2014.6月定例県議会-発言内容(続木幹夫議員)


◆続木幹夫

 順次質問いたします。

 私は、県議となって初めての2011年6月の定例県議会の一般質問で県の外郭団体の整理統合について質問いたしました。そして、知事からは積極的にその見直しを行うとの答弁をいただきました。あれから3年がたち、知事におかれましても今期最後の議会となりました。

 そこで、その後の外郭団体の見直しについてどのようになったのか。総務部長に伺います。

 そして、知事に伺いますが、外郭団体の見直しについては、現段階で一応の区切りとするのか、それとも、まだ道半ばで、改選後もさらにその見直しを進めていく所存か。伺います。

 見直していく場合、具体的にどのように進めていかれるのか。お伺いいたします。

 

◆総務部長(太田寛)

 外郭団体の見直しの状況についての御質問でございます。

 県では、平成16年度に策定いたしました長野県出資等外郭団体改革基本方針、これを随時見直しながら外郭団体の改革を進めているところでございます。

 議員から御質問のございました平成23年度以降の3年間では、私立幼稚園協会、建築住宅センターなど4団体につきまして県の人的・財政的関与の廃止や出資金の引き揚げ等を行いました。この結果、県の外郭団体として位置づけられる団体の数は43から39に減少したところでございます。

 また、外郭団体全体では、団体に対します県職員の派遣を平成23年度の101名から今年度69名まで32名削減するなど、着実な見直しを進めてきているところでございます。

 

◆知事(阿部守一)

 外郭団体の今後の見直しについての御質問でございます。

 長野県として、平成24年度に外郭団体等検討委員会を設置して、文化振興事業団、林業公社等重点検討6団体を中心として、各団体の運営のあり方について御検討いただき、方向づけをしたところであります。

 その結果、改革基本方針の改定をさせていただいて、各団体としてこういう方向で進もうという方向を明確にいたしました。現在、この方針に基づいて、各団体において改革実行段階と、検討の段階から実行段階になっているというふうに考えております。この実行をさらに進めていくということだと考えております。

 例えば、文化振興事業団につきましては、文化振興に対する高い知見と経験を持った方を理事長にお迎えするということで前文化庁長官近藤誠一氏を理事長にお迎えしたところでありますが、団体の役割を十分果たせるよう、中長期的な視点に立った人材育成を今後図っていかなければいけないと考えております。

 また、林業公社については、平成25年度に設置した林業公社経営専門委員会においてさらに検討を行った上で、徹底的な経営改革を前提とした団体の存続という方向性をしました。本年5月に経営改革プランを策定したところであります。職員給与の見直し、あるいは事業の執行方法の改善、こうしたことを具体的にこれから実施をしていかなければいけないわけであります。

 県としては、この改革基本方針にのっとり、それぞれの団体の改革が具体的に進むよう、引き続き、十分な指導監督、そして外郭団体と一緒になった取り組みを進めていきたいと考えております。

 以上です。

 

◆続木幹夫

 外郭団体の見直しについては一定の成果を上げているということで評価いたしたいと思いますが、しかしながら、県財政を圧迫している一つの要因となっていると私は思いますので、なお一層の見直しをしていただくことをお願いして、次の質問に移ります。

 去る6月3日の午後4時ごろ、松本平西部地区にひょうが降り、一帯の農産物に甚大な被害が出ました。私の地元塩尻市洗馬地区においても、まさにレタスの出荷作業の最中であり、これから収穫したレタスを段ボールに詰めようとしていた目の前でレタスがひょうに打ち砕かれているのを見て、農家は声も出ず、まさに茫然自失といった状態であったようです。

 昨年の春は凍霜害にやられ、この2月には大雪によって多くの農家のパイプハウスなどが潰され、この春で何とか盛り返そうと意気込んでいたやさきにこの災害です。

 さらに、誤解を恐れずに言えば、野菜の場合は、この時点ですぐに植えかえれば、まだ秋の収穫に間に合いますが、果樹の場合は、この瞬間、ことしもまともに収穫、出荷ができないことが決まってしまいました。昨年の凍霜害に続き、ことしもまともに収穫、出荷ができなくなり、農家に経営意欲をなくすなというほうが無理な状況であります。

 今回のひょう被害について、県農政部農業政策課の発表によりますと5月28日から6月3日までのひょう被害額は県全体で6億524万円ということですので、本年の農産物等災害緊急対策事業の発動要件である3億7,000万を優に超えていますので、当然、今回も農産物等災害緊急対策事業が発動されると思いますが、そこで、まず、この被害額の算定方法について伺います。

 こうした災害があった直後、行政と農協がともに被害状況調査を実施し、それぞれ被害額を発表いたしますが、そのたびにその額の開きの大きさに農家は困惑いたします。どちらが実態に即した被害額なのか。

 例えば、今回のひょう被害に対して、私の地元塩尻市洗馬地区では、市が公表した被害額は3,900万円であり、そして洗馬農協が発表した被害額は約1億円でした。この余りに大きい開きはどこに起因しているのか。農政部長に伺います。

 

◆農政部長(中村倫一)

 気象災害によります農作物の被害額の算定についてのお尋ねでございます。

 農作物の被害につきましては、農林水産省の定めました農林水産業被害報告取りまとめ要領におきまして、被害を受けて減収した数量に農家の庭先価格を乗じて算定するというふうにされているところでございまして、本県におきましても国の基準に沿って算定を行っているところでございます。

 具体的には、災害の種類や農作物の種類ごとに、評価基準価格、あるいは被害額の算定方法、さらには調査時期などを定めた県下統一の被害報告取りまとめ要領に基づきまして、まず市町村、農業改良普及センター、JAなどが現場で被害状況を確認していただきまして、その結果を市町村が取りまとめ、地方事務所を通じまして当部に御報告をいただきまして、これを集計したものを全県の被害額として公表をしているところでございます。

 御質問の市町村が算定した被害額とJAの算定した額との開きでございますが、これはJAのほうで品質低下を含めた独自の方法で算定を行ったことよるものと思われます。

 県といたしましては、全国集計の対象となっております農作物の被害額につきましては、引き続き国の基準に基づいて算定をすることが必要というふうに考えているところでございます。

      〔15番続木幹夫君登壇〕

 

15番(続木幹夫君)

 ただいま、農政部長からの答弁で、被害額の差の要因の一つが、例えば農協の被害額評価の単価は市場価格であり、行政はいわゆる庭先価格、つまり農家の手取り価格であるということ、そして、農協側の被害額には、出荷には至るが災害による品質劣化で販売価格の下落分も算入するということで差が出るということでありますが、実際の農家の被害は当然販売価格の下落分も含まれるべきであると私は思います。

 そこで、農政部長に伺いますが、この農産物等災害緊急対策事業にかかわる被害額の算定において、品質劣化による販売価格の下落分も算入していただけないか。伺います。

 また、農産物を出荷に至るまでの成果品とするまでには、既に種苗代、肥料代、農薬代等々の経費が投入されています。農産物等災害緊急対策事業は、災害のあった後散布する農薬代や植えかえのための肥料や種苗代は補償しますが、それまで投下したこれらの経費は補償されません。これらの経費についても算入していただけないのか。あわせて伺います。

 

◆農政部長(中村倫一)

 被害を受けて品質低下いたしました販売価格の下落分を被害額へ算入できないかということなどについてのお尋ねでございます。

 野菜などにつきましては出荷時期におきます需給状況が価格変動の大きな要因となっておりますこと、さらに、果樹などにつきましては生育過程で被害がある程度軽減する場合もあることなどがございまして、品質低下による販売価格の下落分を被害額に算定することは困難というふうに考えております。

 また、農作物の気象災害に対する県の支援につきまして、被災農家の営農の継続に必要なかかり増し分、この部分について支援をするという観点から、今後とも、県といたしましては、緊急防除用の農薬や代作用苗の購入など緊急対策に要した経費に対しまして、市町村の御要望を踏まえ、支援を行ってまいりたいというふうに考えております。

 なお、現在、国におきましては、農業経営全体に着目して、価格低下を含めた収入減少を補填する収入保険制度の導入に向けた調査が始まっておりますことから、本制度が農業経営の安定につながるものとなりますように引き続き国に要請してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

 

◆続木幹夫

 当然、農家側からすればなるべく行政から多くの補償を引き出したいという意識が働きますし、また、行政側からすれば、ただでさえ厳しい財政状況において余り過大な評価はせず支出を抑えたいという相反する意思が働くことは大変理解できますが、こうした自然災害は農家の経営努力ではどうしようもありません。農家がこれからも経営を継続できますよう、極力、金銭的な面も含めて、多方面で支援をしていただけますようお願いいたしまして、次の質問に移ります。

 本年3月、子どもを性被害等から守る専門委員会から報告書が出されました。この中で、子供を性被害から守るためには学校、社会、家庭で性教育を充実すべきと提言しています。また、昨年12月の県内の大学生等に実施したアンケート結果でも、89%の人が法規制よりも性教育の充実を求めていることが明らかになりました。つまり、専門委員会も、また直近で性教育を受けた成人した若者も、今の性教育は十分ではないと思っているわけです。

 そこで、教育長にお伺いしますが、教育長におかれては本県における性教育の現状についてどのように思っておられるのか。そして、教育長も現状では不十分とのお考えであれば、本県における性教育をどのように改善し、どのように充実すべきとお考えか。お聞きいたします。

 長野県は、全国で唯一淫行条例を持たず、地域ぐるみで子供たちを守る理念を大事にしてきました。県教委は、この特徴を土台に本県独自の性教育の指針をつくってはいかがかと思いますが、あわせて伺います。

 

◆教育長(伊藤学司)

 まず、本県におきます性教育の現状等についてのお尋ねでございます。

 学校における性に関する指導は、学習指導要領に基づきまして、保健体育や特別活動の時間に児童生徒の発達段階に応じて行っているところでございます。

 具体的には、児童生徒に対して、成長に伴う体の変化や感染症とその予防など基本的な知識の定着を図るとともに、みずから考え、望ましい行動がとれる能力や態度を身につけさせるよう指導しているところでございます。

 また、子供の発達には個人差があることから、授業時間に加えまして状況に応じた個別指導も行っているところでございます。しかしながら、近年、性情報の氾濫ですとか、家庭や地域の教育力の低下などの社会環境の変化に伴いまして子供の精神的・社会的発達に影響を与える多様な問題が発生してございまして、こうした状況を背景とした出会い系サイト、援助交際、性感染症などの現代的課題についても適切な指導が求められているというふうに認識をしてございます。

 これらの課題に幅広く対応するため、県教育委員会では、本年3月に、性情報への対応、性被害や加害の防止など具体例に即した指導案や現代的課題に関する資料を取りまとめた「性に関する指導の手引き」を改定をし、全ての学校に配布をしたところでございまして、今後、この手引を踏まえ、最新の知識や指導方法について教員対象の研修等を充実することによって学校現場における指導力の向上に努めていきたいと考えてございます。

 次に、性教育、性に関する指導に関しての本県独自の指針についてのお尋ねでございます。

 今後の性に関する指導の方向につきましては、学校が家庭や地域と連携しながら効果的な指導を進めていくという取り組みを充実していくことが必要でございまして、今申し上げました、今回改定した「性に関する指導の手引き」でもそうした方針を示すとともに、PTAとの連携を初めとする具体的な取り組みを例示しているところでございます。

 また、子どもを性被害等から守る専門委員会の報告書におきましても、行政、学校、家庭、地域等がそれぞれの役割を明確にした上で連携して取り組むよう提言をされたところでございまして、これを踏まえ、この手引を活用した指導や研修の充実を初め、関係部局とも十分連携を図りながら、家庭、地域と連携した具体的な取り組みの充実に努めていきたいと考えてございます。

 

◆続木幹夫

 私、思いますに、どうも、最近、本県も子供を性被害から守るためには罰則規定を含めた淫行条例の制定しかないといった方向に向かっているように思われて仕方がありません。安直にそうした条例の制定を考えるのではなく、本県が今まで行ってきた学校や地域ぐるみで子供たちを守るという理念を再考し、淫行条例によらない方策をいま一度考えていただけますよう知事にお願いいたしまして、次の質問に移ります。

 次に、再生可能エネルギー推進条例(仮称)の制定について伺います。

 しあわせ信州創造プランにおいて、環境・エネルギー自立地域創造プロジェクトとして地勢と知恵を基礎とした環境・エネルギー自立地域の創造をうたっています。また、本県議会においても、再生可能エネルギー推進議連ができ、本県においても再生可能エネルギー推進の機運が高まってきたと捉えております。

 再生可能エネルギーの推進の目的あるいは意義の一つは、化石燃料の燃焼による二酸化炭素の排出抑制、つまり地球温暖化の防止であります。そして、もう一つの目的として、後世に大きなツケを残す原子力発電に頼らない、みずからの地域で使うエネルギーは極力みずからの地域でつくり消費するというエネルギーの地産地消にあると思います。

 本年2月の都知事選では原発が一つの争点となりました。

 そこで、知事に伺いますが、基本的に知事は原発に対してどのようなお考えをお持ちでしょうか。

 現政府のように、これからも原子力はベースロード電源とすべきと考えているのか。それとも、細川、小泉両元首相の主張のように、再稼働は一切やめて、原発ゼロとすべきと考えているのか。伺います。

 また、本県には地球温暖化対策条例が既に制定されていて、その中には再生可能エネルギーの推進もうたっていますが、それとは別に、極力原発に頼らないという意味も含めた再生可能エネルギー推進条例の制定をすべきと思いますが、知事のお考えをお聞きいたします。

 

◆知事(阿部守一)

 再生可能エネルギー推進条例の制定検討に関連して、原発についての考え方という御質問でございます。

 私は、二度と原発事故を繰り返すことがあってはならないというふうに思っております。決して同じことを繰り返さない、そうした観点で対応していかなければいけないだろうというふうに思っています。

 そうした中で、先ほども御答弁申し上げましたけれども、東京電力福島第1原子力発電所で現実に事故が起きてしまったわけであります。二度と事故を起こさないための十分な検証を尽くしていかなければいけないというふうに思っておりますし、安全基準にも最新の知見をしっかりと盛り込んでいかなければいけないというふうに思います。

 また、原発は可能な限り減らしていくと。これまで同様の観点でつくり続けていくという選択肢はもうあり得ないというふうに思っています。

 そういう観点で、安全審査という観点だけではなくて、先ほども国への要請の中で言っておりますけれども、原子力エネルギーの必要性、一体どうなのか、全体のエネルギーどうするかということを国民に対して十分示して、方向づけを国が責任を持って行っていただかなければいけないだろうというふうに思っています。

 ことしの4月に国のエネルギー基本計画が改定されたわけでありますが、依存度については可能な限り低減させるという形になっています。これを受けて、その具体化に向けた議論が総合資源エネルギー調査会で始められたというふうに伺っております。この中で、ぜひ、今申し上げたような観点でしっかりとした議論をしていただく必要があるというふうに思っています。

 国民の安全、安心を最優先した上で、国民の声を真摯に受けとめて議論が行われ、方向づけをされるということを強く期待しているところでございます。

 それから、再生可能エネルギー推進条例の制定についてでございます。

 自然エネルギーの普及拡大、長野県としてさまざまな部局を挙げて取り組んできているところでございます。24年度末に長野県の地球温暖化対策条例を見直して、その中で具体的な方向性も盛り込ませていただいたところであります。エネルギーの需給を取り巻く環境等を勘案した対策の実施を県の責務という形で規定をさせていただくと同時に、県民の責務、事業者の責務についても触れております。

 また、自然エネルギー普及の具体的な対策として、建築物自然エネルギー導入検討制度、こうしたものも全国に先駆けて条例化をさせていただいたところでございます。

 また、環境・エネルギー自立地域創造プロジェクトの中で具体の数値目標も掲げて自然エネルギーの普及拡大に取り組んでいるところでございます。個別計画としては長野県環境エネルギー戦略の策定をしておりますし、さまざまな観点から自然エネルギーの普及拡大に取り組んでいるところでございます。

 引き続き、地球温暖化対策条例、しあわせ信州創造プラン、そして環境エネルギー戦略に基づく施策を積極的に推進することによりまして、長野県の自然エネルギーのさらなる普及拡大を図っていきたいというふうに思っております。

 以上です。

 

◆続木幹夫

 ただいま、知事からは原発についてどちらともとれるような答弁を受けたところではございますが、私は2011年の9月県議会で山紫水明である本県はとりわけ小水力発電の宝庫であると訴えました。この本県特有の資源をいかんなく活用していただくよう、このたびの知事選ではぜひ再生可能エネルギー推進条例の制定を公約に上げていただいて戦っていただきますようお願いして、一切の質問を終わります。

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