2014.11月定例県議会-発言内容(甕裕一議員)

 

◆甕 裕一

 通告に従い質問いたします。今回は国の政策に関する問題について何点かお尋ねをいたしますが、現在、衆議院が解散されている状況ではありますが、本県にとって重要な課題であると考え質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。

 まず、地方分権改革について伺います。

 本年度より全国の自治体から提案募集型になった地方分権改革でありますが、各自治体から寄せられた提案に対して、7月に公表された第1次回答では総件数1,060件に対して受け入れ可能が170件で16%、10月末に内閣府から公表された第2次回答では総件数935件に対して受け入れ可能が218件の23%と地方からの受け入れ可能の提案の割合が低いように思います。

 長野県から提案された後期高齢者医療制度における財政調整の仕組みづくりも、残念ながら対象外とされてしまいました。

 以上のように、提案募集型になったにもかかわらず、受け入れ可能が2割前後の一連の結果についてどのような御感想をお持ちになられたでしょうか。知事にお尋ねいたします。

 県内の市町村からの提案状況を見ますと農地転用等について提案が行われた市町村がありますが、他県と比べて本県は市町村からの提案が少ないように思われます。県と市町村との間で対立するような問題もあるかとは思いますが、国に対しては市町村との一層の連携強化が必要と思われます。企画振興部長の御所見をお伺いいたします。

 九州地方や中国地方などでは、それぞれの地域の知事会単位で国に提案をしています。本年5月に、新潟、山梨、静岡、長野の各県知事が集まり、中央日本4県サミットなる会合が長野市で開催され、防災や観光振興等について今後の協力体制が確認されたと聞いております。例えばこの4県サミット等のつながりを活用するなど、隣県との連携を強化して国に対して改革の提案をしていく必要があると思われますが、いかがでしょうか。

 また、今後、地方分権について国に対してどのような提案をしていくお考えなのか。あわせて知事にお尋ねいたします。

 

◆知事(阿部守一)

 地方分権改革についての御質問に順次お答えを申し上げます。

 まず、提案募集についての回答状況についての所見ということでございます。

 各府省の2次回答、実施を含めて地方からの提案を受け入れる姿勢が示された回答は、長野県からの提案では7件中4件ということで57%とかなり前向きに対応いただけておりますけれども、全国を見ると御指摘のとおり2割を超える程度ということであります。もちろん、提案の中身次第というところもありますけれども、全体として見たときに、各府省、積極的に受け入れていこうという姿勢にはまだなり切れていないのかなという感じを受けています。

 今回の提案募集方式、地方の発意、そして多様性を重視して分権をさらに推進しようという観点で今年度新しく導入されたものであります。そういう観点で、ぜひ国においては前向きな対応をしてもらいたいというふうに思います。内閣府、関係府省としっかり調整を行って、地方からの提案を最大限に実現するよう取り組んでいただくことを強く期待するものであります。

 それから、隣県との連携強化ということでございます。

 お話のように、九州あるいは四国の知事会では、知事会の場で各県に共通する課題を一体で提案しているというふうに伺っております。私どもも一般的な地方分権に関する要望については関東知事会、中部圏知事会等で国へ提案を行っておりますが、確かにこうした提案募集に対する対応もまとまって取り組んでいくということも重要だと思います。各知事会、あるいは中央日本4県サミット、あるいはふるさと知事ネットワーク、あるいは子育て同盟、さまざまな協力関係をつくっておりますので、そうした中で具体的に地方分権改革が進むように取り組んでいきたいと考えています。

 それから、今後の提案ということでございます。

 今年度の提案に当たりましては、中山間地域を多く抱える本県にとりまして、人口急減社会に対応した持続可能な地域づくりを進めるという観点から検討を行ったところであります。今後も、地方分権改革、税財源もまだまだ十分な地方分権になっているとは言いがたいと思いますし、さらなる権限移譲ということも必要だというふうに考えております。

 地方創生の観点から、この提案募集制度も積極的に活用しながら、さらに地方分権が進むように国に対してしっかりと対応すると同時に働きかけをしていきたいと考えております。

 以上です。

 

◆企画振興部長(原山隆一)

 市町村からの提案についてのお尋ねでございます。

 今回の提案募集においては全国では67の市区町村から提案がありました。そのうち本県では二つの市から4件の提案があったところでございます。この提案募集につきましては、国から市町村への依頼に加えまして、県としても市町村に対し積極的な提案を行うよう働きかけたところでございます。

 また、市町村との連携という面では、今回の県からの提案の中でも、例えば過疎地域市町村における旅行業登録要件の緩和というように、市町村が抱える課題を踏まえた提案を行ったところでもございます。

 今後、地方創生の取り組みを県、市町村挙げて進めていく必要がありますので、なお一層市町村と連携し、提案募集制度の活用を図ってまいりたいというふうに考えております。

 

◆甕 裕一

 次の質問に移ります。

 1022日付で、石破地方創生担当大臣宛てに知事名で提出されました地方創生に係る提案書についていろいろ細かいことをお尋ねしたいところではありますが、3点に絞って県の考え方を伺います。

 まず1点目ですが、「政府関係機関等の分散」について、「地方に国の試験研究機関や研修機関などの政府関係機関を積極的に移転すること。」との記載がありますが、本県にとって具体的にどのような国の研究機関等の移転を求めていくお考えでしょうか。企画振興部長にお尋ねいたします。

 2点目ですが、「地方の大学等の魅力向上・充実及び大学等の地方分散」について伺います。

 これは首都圏の大学を地方に分散させるという意味なのでしょうか。また、現時点で県立4年制大学の構想に与える影響はあるのでしょうか。県内の既存の私立大学と競合するような学部・学科の設置を考えながら、国に対しては大学の地方分散を求めるというのは若干矛盾があるのではないかと思われますが、県民文化部長にお尋ねいたします。

 3点目に、「地域の高速交通網等の整備促進」について伺います。

 在来線の高速化を求めている部分について、在来線とは具体的にどの路線のことを指しているのでしょうか。その路線について現在どのような課題があると考え、県として今までどのような努力をし、国に対してどのように改善すべきと考えているのでしょうか。企画振興部長にお尋ねいたします。

 

◆企画振興部長(原山隆一)

 地方創生に係る提案書について私には二つの質問をいただきました。

 まず、地方移転を求める具体的な政府関係機関についてというお尋ねでございます。

 国の試験研究機関や研修機関、これは、東京圏に置くよりも、研究や研修に最適なフィールドを持つ地方に置くほうが効果的であると考えております。さらに、研究機関等の地方移転に伴いまして多くの研究者や職員が移転することはもちろんのこと、関連企業の立地なども期待され、地方経済にとって大きな恩恵をもたらす可能性があるということから今回提案をしたものでございます。

 健康長寿でありますとか豊かな自然環境など本県が持つ優位性を生かせる分野での試験研究機関や研修機関、具体的には厚生労働省所管の健康分野の機関でありますとか、あるいは環境省所管の環境分野の機関、そういった試験研究機関や研修機関の移転を求めてまいりたいというふうに考えております。

 次に、在来線の高速化についてでございます。

 長野県内を運行する在来線鉄道のうち、とりわけ中央東線と篠ノ井線については高速化への期待が大きく、このたびの提案書におきましても主にこの二つの路線を念頭に置いているところでございます。

 高速化に向けた課題といたしましては、中央東線につきましては、都内の運行ダイヤが過密となっていること、高尾以西の線形の悪さや県内の普門寺信号場から岡谷駅までの区間が単線であること等がございます。

 それから、篠ノ井線につきましては、単線区間において特急「しなの」が行き違いのための停車や減速を余儀なくされていること、冠着駅から稲荷山駅間において急勾配、急カーブが連続していることなどがございます。

 これらを改善するためには、複線化、複々線化や線形改良等の施設整備が必要になるものと認識しております。県としては、JRに対してこれまでも要請活動をしておりましたけれども、いずれも膨大な費用が見込まれますので、財源や事業スキームのあり方などについて国家的見地からの検討を提案したところでございます。

 以上です。

 

◆県民文化部長(藤森靖夫)

 大学の地方分散ということについてでございます。

 地方創生を図るためには知の拠点である大学との連携が不可欠と考えているところでございます。

 そこで、本県といたしましても、国に対しまして、地方の大学等の魅力向上に向けた支援の充実でありますとか定員増、新設を促進する支援策を講じるなどして県内における大学の充実強化を図るという趣旨で要請をいたしました。

 地方の大学の教育が充実し定員が増加するような環境を整えるべきであると考えておりまして、これに関する国の支援策は県立4年制大学構想の推進にも役立つものと期待しております。

 以上でございます。

 

◆甕 裕一

 それぞれ御答弁をいただきました。ぜひ大糸線や飯田線についてもよろしくお願いいたします。

 この地方創生に係る提案書については、ほかにもいろいろとお尋ねしたいところはあるんですが、例えば、地方税財源の充実を求めている一方で、本社機能を地方に移転する企業の税負担の軽減を求めています。この点などは本来であれば法人2税など地方に税源が回るようなシステムづくりを求めていくべきではないかと思うんですが、この点については今回は御答弁は求めませんけれども、提案書をつくった企画振興部を中心に、それぞれ関係部局との一層の連携強化を図っていただきたいと思います。

 また、地方創生担当大臣という大臣ポストが衆議院選後に存続するかどうかわかりませけれども、国に対して提案書を出している以上は、ここで盛り込まれた17項目については今後もしっかりと要望し続けていただきたいと思います。

 次に、山岳遭難の防止対策について質問いたします。

 隣の岐阜県では12月1日より岐阜県北アルプス地区における山岳遭難の防止に関する条例が施行されており、本県でも安全条例の検討を始めるということは昨日も議論されました。岐阜県の条例では、長野県境の滝谷地区、西穂高、奥穂高区域が危険箇所として指定されており、虚偽の届け出などでこの地域に立ち入った場合は罰金を徴収するなどの罰則規定が明記されています。

 この滝谷地区、西穂高、奥穂高区域への長野県側からの入山者はどの程度いると把握されているのでしょうか。

 遭難対策として、プライバシーの問題等もあろうかとは思いますが人命にかかわる問題でもありますので、岐阜県側と登山者名簿などの情報共有をする必要があると思われますが、現状と対策はいかがでしょうか。

 以上、県警本部長にお尋ねいたします。

 GPSウオッチやGPS機能つきスマホなど、登山者のGPS機器の携行状況はいかがでしょうか。

 長野県と長野県警、松本市、大町市、白馬村、小谷村、安曇野市、株式会社豆蔵で組織している長野県山岳G空間プロジェクトの取り組み状況と期待される効果はいかがでしょうか。企画振興部長にお尋ねいたします。

 また、提案ですが、遭難者の捜索の際には、緯度、経度を使用すると地図上の位置情報としては北緯何度何分何秒というように桁数が多過ぎて煩雑であると言われております。

 そこで、中部管区警察局、第4管区海上保安本部、陸上自衛隊第10師団など防災機関共通で使用され、国際的にも共通情報であるUTMグリッド座標を活用することが効果的であると思われます。県内でも開発している企業がありますが、UTM機能つきGPSウオッチ等の登山者への普及の啓発や貸し出しを検討されたらいかがでしょうか。観光部長にお尋ねいたします。

 また、UTMグリッド座標は、移動のログが残るため、救助員が携行すれば同じ場所での二重の捜索を防ぐなどの効率化や2次遭難の防止なども期待できると思われます。さらに、国際的な共通情報のため、県外から応援派遣が必要な大規模災害の発生時などにおいても、土地カンのない救助員の皆さんにとっても有効であると思います。

 予算の問題などハードルも多いかとは思いますが、UTM機能つきGPSウオッチやUTMグリッド地図を捜索に活用したらいかがでしょうか。県警本部長にお尋ねいたします。

 その一方で、携帯電話の不感地域の解消に関して午前中も話題になりましたが、通信環境などが整えられると安易な救助要請がふえることも懸念され、入山税など登山者に負担を求める議論も起きる可能性があると思われます。

 安全対策の啓発に関する取り組み、山岳ガイドとの連携状況について観光部長にお尋ねいたします。

 長野県地方税制研究会が本年6月にまとめた「山岳及び高原に係る費用の利用者負担のあり方についての検討結果報告書」によりますと入山税について賛否さまざまな意見が出されたようでありますが、本県では今後環境整備を進める上で登山客の負担をどう考えるのでしょうか。総務部長にお尋ねいたします。

 

◆警察本部長(山崎晃義)

 お答え申し上げます。

 岐阜県とは北アルプス槍ヶ岳から穂高連峰一帯の稜線を境界としておりまして、稜線上は多くの登山者が通行する登山道となっているところでございます。

 登山計画書等は、登山口に提出されているほか、警察署への郵送とかインターネットでの提出によってある程度の入山者の把握をし、また、遭難発生時には提出された計画書等を活用して捜索、救助を行っておるところでございますが、これらをもとにこのエリアへ長野県側から入山した登山者は昨年は推計で約205,000人となっております。

 提出された登山計画書は、行方不明となった遭難者の捜索等で必要な場合に、その内容を県警同士で情報交換をして遭難者の行動予定等を把握し、迅速な救助や家族連絡等に活用しているという状況でございます。

 また、県議お尋ねの岐阜県の登山条例に基づく登山計画書等の情報共有に関しては、現在、両県において調整会議を開催するなどして協議を進めているところでございます。

 また、御提案がありましたUTMグリッド座標機能つきGPSでございますが、これにつきましては、遭難者の位置を特定し、捜索を効率的に行えるものというふうに考えておりまして、議員からも御提案ございましたので、今後、救助活動への活用を検討してまいりたいと思っております。

 以上でございます。

    

◆企画振興部長(原山隆一)

 まず、登山者のGPS機器の携行状況についてでございます。

 平成25年度に長野県山岳総合センターにおいて取りまとめたデータによりますと、平成25年7月から9月における県内への登山者のうち13%の登山者がGPS機器を携行しておりました。また、85%の登山者が携帯端末を携行しておりますけれども、現在の携帯端末には通常GPS機能が搭載されているものというふうに承知しております。

 次に、長野県山岳G空間プロジェクト協議会での検討状況等についてでございます。

 このプロジェクトは、山岳遭難件数が県内で最も多い北アルプスにおきまして、事業者のほか、県、県警、地元の市村で組織した協議会によりまして、ICTを活用した山岳遭難事故防止の実証実験を国土交通省の事業採択を受けて行うものでございます。

 本年8月及び9月には、約120名の登山者の協力を得まして、携帯端末による登山計画の提出、通信機器による行動履歴の把握及びこれらデータの家族への提供、また、同行パーティーから離れた場合や滑落等の事故発生地点に接近した場合の携帯端末への警告通知といった実験を行ったところでございます。

 また、年末年始にかけては、新たな人工衛星を活用して従来よりも高精度で登山者の位置情報を取得するための実験を行う予定でございます。

 このプロジェクトで得られた成果を生かしまして、他の地域においても展開可能な山岳遭難防止対策モデルの構築につなげることでより安心、安全な登山環境の整備を図りまして、外国人も含めた山岳観光の集客力向上の取り組みに役立てていきたいというふうに考えております。

 以上です。

 

◆観光部長(野池明登)

 2点につきまして順次お答えを申し上げます。

 まず、UTM機能つきGPSウオッチ等の登山者への貸し出しについてでございます。

 UTM機能は議員から御紹介のありましたメリットがございます。一方で、UTM機能つきGPSウオッチは国内ではまだ一般的には市販されておらず、個人向けのサービスがまだ少ないこと、遭難の際に場所の特定に有効ではございますが、県内においては現時点では捜索機関が同機能を活用をしていないこと、UTMグリッド地図は世界を60の座標帯に分割しており、長野県はその座標帯が切りかわる付近にございますが、座標帯が切りかわる付近は座標が重複をしているため利用に当たって利用者間で事前の調整が必要なことなどの課題もございます。

 位置情報の把握にはさまざまなシステムがあり、現時点で個人にUTM機能の活用を推奨することには難しい課題がございますが、活用の可能性について研究をさせていただきたいというふうに考えております。

 2点目の、山岳遭難防止のための啓発と山岳ガイドとの連携についてでございます。

 最近の登山ブームを背景に登山者は多様化し、また、山のルールやマナーを理解していない初心者が増加していることから、従来にも増してきめ細かな啓発に努めているところでございます。

 例えば、山域におけるパトロールの強化、具体的には、今年度、北アルプスの夏山の常駐期間を40日から50日に拡大をいたしました。過去の遭難場所や危険箇所を明示したマップの作成と活用も進めております。民間の人気登山情報サイト「ヤマレコ」や、全国の登山用品店、6社173店舗と連携をした遭難関連情報の発信を毎週行っております。また、自分の体力に合った山選びを支援するための信州山のグレーディングの開発、普及、外国人登山者のために県内の厳しい山岳環境を説明した啓発資材の作成と、それを韓国の登山用品店等を通じてチラシを配布するなどに取り組んでいるところでございます。

 また、本県独自の山岳ガイドである信州登山案内人に信州山の日関連行事である親子登山などで案内をしていただき、利用促進の啓発とともに、遭難防止や救助のためのスキルアップ研修を実施をしているところでございます。

 以上でございます。

 

◆総務部長(太田寛)

 入山税の検討結果と登山客の負担についての御質問でございます。

 長野県地方税制研究会におきまして、本年6月、山岳及び高原にかかわる費用の利用者負担についての検討結果が取りまとめられたところでございます。

 研究会では、入山税につきまして、徴収した税を山岳遭難防止や山の環境整備に充てる場合には登山者の受益は明白であり、入山税導入の考え方は成立し得るとしつつも、山岳、高原からの受益は山の頂上にとどまるものではないことから、広く山岳、高原への来訪者全般に負担を求めることは考えられるとの考えが示されたところでございます。

 その上で、税の使途として考えられる県内山岳、高原の現況や県内観光客の状況を勘案すると現段階での新税導入は時期尚早であるとの報告書をいただいたところでございます。このため、まずは遭難防止対策を含めた山岳、高原に関する県の取り組みの充実強化を図る中で登山者の負担についても議論していくべきものと考えているところでございます。

 

◆甕 裕一

 最後の質問です。県立高校の備品についてでありますが、私自身、今年度、文教企業委員会の委員長を仰せつかっている点を考慮しまして、委員会の理事者ではなく、知事の率直なお考えを伺いたいと思います。

 県立高校の扇風機にかかる電気料金の支払いについてであります。

 現在、県立高校は、保健室にはエアコンが設置されていますが、普通教室にはエアコンどころか扇風機すら設置されていません。

 近年、地球温暖化が著しく、真夏には気温が35度以上の猛暑日になることが多く、教室内の学習環境は非常に厳しい状況であります。そのような状況を見かねて、同窓会等が記念事業等を活用して扇風機を設置した学校が複数あります。

 しかしながら、県教育委員会が電気料金の県の支払いを認めないために、同窓会等が設置した扇風機のみ電気メーターを別にさせられたり、あるいは扇風機使用分の電気料金を別に計算をして支払いをPTA等が負担しているのが現状であります。改善を求める声が多数上がっております。

 私自身、何校か現場を見させていただき実情を伺いましたが、ある高校では、扇風機設置前のことし6月に、1人の生徒が教室内で熱中症で倒れて救急車で運ばれたという事例があります。

 熱中症対策など生徒の健康管理のために扇風機はもはや教室には必需品であり、今後のメンテナンスも含めて、本来は、備品の使用にかかる経費は保護者に負担を求めるべきものではなく、県が負担するべきものと私は思います。

 多額な予算を投じて設立される新県立大学には冷暖房や扇風機が設置される予定かは存じませんが、この県立高校の現状は早急に改善すべきと考えますが、知事はこの現状をどう捉えていらっしゃるのでしょうか。財源が厳しいなどの問題はあるとは思いますが、人命にかかわる問題でもあります。率直な御感想をお聞かせ願います。

 

◆知事(阿部守一)

 県立高校の備品についての御質問でございます。

 私も、各高校を回るといろんな御意見とか御不満とか聞くことが多くあります。県立高校の施設設備どうするべきかということは教育委員会が優先度の高いものから進めているというふうに承知しておりますし、冷房設備についても今必要度が高い保健室から計画的に設置しているというふうに承知をしています。

 県の基準を超えて、同窓会等の御好意で設置をいただいている扇風機あるいは冷房設備については、基本的には電気料金の負担も含めてお願いをしてきた経緯があるというふうに伺っております。

 県立学校の教育環境の整備充実、一義的には教育委員会が所管してしっかり考えていただく話でありますが、整備の優先度あるいは維持費用の多寡等、御指摘の点も踏まえて、どうしていくべきか、負担のあり方を検討してもらいたいと思いますし、予算について責任を持つ私としても、教育委員会の考え方をまずは十分整理していただいて、よくお話を聞いていきたいと思っています。

 以上です。

 

◆甕 裕一

 知事は、各学校を回っていらっしゃるということで現状も十分把握されていることと思います。また、優先度という言葉がありましたけれども、人命にかかわることですので、ぜひ優先度を上げていただき、適切な御判断をいただきたいと思います。

 また、こういった実情は私の地元に限ったことではないと思いますので、議員各位におかれましても、それぞれの地元の学校の状況を確認をしていただきまして、早期に改善が図られますようにそれぞれのお力添えをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

 

カテゴリ

アーカイブ