでしょうか。

 愛知県側と阿南町との行き来は新野峠バイパス整備で便利になることは大変ありがたいと思いますが、先ほどの売木村と同様に、脇の道となる天龍村にも配慮が欲しいところです。

 以上、奥村建設部長にお尋ねいたします。

 

◆建設部長(奥村康博)

 国道151号新野峠バイパスの整備についてのお尋ねでございます。

 まず、バイパス整備によりまして旧道となる現道部分の改良についてでございます。

 御指摘のとおり、この区間については、幅員が狭く、急勾配、急カーブのため、バイパス化によりまして通行車両の安全を確保しようとしているものでございます。したがいまして、現道に関しましては、バイパスとの接続に必要な範囲の整備と、傷んだ舗装や側溝の修繕、補修及び標識の設置を実施する予定としております。

 次に、県道大平山松葉線との交差方法の検討と、長野、愛知両県での連絡調整状況についてのお尋ねでございます。

 地元からバイパスと県道大平山松葉線との取りつけに関する提案をいただいたことから、平成20年度に技術的な検討を行っております。その結果、バイパスとの交差位置が交通安全上支障となること、急峻な地形のため工事費が多大となることから困難と判断し、地元に御説明させていただいております。

 また、愛知県側の改良につきましては、豊根拡幅事業として延長3.4キロメートルの改良を昭和63年に着手し、平成19年度に完了しております。このうち県境付近の道路計画につきましては、平成1210月に愛知県新城土木事務所と飯田建設事務所でルート協議を実施し、その結果を受けて計画を策定しております。

 次に、国道151号から天龍村へのアクセスについてのお尋ねでございます。

 国道151号から天龍村への主たるルートとしましては、道路の整備状況から見て阿南町新野から国道418号の利用が望ましいと考えております。また、県道阿南東栄線を経由して林道豊富線や村道大河内線等を通るルートにつきましても、現状の利用が確保できるよう、パイパスと県道阿南東栄線の接続を確保してまいります。

 以上でございます。

 

◆吉川彰一

 この新野峠パイバスは、3.7キロのうち、上工区として事業化されている1.6キロ区間の早期完成と残る中工区及び下工区2.1キロ区間の早期事業化については、下伊那南部地区、阿南町、さらには阿南町新野地区、それぞれが再三にわたって要望を出しております。これに対して、工事は土質の問題などにより期待どおりには進んでいないのが現状です。

 こうした中、今後の工事の進捗、見通しについて、地元のこの熱い期待への奥村部長の御回答をお願いいたします。

 

◆建設部長(奥村康博)

 上工区、中工区、下工区の今後の見通しについてのお尋ねでございます。

 国道151号は飯田市を起点として愛知県豊橋市に至る主要幹線道路であり、県内においては順次整備を進めてまいりました。

 現在、愛知県境の約3.7キロメートル間が幅員狭小及び線形不良区間として残っております。そのうち上工区1.6キロメートルの間は、幅員狭小で縦断勾配も急なことから、新野峠バイパスとして平成19年度に事業着手し、これまで約800メートルが供用しました。残る事業区間につきましては、平成28年度の完成、供用を目指して整備を進めてまいります。

 また、事業化を予定しております中工区及び下工区の約2.1キロメートルにつきましては、測量設計を行うためにことし9月ごろに地元説明会を予定しているところでございます。今後、地元の同意を得た上で、中工区、下工区につきましても早期の事業化を目指してまいりたいと思います。

 以上でございます。

 

◆吉川彰一

 御答弁いただきました。新野峠バイパス整備に対する地元の期待を再確認していただきたいと思います。

 また、県境を挟んでの道路整備は、本県の地理的特性から、当下伊那地域のみならず各地域の課題でもあると思います。先ほど御紹介した本にも、その後に、長野県の道路事情は往時に比べて目をみはるほど改善されたとあります。効率的なインフラ整備を改めて要望して、次の質問に移らせていただきます。

 次に、今月18日に国会で成立し、昨日公布された地域医療・介護総合確保推進法、いわゆる一括法についてお尋ねいたします。

 この法案成立に関連して医療法も改正され、地域医療体制において都道府県知事の権限が強化されることになり、ある専門家の言葉をかりれば、厚生労働省ではなく、住民を向いて仕事のできる体制になったとのことです。

 この具体策の第一歩として、病床機能報告制度の取りまとめ、それに基づくいわゆるビジョンの策定につきましては健康福祉部の迅速な作業をお願いするものです。

 また、これらを踏まえ設置されるこれもいわゆる協議の場についての本県のあり方については先ほどの清水純子議員の質疑にあったとおりで、私も今後の進展に注視をしていきたいと考えております。

 私が申すまでもないかと思いますが、医療は人で支えられているものかと思います。この考え方に立って眞鍋健康福祉部長にお尋ねいたします。

 まず第1点目として、こうした流れを踏まえ、信州型総合医の位置づけに変化はあるのでしょうか。また、育成する上で対応すべき点があればお示しいただきたいと思います。

 第2点目として、同様に各都道府県において医療政策を担うことのできるいわゆる医療政策のプロ的人材の育成を問う声も上がっているところでございますが、必要であるとお考えでしょうか。もし必要であるなら、育成についての何らかの方策があればお示しいただきたいと思います。

 第3点目として、これも清水議員の質疑の中にもありましたが、新たな基金の活用につきまして、医療従事者の多職種連携のインセンティブを与えるものとして活用することについて検討はできないものでしょうか。

 以上、3点、お尋ねいたします。

 

◆健康福祉部長(眞鍋馨)

 今回の一括法の改正に関係して三つのお尋ねでございました。

 まずは、信州型総合医に関する御質問でございます。

 議員御指摘のとおり、先日、地域医療・介護総合確保推進法が成立いたしました。一連の国の医療制度改革では、患者さんのそれぞれの状態にふさわしい良質で適切な医療を提供するため、今後、医療機能の分化、連携や在宅医療の推進等に取り組むこととなっております。

 県では、昨年度から、全国に先駆けまして信州型総合医の養成の取り組みを初めております。現在、12人の後期研修医が研修中ということであります。

 この信州型総合医でございますが、地域のさまざまな保健医療活動と連携し、かつ、患者の全身を幅広く診療できる医師、いわば地域を丸ごと診ることができる医師というふうに位置づけております。これからの医療提供体制の中で必要かつ有効であり、医療制度改革の方向に合致したものというふうに考えております。

 また、この信州型総合医の育成に当たりましては、国の専門医制度の見直しによりまして平成29年度から新たに養成が開始される予定の総合診療専門医を見据えてそのプログラムをつくっております。認定病院と連携いたしまして研修医セミナーや指導医講習会を開催するなど、引き続き養成と確保に取り組んでまいります。

 二つ目のお尋ねでございます。

 県の医療政策を担う人材の育成についてということでございましたけれども、今般の法律が成立いたしまして都道府県の権限というのはこれまでよりも明確化、そしてまた強化されております。具体的に申し上げますと、病院に対しまして医療機能の転換の要請の権限が新たに設けられましたことや、医師派遣の要請権限が法律上明確化されたことなどが上げられるかというふうに思います。

 これまで、医療政策を担う人材育成の取り組みといたしましては、医師を初めとする医療系の職員に国立保健医療科学院の専門研修を受講させたり、あるいは薬剤師等の厚生労働省への派遣、保健師の市町村等への研修派遣などを行っておるところでございます。

 しかしながら、こうした流れに伴いましてこれまで以上に医療政策に精通した職員の必要性が増しておりますことから、これまでの取り組みに加えまして、さらにどのようなことができるのか検討してまいりたいというふうに思っております。

 最後の質問でございます。医療従事者の連携への基金活用についてでございます。

 いろんな連携が大事だというふうに言われておりますけれども、幾つかその例をお示ししますと、病院と診療所の連携、これは病診連携と呼ばれております。また、医科と歯科の連携で医科歯科連携、そして医科と薬剤師さんなど薬を専門とする方の連携ということで医薬の連携というふうなことが言われておりますけれども、こういった医療機関間の連携ですとか、あるいは医療従事者間の連携を強化することは医療提供体制を今後充実させていくために重要な取り組みというふうに思っております。

 今回の基金でございますけれども、今回、事業提案をしていただいたわけでございますが、本県が定めた計画の策定方針におきましては、退院調整、病状急変時の入院受け入れ等に対する病診の連携、それから在宅医療における医療・介護従事者の多職種の連携、がん、糖尿病などと歯科との関係に係る人材養成や病棟への歯科医師の派遣等の医科歯科連携など、医療従事者等の連携を図る事業についても対象としているところでございます。

 県といたしましては、医療従事者間の連携を促進するこうした事業を含めまして、新たな基金を活用した県の計画案の検討を行ってまいりたいと考えております。

 以上です。

 

◆吉川彰一

 地域の医療的特性を考慮しながら、本県の誇るべきところである健康長寿日本一、あるいは他県よりも一日の長があると言われる在宅医療などにより磨きをかけていただく施策に期待をいたしておるところです。

 また、昨日の小池清議員の質疑の中で、阿部知事は、リニア開業をにらみ、首都圏からの高齢者を受け入れる医療・介護サービスや先端医療の拠点に飯伊地域をとの答弁がございました。先端医療につきましては検討課題はまだ多々あるかと思いますけれども、良質な医療提供体制への取り組みがやがてこうした実を結ぶことを期待して、私の一切の質問を終わります。ありがとうございました。

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