2014.9月定例県議会-発言内容(山岸喜昭議員)

 

◆山岸喜昭

 このたびの御嶽山噴火に伴い被災されました皆様方に心からお見舞いを申し上げます。同じ活火山浅間山と共生いたしております小諸からも御心情を御拝察するとともに、一日も早い復興を願うものでございます。

 順次質問に入ります。将来のスポーツ選手育成についてでございます。

 第18回オリンピック東京大会から1010日で50年を迎えます。日本中が沸いたスポーツの祭典は、日本の発展ぶりを世界中にアピールし、高度経済成長期に輝かしい1ページを刻みました。その記憶は2020年に開かれる2度目のオリンピックへと受け継がれようとしております。経験しないとわからないあのときの興奮、反対していた人たちも近づくにつれ気持ちが同じになる不思議な大会がオリンピックであります。若者たちに経験させたいイベントであり、国中が一つになれるのがオリンピックであります。

 2020年に東京で開催されるオリンピック、参加することに意義があるから、今やどれだけメダルが獲得できるかが期待されます。ロンドン大会では獲得した金メダルは7個、文科省は東京オリンピックでは25から30個の金メダルを目指しています。

 そこで、課題となるのがアスリートの育成であります。オリンピックを初めとする国際的なスポーツ大会、また全国レベルの大会において県選手が活躍する姿は、県民や子供たちに大きな夢と感動を与えてくれます。

 先般、先進的に取り組んでいます福岡県に調査に行ってまいりました。福岡県では、タレント発掘・育成事業という事業で、県内に眠るすぐれたスポーツ能力を持つ子供たちを探し出し、世界に通用するトップアスリートを育成するプロジェクトに取り組んでおります。ここで選ばれた選手は皆オリンピック出場を目標としております。国やJOCとも積極的な連携を持ち、事業に取り組んでいます。

 本県も、今年度事業で、6年後に迫ったオリンピックに向けてオリンピアン育成支援事業に取り組んでいるところでございます。東京オリンピックなどに出場するために必要な国際競技力を身につけるため、期待できる選手や競技の集中的強化を図る事業であります。オリンピックで活躍できる長野アスリートを育てるには、ジュニア選手の発掘から一貫した指導に加え、スポーツ情報、医学、科学を取り入れた総合的なサポート体制の充実などの支援を推し進める必要があります。

 教育長にお聞きします。

 県内に眠るすぐれたスポーツ能力を持つ子供たちを探し出し、世界に通用する長野県トップアスリートの育成についてはSWANプロジェクトで成果を上げているとのことですが、選手の育成状況はどのようになっているのか。

 東京オリンピックに向けて、県として計画的に選手育成を進めるべきと思うが、今後どのように推進していくつもりか。お聞かせください。

 オリンピアン育成支援事業によりオリンピックや世界大会で活躍できるアスリートを育成するためには、小中学生から有能な選手候補を計画的に発掘、育成、強化していくことが不可欠であります。ジュニア選手の才能の発掘、選手層の拡大はどのように進めるのか。

 ジュニア選手の体力、運動能力の強化、向上させるには熱心で優秀な指導者が不可欠であり、そのためには人材の確保が大変重要になってまいります。指導力を有する優秀な人材の確保はどのように取り組んでいるのか。

 指導者の多くは仕事や職務をこなしながら選手の指導に当たっています。選手強化にかかわる競技経験者や教員、民間企業の指導者等が服務や業務など活動しやすい条件と理解、協力が求められるが、指導者の環境づくりはどのようにしていくのか。

 また、指導者の指導能力の向上や指導者育成はどのように取り組むのか。お聞きします。

 続きまして、本郷議員、丸山議員より質問がありました危険ドラッグについてお尋ねします。

 危険ドラッグの乱用は大きな社会問題となっております。危険ドラッグの影響と見られる事故・事件が多発している中、県内でも危険ハーブを使用した少年が車を運転し多重死亡事故を起こしているが、香川県でも事件が起きました。

 新聞によると、実り多い人生をと願い、一人娘を実久と名づけました。悲劇は下校中に起きました。休みで自宅にいた父親のもとに、同じ登校班の女の子が駆け込んできた。実久ちゃんが車にはねられた。現場で目にしたのは心臓マッサージを受けている娘の姿であった。自動販売機をはね飛ばし、民家にぶつかって大破した車の中では、ハンドルを握ったまま男が座っていた。意識が飛んでいるようだった。頭を強く打った娘は搬送され、病院で処置を受けた。両親が子供に呼びかけると、二度まばたきをして涙を流した。両親の言葉に反応したのはそれが最後であった。10日間にわたり手厚い看護を続けたが、息を引き取りました。事故から数週間後、車から危険ハーブが見つかった。危険だとわかっているのに、なぜ公然と売られているのか。危険ドラッグは被害者も加害者も人生が終わってしまう。両方の両親は、悲しみに耐えながら塩崎厚労相に危険ドラッグの根絶対策を直接求めました。

 警察本部長にお聞きします。

 危険ドラッグの影響と見られる事件・事故が多発している中、県内でも多重死亡事故が起きているが、この事故の概要と、今後の危険ドラッグを使用して車を運転する者への取り締まりなど、危険ドラッグの取り締まり強化に向けた取り組みについてどのようにされるのか。お聞きします。

 また、教育長にお伺いいたします。

 今、若者を中心に急激に乱用が広がっています。危険ドラッグはインターネット等により簡単に入手できることや、合法ハーブ、アロマなどと呼んで抵抗感をなくしていることなどから軽い気持ちで手を出す人が少なくありません。小中学校、高等学校における薬物乱用防止教育において危険ドラッグをどのように取り扱っているのか。

 危険ドラッグは、誰にでも、どこでも簡単に入手しやすい環境、また安価で購入できることで今後青少年への広がりが大変懸念されるところであります。学校教育においてもより力を入れた取り組みが必要であると考えますが、見解をお聞かせください。

 続きまして、被災農業用施設の復旧支援についてお伺いいたします。

 2月の豪雪により被災した農業用施設の復旧に関し、年度内に復旧が完了していない農業者が多くいる問題につきましては何人かの議員から質問がありました。確認の意味をもちまして農政部長にお聞きします。

 まだ申請を行っていない農業者に対しましては市町村やJAと連携しながら個別の相談に応じるなど、営農継続に向けきめ細かな対応が必要であると思います。現在もそのように取り組んでおられていると思いますが、その状況と今後の対応についてお聞かせください。

 

◆教育長(伊藤学司)

 まず、将来のスポーツ選手の育成について5点お尋ねをいただきましたので順次お答えをいたします。

 SWANプロジェクトの選手育成状況についてでございますが、平成21年度から実施しておりますこのプロジェクトは、冬季オリンピックのメダリストを夢見る子供たちに対し、世界への挑戦に必要なフィジカルトレーニングを初め多彩なプログラムを提供しており、スキー、スケート、カーリングとボブスレーなどそり系の4競技を対象に実施をしてございます。

 現在、1期生から5期生までの75名がトレーニングを積んでおり、平成25年度末には1期生及び2期生の中から13名が初めて修了し、高校に進学後も競技を継続しているところでございます。

 このSWANによる昨シーズンの主な競技成績としては、全国中学校体育大会のスケート・スキー競技会へ25名が出場し、2名の優勝を含む延べ7名が入賞するなど、本プロジェクトによる着実な成果が見られるところでございます。

 今後は、各プログラムの成果と課題を検証しながら、一人一人の成長段階に応じたより高いレベルのプログラムを提供することで子供たちの夢の実現を支援してまいる所存でございます。

 次に、東京オリンピックに向けた計画的な選手育成についてのお尋ねでございます。

 我が国で開催されますオリンピックにおいて本県出身の選手が出場し活躍することは、選手のみならず県民に対して誇りや元気を与え、地域の一体感の醸成にも寄与するものと認識してございます。

 このため、県では、本年度から新たに、将来性のある若手選手を対象に、競技団体が実施する海外での合宿や全国レベルの強化練習会への参加など、選手強化の取り組みを支援するオリンピアン育成支援事業を実施しており、本年6月には夏季競技において9競技団体14選手を指定したところでございます。

 選手の計画的な育成に向けて引き続きオリンピアン育成支援事業による強化策を充実するとともに、競技団体との連携を強化することで東京オリンピックにおいて本県出身の選手が一人でも多く活躍できるよう支援に努めてまいりたいと考えてございます。

 次に、ジュニア選手の才能の発掘、またその選手層の拡大についてのお尋ねでございます。

 有望なジュニア選手の発掘は、競技団体はもとより、中学校体育連盟や高等学校体育連盟、さらには地域スポーツクラブやスポーツ少年団などが開催する大会や活動を通して実施してきているところでございます。

 また、発掘した将来性のあるジュニア選手については、その才能を伸ばすとともに、選手層の拡大を進めるため、選手が所属する学校やチームを対象に、県体育協会、競技団体等と連携をし、重点強化校及び重点強化チームに指定した上で、選手強化費用を支援しているところでございます。

 今後、こうした取り組みをさらに強化するため各競技団体との連携を強化し、選手の発掘、育成、強化に係る意見交換を行うほか、県体育協会において行う中長期的な選手強化策の議論なども踏まえ、より効果的な取り組みに努めてまいりたいと考えてございます。

 次に、指導力を有する人材の確保についてでございます。

 トップアスリートを育成する面から、ジュニア選手の技能の向上には熱心で優秀な指導者の存在は必要不可欠でございます。そこで、本県では、競技において優秀な成績をおさめた実績のある教員に対し学校や競技団体の指導者として活躍できるよう配慮するとともに、国際的、全国的な大会において好成績を上げている若手選手に対しても教員となるよう情報提供しているところでございます。

 また、一部の競技団体においては競技の指導を専門に行うプロの方を活用することで指導人材の確保に努めているところでございまして、引き続き、競技団体とも連携をし、優秀な指導者の情報確保に努めてまいりたいと考えてございます。

 次に、指導者の育成等についてでございます。

 指導者が活動しやすい環境づくりに向けて、これまでも、所属企業や学校に対しまして、関係者を国体などの大会に指導者として派遣する際には配慮をお願いしている通知を出しているところでございます。

 また、指導能力の向上については、体育センターにおいて学校や地域の指導者を対象として競技力向上研修講座及び中央研修会伝達講習会を開催し、効果的な指導方法等について研修を実施をしております。

 さらに、県の体育協会や競技団体と連携し、競技団体の競技力向上委員を対象にトップ指導者ミーティングを開催し、競技を超えた指導者間での情報交換のほか、最新の指導方法や理論の研修等により指導者の資質の向上について努めているところでございます。

 今後は、さらに、競技引退後の選手が、その経験を生かし、本県のジュニア選手に対して指導を行う場づくりなど、いわゆるスポーツ界における好循環の創出に向け検討を進めてまいりたいと考えてございます。

 次に、危険ドラッグに関する学校における指導についてのお尋ねでございます。

 危険ドラッグにつきましては、保健体育の授業における薬物乱用防止教育の中で、児童生徒の発達段階に応じて心身への影響や健康を損なうことなどを指導しているとともに、専門的知識を有する外部指導者を講師として、学校で開催してございます薬物乱用防止教室においてもその実態や危険性について指導を行っているところでございます。

 議員御指摘のとおり、急速な危険ドラッグの広がりが懸念されている中、県教育委員会といたしましても、薬物乱用防止教育指導者講習会を開催し、今年度は特に危険ドラッグについて積極的に取り上げるなど、学校における指導の中核的となる人材の養成に努めているところでございます。

 今後も、関係機関と連携をしながら最新の知識や指導方法の研修を行い、学校現場におけるさらなる指導力の向上に努めてまいる所存でございます。

 以上でございます。

 

◆警察本部長(山崎晃義)

 お答え申し上げます。

 危険ドラッグに係る事故の概要と取り締まり強化に向けた取り組みについて御質問をいただきました。

 本年5月14日午前1152分ごろ、中野市草間の県道上において、当時19歳の少年が運転する普通乗用車が対向してきた被害車両3台等に次々と衝突し、被害車両の運転手3名を死傷させたもので、事故発生直前に危険ドラッグを吸引して事故を惹起させた事実及び無免許運転の事実が判明し、長野地方検察庁から危険運転致死傷罪及び道路交通法違反等により起訴され、また、同乗していた男性についても危険運転致死傷罪の幇助と道路交通法違反で起訴されていると承知しております。

 次に、取り締まり強化に向けた取り組みでございますが、危険ドラッグを使用して自動車等を運転する者への取り締まりにつきましては、交通事故や取り締まり現場等において危険ドラッグ使用が認められる事案について自動車運転死傷処罰法や道路交通法などのあらゆる法令や違反の適用を検討するとともに、他県の捜査要領や検挙事例を参考にして迅速かつ適正な捜査を行ってまいります。

 また、交通事故や交通違反を伴わず危険ドラッグの使用や所持が判明した場合につきましても、個々の事案ごとにその違法性、危険性等を検討して、点数制度によらない行政処分の適用を判断してまいります。

 警察といたしましては、引き続き、危険ドラッグの乱用の根絶を図るため、関係の機関と連携いたしまして、実態把握と指導の徹底、取り締まりの徹底、広報・啓発活動の促進等の取り組みを強力に推進してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

 

◆農政部長(中村倫一)

 被災農業施設の復旧支援に関しまして、まだ補助申請を行っていない農業者に対する取り組み状況と今後の対応についてお尋ねでございます。

 現在、各市町村におきまして補助申請に向けた相談や受け付けを行っているところでございます。引き続き、市町村、JAと連携をいたしまして農業者の皆さんへのきめ細やかな対応を行いまして、復旧を希望しておいでになります農業者の皆様方が年内に漏れなく申請できるよう支援をいたしますとともに、国に対しましては補助事業を複数年にわたって継続できるよう今後も要請してまいる所存でございます。

 以上でございます。

 

◆山岸喜昭

 それぞれ御答弁をいただきました。よき指導者ということで、今、テニスで錦織選手もすばらしい活躍をしているんですが、チャンコーチが今クローズアップされているということでございます。

 これからのオリンピアン育成支援事業の成果に期待し、夢と希望を県民に与えていただきますよう取り組みをしていただきたいと思うところでございます。

 また、今この時期に危険ドラッグ撲滅活動をしていかなければ日本は大変なことになると思っております。さらなる取り締まりを願うものであります。

 そしてまた、農業用施設の復旧につきましては、国に対しても引き続き柔軟な対応を求めていただくことをお願い申し上げまして、質問を終わりといたします。

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