2015.2月定例県議会-発言内容(中川博司議員)

 

◆中川博司

 おはようございます。けさ方は停電により各所で信号機がつかない状況の中で交通渋滞が発生をしておりましたが、こうした緊急時の交通管制がどうなっているのか検証が必要ではないかなと思ったところでございます。

 それでは質問に入りたいと思います。最初に、伝統的構法の職人を育てる政策についてお伺いいたします。

 私は、この間、建設労働者の賃金、労働条件の改善に向け、公契約条例の制定などについて提言をしてまいりましたが、建設技能労働者の高齢化による技能の継承は依然として危険水域にあります。

 依田明善議員の受け売りですが、日本家屋の大半は木造軸組構法で建てられており、ほぞ、溝の伝統技術がふんだんに使われております。今後、空き家の改修や維持管理など地域の家守りのためにも、この伝統技術の衰退は絶対に食いとめなければなりません。

 全国の大工の数は、国勢調査によると、平成7年約76万人いたものが平成22年には39万人に半減、30歳未満は8%、60歳以上が28%です。建設経済研究所は、何も対策を打たなければ2025年にはさらに半減すると推測しています。

 長野県内も例外に漏れず、減少率は9番目に高く、建設労連の数字ですが、年齢構成が30歳未満はわずか3.1%、60歳以上が54.3%と全国の中でも平均年齢が5番目に高い状況で、建設技能労働者の確保育成を、農業や林業の担い手育成と同様に、産業政策として総合的に取り組む必要があるのではないでしょうか。

 総合的な政策の第1の視点は、建設現場の労働環境の改善です。  これまでに設計労務単価の見直しなどが行われてきましたが、これが直ちに現場の労働賃金改善になっていません。したがって、県としての政策誘導が必要であり、長野県の契約に関する取組方針の中でも、失格基準価格の見直しとともに、適正な労働賃金の支払いを評価する総合評価落札方式を試行することとしています。

 適正な労働賃金を評価するためには、労働賃金の支払い状況、実態を正確に調査しなければなりませんが、どのような仕組みを考えているでしょうか。

 第2は、いかに若手の職人を育てるのかです。  これまで、県が支援して、伝統建築技能の次世代への継承、建築技能に対する社会的評価の向上、伝統的技能を生かした家づくりの推進を目的とした信州伝統建築技能継承事業に取り組み、信州職人学校伝統大工コースを行ってきました。しかし、基金が底をつき、今年度いっぱいで事業がなくなると聞いています。

 そこで、ベテランの棟梁のもとで若手職人を育てることを支援する例えば和の里親制度など、改めて伝統的建築構法の職人を育てる仕組みをつくるべきと思いますが、いかがでしょうか。

 第3は、家を建てる側の問題です。  家を建てることは一生のうちで最大の買い物となっていますが、一般的には住宅に関する専門的な知識を持つ人は多くありません。また、単に安いだけで選んでは伝統的建築構法も廃れてしまいます。若い職人を育てるためにも、県民に対する住宅教育、いわば住育が必要と考えますが、いかがでしょうか。

 以上、3点、建設部長にお伺いいたします。   

 
 
◆建設部長(奥村康博)
 
 いただきました御質問に順次お答え申し上げます。

 まず、労働賃金の支払いを評価する総合評価落札方式の仕組みについてのお尋ねでございます。

 建設業の役割が重要性を増している中、労働賃金が適正な水準にあることはその担い手の確保にも重要なことと認識しております。労働賃金の支払いを評価する入札制度の試行を現在検討しているところでございます。

 この制度の構築に当たりましては労働賃金の支払い状況が正確に確認できる仕組みづくりが重要と考えており、制度構築の基礎資料とするためまずは労働賃金支払い実態調査を行うことといたしました。

 実態調査は、あらかじめ選定した工事に携わる元請、下請企業の中から主要な職種に該当する労働者を対象として行うこととし、国土交通省が公共工事労務費調査に用いている基本賃金、手当、社会保険料等の内訳が記載された賃金台帳の提示、御説明をいただくことと考えております。この実態調査の結果を踏まえ制度設計を行いまして、より実効性のある入札制度としてまいりたいと考えております。

 次に、伝統的建築構法での職人を育てる仕組みづくりについてのお尋ねでございます。  木造住宅供給の担い手である県内の大工技能者数は、国勢調査によりますと、平成7年に約1万7,000人であったものが平成22年は1万450人と約6割に減少しております。また、大工技能者の高齢化も顕著となっておりまして、建築技能の継承は重要な課題と捉えております。

 大工職人の人材育成として、国土交通省が支援する大工育成塾、また、県内では建設労連が運営する信州職人学校などで伝統的な木造建築の担い手の育成に向けた取り組みが行われてきました。また、県では、ふるさと信州・環の住まい助成金など、県産材の利用拡大、地域住宅産業の活性化に向けた取り組みを行っているところでございますが、職人育成への支援につきましては県下の建設関係団体等との意見交換を行うなど効果的な取り組みについて研究してまいりたいと考えております。

 次に、住宅教育についてのお尋ねでございます。

 平成26年の新設住宅着工戸数を見ますと、本県における持ち家に占める在来木造住宅の比率は約75%で、県民の木造住宅志向は高いものとなっております。一方、機械プレカットを初めとする低コスト化や作業効率化が進むことにより短期間で完成する住宅が多くなったこともあり、工事現場を間近で目にする機会は減ってきております。そのため、広く県民の皆様に伝統的な技術を用いた木造住宅を知っていただく機会を設け、そのよさを認識いただくことは職人の育成にも重要なことと認識しております。

 県では、住宅関連事業者団体との協働によりまして、ホームページでの住宅紹介や現場見学など、効果的な周知、取り組みについて検討してまいります。

以上でございます。 


 
◆中川博司
 
 ぜひ、総合的な政策として展開していただけるように改めて申し上げておきたいと思います。

 次に、男女共同参画の推進と女性の活躍の場の拡大についてお伺いします。

 内閣府男女共同参画局が1月に作成したデータによると、長野県議会の女性議員は57人中6人で全国13番目ですが、47都道府県の地方公務員の管理職に占める女性の割合は長野県は3.4%で45番目、会社役員や管理的公務員に占める割合も11.4%で46番目です。

 また、厚生労働省の調査によれば、日本の女性の年齢別就業率はいわゆるM字カーブとなっていて、出産、育児で仕事をやめる割合が高く、出産前後に仕事をやめた割合は54.1%と依然として高い状況にあります。

 一旦、育児、介護で職場を離れると復帰するときになかなか仕事についていけない、結果として仕事をやめざるを得ない、あるいは昇進できない理由になっていきます。もう一つ、女性の年齢別就業率でM字とならない国のほうが出生率が高いという傾向もうかがえます。

 そこで、この間、男女共同参画の推進などに御尽力をいただいてきた加藤副知事に、男女共同参画の推進と女性が活躍する場を拡大していくための長野県の課題について所感をお聞きします。


 
◆副知事(加藤さゆり)
 
 男女共同参画と女性の活躍拡大のための課題についてというお尋ねでございます。

 長野県における課題の中から何点か申し上げますと、議員御指摘のとおり、公務員や民間企業の管理職に占める女性の割合が低く、政策や方針決定過程への女性の参画が進んでいないこと、それから、長野県の女性の就業率49.5%で全国3番目の水準にございますが、非正規の就業者割合が50%を超えておりますことや起業者に占める女性の割合が低いこと、また、男性の子育てへの参画について、育児休業取得率は1.8%と低い水準にとどまっておりますこと、それから、男女共同参画計画を策定をしていらっしゃる市町村、6割程度であり、地域におきましても自治会長やPTA会長などに占める女性の割合が全国に比べ低い水準となっておりますこと、それから、昨年もさまざまな災害がございましたけれども、防災に関して、避難所の運営や女性消防団員の加入などにつきましてさらに女性の参画を進めていく必要があると存じます。

 本格的な人口減少社会を迎えまして、長野県の活力をさらに高めていく上で、元気な長野県をつくっていく上であらゆる施策に女性の視点を反映させて女性の活躍を促進することは、経済活動を初めさまざまな分野を活性化させる力になると存じます。

 男女共同参画社会はまた男性にとりましても暮らしやすい社会でございます。長時間労働の抑制など働き方の見直しや高齢化の進展によりまして直面しております介護の問題など、男性にもかかわる課題に対応するためにも男女共同参画に対する理解と取り組みをさらに促進することが必要であると存じます。

 女性も、男性と同様に、その個性と能力を十分に発揮させ、生き生きと活躍できる長野県を実現するためには、市町村初め、県民の皆様、事業者の皆様と一丸となって取り組んでいくことが重要と存じます。

 この間、さまざまな取り組みを進めさせていただきましたが、女性が輝く長野県、そして男女共同参画社会の実現は道半ばでございます。引き続き議員の皆様方の御理解、御支援をお願いを申し上げます。

 以上でございます。    

        
 
◆中川博司
 

 次に、11月定例会で問題提起させていただきました子供の貧困対策についてお伺いします。

 子供の貧困の実態はなかなか見えにくいものですが、国民生活基礎調査による相対的貧困率、17歳以下の子供の貧困率は16.3%、このうち離婚などを原因として母子家庭になった途端にパート収入だけになってしまうといった、大人が1人の世帯では実に54.6%が相対的貧困となっていることは前回も御紹介いたしました。県民文化部の調べによると、県内のひとり親世帯は、平成26年度現在、2万7,148世帯です。

 このほか、県教育委員会の資料によれば、県内の就学援助を受けている子供の割合は10年前の2004年度の7.5%から2013年度に10.8%へとふえ続けています。全国は15.6%です。県内でも、市町村によってここ数年で増加していたり、逆に減っている自治体もあり、一律ではありませんが、全体的に都市部では10%を超えている自治体が多い傾向がうかがえます。町村で最も高いところでは23.8%という自治体もありますが、ゼロという自治体もあります。

 また、就学前の子供の貧困状態を確認するために、保育園の入園料を決定するため世帯の所得階層を把握している市町村の協力が必要であることを提言させていただきましたが、ある自治体では、生活保護世帯、非課税世帯、市税の均等割のみ世帯で合計14.7%という数字もあります。私は極めて憂慮すべき事態が進行中であると思います。

 そこで、お聞きしますが、今年度内に策定するとした子供の貧困対策はどうなっているのか。多子世帯の保育料無料化とともに、非課税、均等割世帯の無料化など子供の貧困対策の具体化を急ぐべきではないか。子供の総合的な支援策の重点の一つは貧困対策にすべきではないか。

 以上、知事にお伺いいたします。 


◆知事(阿部守一)
 
 子供の貧困対策についての御質問でございます。

 私も、機会の公正性であったり、あるいは格差の固定化を排除していく、さまざまな観点で子供の貧困対策、しっかりと取り組むべき課題だというふうに思っています。庁内にこども・若者担当部長を座長とするワーキンググループを設置して計画策定に向けて検討を行ってきております。

 中川議員の御質問にもお答えしてまいりましたが、今年度中に計画を策定するという旨答弁してきておりますが、3月中に改定予定のながの子ども・子育て応援計画の中で貧困対策について施策の方向性を示していくという考えでございます。

 ただ、他方で、これは先般もここで御答弁いたしましたけれども、さらに具体的な実態もしっかりと踏まえたものを考えていく必要があるということで、実効性のある施策をつくっていく上ではさらに実態の把握をしっかり行って議論を深めていきたいと思っております。

 今後、ひとり親家庭等の低所得世帯に対するアンケート調査等、実態調査を十分に行った上で、来年度において、さらに子供の貧困対策の充実を検討して、貧困対策に特化したより詳細な県としての計画を策定していきたいと思っております。

 また、早急に具体化すべきではないかという御指摘、ごもっともだというふうに思います。来年度におきましても、貧困対策という観点でも施策を先行的に行っていきたいと思っています。例えば、第3子以降の保育料軽減を行っていくということで打ち出しておりますけれども、これは、住民税非課税世帯につきましては3歳以上児の保育料が無料となるというような観点で、低所得世帯についてもより大きな効果をもたらす施策だというふうに考えております。

 また、保育料以外につきましても、児童養護施設入所児童等の大学等への進学を支援する給付型奨学金制度を初めとして各種の支援策を盛り込んでおります。今後とも、さらに対策の充実に向けて検討を進めていきたいと考えております。

 また、総合的な支援策の重点の一つは子供の貧困対策にすべきではないかという指摘でございます。

 子供の支援あるいは子育て家庭への支援という観点の中でこの貧困の問題、しっかり私も焦点を当てていくべきだというふうに思っております。

 昨年末に子育て支援戦略を取りまとめました。私、選挙のときには、経済的負担の軽減、そして仕事と子育ての両立支援、さらには孤立化の防止、この3点を重点的に訴えておりましたが、今回の戦略の中では、新たに1項目、「様々な困難を抱える子どもや家庭への支援」ということを入れさせていただいて、貧困を初め、障害、いじめ、こうしたことに悩んでいる、苦しんでいる子供たちや御家庭を支援しようという方向を出しております。

 今後とも、こうした視点をしっかりと持ちながら子供の貧困対策に取り組んでいきたいというふうに考えております。

 以上です。

 
◆中川博司
 

 ぜひとも、より積極的な政策を打ち出していただくように心よりお願いを申し上げます。

 次に、地域包括ケアシステムの構築についてお伺いいたします。 私の地元で在宅医療をしている医師の講演会があり、参加者から、親が自宅で最後まで生きていたいと思っていても本当に家族が支え切れるだろうか、アルツハイマー型の認知症になれば徘回もあるし人に迷惑をかけるから施設に入れたほうがいいのではないかといった質問が出されました。その医師からは、何もしないのも医療、患者と家族と医師が同じ方向で考えることが大事ではないかという提起もありました。これは在宅医療を進める際の大きな課題だなと感じたところです。

 そこで、何点かお伺いします。 一つは、年度内の発表を目指すとしてきた健康寿命の市町村別の指標は発表できるのでしょうか。どこの自治体が健康寿命が長いか短いかということよりも、どのような施策で健康寿命が長くなるのかという政策的な指標とすることが大切だと思いますが、その活用方法はどのように考えていますか。

 地域包括ケアシステムを進めるに当たって在宅医療の推進が大きな課題であり、診療報酬も在宅医療に誘導する方向で改定がされ1年がたとうとしています。在宅医療を行う医師や在宅でのみとり数はふえたのでしょうか。在宅医療の現状と課題をどのように考えているのでしょうか。

 地域ケア会議は、地域包括センター、診療医、薬剤師、ケアマネジャー、健康づくり推進員、食生活改善推進員、町会長、民生委員などが一堂に会して地域の医療と介護の課題について研究する場として、私も地元で出席させていただきました。地域ケア会議が医療と介護に対する理解を深めるとともに、個別課題についても気軽に地域包括センターや診療医に相談できる状況がつくられるものと感じました。地域ケア会議が医療と介護を結びつける土台となると思います。

 新年度予算にも全ての市町村で地域ケア会議が行われるよう支援することとなっていますが、将来的には小学校区あるいは自治会単位にケア会議が持たれ、支え合い、お互いさまの地域づくりにつながっていくことが求められています。

 そこで、全ての医療機関、薬局、介護関係施設などを網羅した地域包括ケア医療・介護資源マップの作成への支援など、県のより一層きめ細かな支援が必要と考えますが、いかがでしょうか。

 以上、健康福祉部長にお伺いします。 さらに、健康長寿に向けた長野県の取り組みや、地域包括ケアシステムの中に栄養士、管理栄養士を活用することを9月定例議会でも提案させていただきましたが、具体的に県としての検討は行われたのでしょうか。あわせて、栄養士の職場の拡大、活用について知事の所見をお伺いします。

◆健康福祉部長(小林透)
 

 お答えをいたします。市町村別健康寿命についてでございます。

 健康寿命につきましては、国が市町村別の算定をしていないため、県では平成25年度からその算定方法について独自に検討を進めているところでございます。これについては、本県には小規模自治体が多いことからその精度を高めるためにはどのような手法が適切なのか、保健統計学の観点から専門家にも御協力をいただいて研究に取り組んでおり、現在、この3月中の公表を目指して作業を進めているところでございます。

 これを公表することにより、住民の皆様にそれぞれお住まいの市町村の状況を知っていただくことはもとより、健康づくりを担っている市町村や関係団体にもその成果を確認していただき、政策的な部分も含めましてさらなる取り組みの推進に役立てていただきたいと考えているところでございます。

 次に、在宅医療の現状と課題についてでございます。

 県内において在宅患者の訪問診療を担う医療機関は、平成20年10月の時点では498施設、平成23年10月現在では496施設となっており、また、県内の在宅死亡件数については、平成24年は5,269件、翌25年には5,210件で、いずれもほぼ横ばいで推移しているところでございます。

 こうした中にあって、今後の急速な高齢化の進展を見据えると、入院医療から円滑に在宅移行が進むよう一層その提供体制を充実させることが急務でございます。そのためには、病院において在宅移行に向けた退院支援を行う体制を確立することや、切れ目のない訪問診療、訪問看護などによりまして患者、家族を日常的に支援する体制を確保すること、また、病状急変時には円滑に再入院できるよう診療所と病院との連携体制を確立すること、さらには、24時間体制で患者が望む自宅などでみとりができる体制を構築することが必要でございます。

 中でも、医療機関での診療に訪問診療が加わることで医師や看護師の負担が重くなることから、新たに訪問診療に取り組もうとする医療機関の数が十分に確保できないおそれがあることが当面の課題であると認識してございます。

 こうした課題を踏まえまして、県としては、地域医療介護総合確保基金を活用し在宅医療を担う医療機関の増加を図るため、その運営を支援するなど取り組みを進めてまいります。

 次に、医療と介護を結びつける役割としての地域ケア会議についてでございます。

 議員御指摘のとおり、地域ケア会議は地域包括ケア体制の中核をなすものでございまして、平成27年度においては地域ケア会議未設置の19市町村に対して立ち上げ支援を集中的に行い、その設置を進めてまいるというふうに考えております。

 これに加えまして、おおむね日常生活圏域ごとに設置されている地域包括支援センターがその中心的役割を果たすことから、次に日常生活圏域を単位として平成29年度までに全155日常生活圏域において地域ケア会議の設置を目指すことといたしたいと思います。  その上で、お互いに顔の見える身近な地域において医療や介護の関係者が一堂に会し地域包括ケア体制が構築されることは将来的には理想の一つであると考えているところでございますので、地域の実情などもお伺いしながら、身近な地区レベルでの地域ケア会議の設置についても中長期的に研究してまいりたいと思います。  議員御指摘のマップの作成あるいは地域ケア会議、いかに進めるか、見える存在とするということについてもその中で研究してまいります。  以上でございます。


◆知事(阿部守一)
 

 健康長寿、地域包括ケア体制における栄養士等の活用についての御質問でございます。

 健康長寿の長野県をこれからさらに発展させていく上では、栄養士、そして管理栄養士の皆様方が活躍していただくということは大変重要だというふうに考えております。

 そういう観点で、県の取り組みにいろんな形で栄養士の皆様が御協力いただく形をつくってきております。例えば、信州ACEプロジェクトのイート、食事の取り組みの一環として、県栄養士会と連携して、銀座NAGANOにおいて長野県の長寿を支えてきた食の発信、体験会、実施をさせていただいております。また、県と事業者が食を通じた健康長寿の推進に関する協定にあわせまして、県の栄養士会がメニューを企画して栄養士が店舗でアドバイスを行う食堂が3月中に長野市内にオープンする予定になっております。

 また、今後、地域包括ケア体制を構築していく上でも、施設、そして在宅の高齢者の栄養ケア、非常に重要だというふうに考えております。現在、県におきまして、地域ケア会議の整備状況の見える化を進めているわけでありますが、まず、その中で栄養士が地域ケア会議の構成員として有益だ、有効だということを県として示してまいります。それによりまして、現状では一部圏域に限られている参画が広がるよう市町村に対して働きかけて、在宅での栄養指導の充実強化につながるよう検討していきたいと思っております。

 また、これまで小中学校における栄養教諭の配置を増員をしてきているわけでありますが、そうした中で管理栄養士についても増員となっているところでございます。こうしたことによりまして管理栄養士、栄養士の皆様方の活躍の場が一層拡大するよう、県としても前向きに取り組みを進めていきたいと考えております。

 以上です。     

 
◆中川博司
 

 地域包括ケアシステムが結果として施設医療や施設介護からの追い出しということにならないように、これまでの高齢者医療のあり方、あるいは死ということをどう考えてきたのかという総括が必要ではないのかなということを私は最初に問題意識として申し上げたつもりであります。ぜひ、そんな点も御考慮いただいて進めていただきたいということを申し上げておきたいというふうに思います。

 次に、中信と東信を結ぶ交通の強化についてお伺いいたします。

 来年のNHKの大河ドラマに待望の真田幸村が取り上げられ、観光面でも大きな期待が寄せられています。私は、この間、木曽義仲、巴のNHK大河ドラマ化を訴えてまいりました。義仲が信濃源氏一党を寄せ集めながら京都へ攻め上がるルートが北陸新幹線のルートと重なることから、北陸新幹線が開通するこれからが可能性が大きくなるのかなと期待をしています。また、真田家は、木曽義仲の呼びかけに応じた東信の武将、海野一族でもあります。

 さて、本題に入りますが、木曽義仲が平家討伐のため中信地区から東信地区へ信濃源氏を呼び集め、白鳥河原に結集したとされています。11月議会で提起した製糸産業の歴史もまた東北信と中南信を結ぶ物語となるでしょう。もちろん、現実の物流や人の移動においても中信と東信を結ぶ国道254号線は交流、交通のかなめであることは言をまたないところであります。

 特に三才山トンネルの無料化はこれまで多くの方が訴えてきました。中信と東信を結ぶ交通の強化という観点から、新たに道路を建設する費用を考えれば、償還を早めることは県民全体にとっての利益でもあり、理解されることだと思います。

 有料道路で計画期間前に無料開放された例を見ると、予想より収入が多く早く償還した千葉県流山有料道路、愛知県音羽蒲郡道路などがあります。一方、通行量が少なく、負債返還のめどが立たずに一括償還した東京都ひよどり山有料道路などがあります。さらに、地域活性化や住民要望で無料化された例としては県内の茅野有料道路、岡山県岡南大橋などがあります。

 償還を早める手だてはないのか。また、償還を早める条件をどう考えているのか。知事にお伺いします。

◆知事(阿部守一)
 

 三才山トンネルの早期無料化についての御質問でございます。

有料道路事業、建設費を国、銀行等からの借入金で調達して短期間で道路建設を行い、通行料金収入で建設費の償還、そして維持管理を行っていくという制度になっております。

三才山トンネル有料道路につきましては、平成33年6月までを料金徴収期間として国の認可を受けています。これを前倒しできないかという御質問でございますが、これを前倒すためには、議員の御質問にもありましたように、通行料金収入が計画を上回って早く償還できるか、あるいは未償還分を自治体が負担していくか、あるいはほかから調達するか、いずれかの方法であります。

仮に自治体が負担をしていくということ、これは県が負担するという形になろうかと思いますけれども、負担と受益のあり方、あるいは県財政に与える影響、こうしたことについて多角的に慎重かつ十分な検討を行っていくということが必要だというふうに考えております。

以上です。 

◆中川博司
 

 改めてお伺いしますが、東信地区と中信地区の交流、そして運輸などさまざまな課題において連携を強化していく、そういう観点から三才山トンネルの無料化ということが極めて大事な視点ではないかということについては知事はどのようにお考えになっているのか。お聞かせください。 

◆知事(阿部守一)
 

 お答えします。

 東信地域と中信地域、連結をしていくということは、長野県全体にとって非常に重要な視点だというふうに思っております。

 本州中央部広域交流圏構想、あるいは結節点の交通体系をどうするかということを今検討しているわけでありますけれども、この三才山トンネルの果たしている役割というのは非常に大きいものがあるというふうに私は思います。

 若干個人的な話になりますけれども、昨年夏の選挙のとき県内全市町村を回らせていただきましたが、最も同じルートを通った回数は、三才山トンネル、一番多かったんじゃないかなというふうに思います。そういう意味で、県内全域を回ろうとするときにはかなりあそこのルートが有効、高速道路経由であればまた違いますけれども、選挙のときはどちらかというと高速道路以外の道を行くルートを検討しますが、そうすると、三才山トンネル、相当往復させていただいた記憶があります。

 そういう意味で、私自身、長野県の全体の交通体系における三才山トンネルの重要性ということについては十分認識をさせていただいているところでございます。

 以上です。 

◆中川博司
 

 重要な道路だという認識があれば、いち早く無料化に向けた手だてを打つ、あるいはどういう方策があるかということを考えるという具体的な政策があって当然だというふうに思います。

 再度質問はいたしませんが、ぜひ、前向きな議論、そしてつくることをお願いを申し上げまして、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。 



 

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