11月定例県議会-発言内容(甕裕一議員)

 ◆甕 裕一

 改革・新風、安曇野市の甕でございます。まず、しあわせ信州シェアスペース(仮称)について質問いたします。

 先日の報道によりますと、初期投資が1億3,814万円、運営費は毎年1億3,000万円で10年間とされていますが、賃貸料など回収の見込みについて。現時点で4階の共働利用オフィスと2階のキッチンスペースについてはどの程度利用の見込みがあるのでしょうか。お尋ねいたします。

 また、開設によって本県に及ぶ経済効果等はどの程度になると試算されているのでしょうか。

 平成24年度実施事業分の事業改善シートによりますと、信州ブランド戦略プロモーション事業と信州ブランド推進事業のブランド関連事業で、本年度、日経リサーチサーベイのブランドランキングで10位以内という目標を掲げて取り組まれているようですが、シェアスペースについても具体的な成果目標を掲げるのでしょうか。

 また、しあわせ信州シェアスペースは現行の有楽町駅前の東京交通会館の2階にある東京観光情報センターから移転されるわけでありますが、そうなりますと報道で触れられていない移転費用等も発生するものと思われます。今後発生が見込まれる費用も含めて、現時点で全体でかかる経費はどの程度になると試算されているのでしょうか。改めてお尋ねをいたします。

 以上、4点、観光部長に御質問いたします。

 

◆観光部長(野池明登)

 しあわせ信州シェアスペースにつきまして順次お答え申し上げます。

 まず、4階の共働利用オフィス、2階のキッチンスペースの利用見込みについてでございます。

 現在、今月の15日に公表いたしました整備計画をさらに具体化をする実施計画の策定を進めているところでございます。この実施計画の中でフロアごとの機能を具体化する詳細につきまして策定をしていくわけでございますけれども、例えば4階の共働利用オフィスについていえば、そこを会員制とするか、あるいはその都度利用を可とするか、キッチンにつきましては、市町村が重要な関連になってきますけれども、市町村のイベントとどのように関連づけられるかなど、4階、2階の利用者数、拠点の運営方法と密接に関係をしてまいりますので、現在策定を進めております実施計画の中でさらに検討をし明らかにしてまいりたいというふうに考えております。

 2点目の本県にもたらす効果、3点目の具体的な成果目標につきましては関連がありますので恐縮ですがあわせてお答えをさせていただきたいと思います。

 この拠点、単なる物産館ということではなくて、各フロアの機能を有機的につなげまして、トータルに長野県を発信をし、首都圏と強い関係性をつくるということを目指しております。したがいまして、効果は、例えば人的交流の促進ですとか、県産品の評価の向上、ビジネスチャンスの拡大、さらには長野県への来訪者、移住者の増など多方面に及びますけれども、その全てを金銭換算するということは難しいのではないかと考えております。

 ただし、3点目の御質問にかかわりますけれども、具体的な成果目標を掲げ、効果を検証し、常に改善に結びつけるためには、できる限り可能な成果目標というものを掲げていきたいと考えているところでございます。

 現在考えている項目でございますが、拠点への来場者数はもちろんでございますが、移住や就職相談の件数、それから首都圏のメディアに取り上げられた件数などを現在検討しているところでございます。

 4点目の今後発生が見込まれる現東京観光情報センターの移転費用などを含む総事業費でございます。

 まず、初期費用でございますけれども、11月補正予算案では、本年度内に必要となる費用といたしまして、物件の賃借に係る保証料、これは賃料の12カ月分でございます、内装・設備工事の設計費用、それから長野県の希望にあわせて本体工事を行っていただくための追加工事費用等を提案をさせていただいているところでございます。

 また、来年度予算では、内装工事費用、オープニングイベント等に要する費用、それから現東京観光情報センターの移転費用でございますが、これは引っ越しに要する経費を現在見積もりをとっているところでございますけれども、現段階での初期費用の総額は3億2,000万円程度になる見込みでございます。

 次に、運営経費といたしましては、賃借料、それから観光情報センターの運営委託料、イベントスペース、共働利用オフィスなどの管理に要する経費など、おおむね1億3,000万円程度が必要と見込んでいるところでございます。

 ただいま申し上げました来年度に必要となってくる経費につきましては、精査の上、平成26年度当初予算案に計上をさせていただく予定でございます。

 以上でございます。

 

◆甕 裕一

 本年2月27日から3月19日までの期間、信州ブランド戦略コンセプト編の素案に対する御意見と考え方として県民からの意見募集をした際に、大都市圏での発信に関してさまざまな意見が寄せられました。現状から移設することが前提になっている、現状でのメリット、デメリット、新設した場合のメリット、デメリットの考察が先ではないか、また、ブランドショップの設置及び運営に高額な経費がかかるにもかかわらずブランドショップの必要性についての根拠や説明が乏しいなどといった意見が寄せられ、それに対して、県の回答は、既存の東京観光情報センターの機能向上を初め、移転した場合のメリット、デメリット、費用対効果等、首都圏において信州の魅力を効果的かつ総合的に発信するための方策を検討してまいりますとの考え方を示しています。

 この意見募集を行ってから8カ月余りが経過しております。この間、既存の東京観光情報センターの機能向上のためにどのような検討をされたのでしょうか。

 また、信州の魅力を効果的かつ総合的に発信するための方策として銀座の新しいビルが最適との結論に至ったということになるようですが、現行よりも移転したほうが効果的と言える点はどの点なのでしょうか。既存の場所のメリット、デメリット、移転した場合のメリット、デメリットなど、この間の具体的な検討の経緯についてお尋ねいたします。

 先ほど、下沢議員の質問に対して、現在の東京観光情報センターは狭くわかりづらいとの知事の御答弁がありましたが、既存の東京観光情報センターは各県の情報が集積している有楽町の東京交通会館内にあることから、本県の場合は建物内での位置的な問題はありますが、他県のブランドショップの客に対しての誘客が見込めるなど他県と同居しているからこその場所的なアドバンテージもあったと思われます。

 一方で、来年開設を予定している新しいビルには他県のブランドショップは進出しない、長野県のみと聞いております。新しい拠点への集客の告知は非常に重要と思われますが、その点はどのように考えていらっしゃるのでしょうか。

 県と市町村のワーキンググループで昨年度から合計7回の会議を重ね、また、庁内若手職員のプロジェクトチームの皆さんが8月に他県のアンテナショップの現地調査を行ったと聞いております。また、他県の調査のほかにも、三つの班に分かれて、新橋、品川、お台場、日本橋、東銀座、押上、表参道、新宿、池袋、渋谷といった現在の首都圏の人気スポットも視察されてきたようでありますが、そうした動きも踏まえて最終的に銀座に決定した経緯について伺います。

 コアな信州ファンをふやす、首都圏の人たちとシェア、世界に向けて発信、信州のすばらしさを市町村や企業などとオール信州で発信できる拠点などさまざまなコメントが報道等で聞かれていますが、新たな拠点のターゲットは誰なんでしょうか。県と市町村のワーキンググループの会議では、第1回の会議でターゲットを絞るべきという声が上がったと聞いておりますが、年代や男女、国内外など、想定されているターゲットについて伺います。

 そして、開設後の運営主体は、どこが主導権を握って取り組むのでしょうか。県でしょうか観光協会でしょうか。市町村の負担も今後発生する可能性があるようですが、仮に今後トラブル等があった場合や経営が芳しくなかったような場合に、県はどこまで責任を持つお考えでしょうか。

 以上、観光部長にお尋ねいたします。

 

◆観光部長(野池明登)

 引き続き、しあわせ信州シェアスペースについてでございます。

 首都圏における発信方策に係る本年2月以降の検討状況についてでございます。

 本年度当初予算におきまして、昨年度の検討成果を踏まえまして、総合的な活動拠点のあり方について専門的な視点を取り込みながら、コンセプト、発信内容、候補物件等について引き続き調査、検討を行うということで所要の経費をお願いしたところでございます。

 このことを踏まえて、3月には有識者による首都圏における総合発信拠点検討会議を設置をいたしまして検討を重ねるとともに、5月の県と市町村との協議の場における議論を経て、7月には、県で、長野県の価値向上のための信州の戦略的広報発信の推進を取りまとめたところでございます。この中で、長野県のすぐれたものがたくさんあるのに知られていないこと、それから、地域間競争が大変激化している中で優位性を保たなければいけないこと、そのためには総合的、戦略的な広報発信が必要なことをまとめたところでございます。

 そして、長野県の広報発信の現状を見ると、東京観光情報センターでございますけれども、かねがね多くの皆さんから御指摘をいただいておりますとおり、狭いということ、それからわかりづらいということがございまして、首都圏で戦略的な広報発信の拠点を何としても整備をすることが必要であると結論に至ったものでございます。

 その後、9月には、この方針に基づきまして専門業者に調査事業を委託をしたところでございます。10月には、有識者から成る検討会議のメンバーに加えまして、市町村、経済団体からの代表にも御参加をいただきまして信州首都圏総合活動拠点整備推進会議を立ち上げ、物件選定、運営コンセプトの検討、そしてこのたび整備構想として取りまとめ、公表に至ったところでございます。

 2点目の拠点への集客の告知でございます。

 御質問にありましたとおり、現在の東京交通会館、都道府県など13のアンテナショップが入っておりまして一定の相乗効果がございます。一方で、現在の東京観光情報センター、非常に手狭ということで、具体的には、県単独で観光関係者、マスコミ等へのレクチャーをしたくてもできないといったような制約、課題がございました。

 新しい拠点でございますけれども、首都圏でも最も注目度の高い銀座の中心部に立地をすることに加えまして、面積がこれまでの4倍の119坪、フロアも3フロアということで、長野県を強力にアピールできる場になるというふうに考えているところでございます。

 開設に向けましての告知、大変重要でございます。御指摘のとおりでございます。ホームページでのPR、イベントスケジュールの丁寧な告知はもちろんでございますけれども、市町村、企業の協力を得ましてさまざまな広報媒体でこの拠点の開設をPRしていきたいというふうに思っています。

 さらに、この拠点一つで首都圏と関係を持っていくのではなくて、首都圏には長野県に関係する企業、お店、たくさんございますので、そういった皆さんとネットワークを構築して、首都圏の中でも面で展開をしていきたいというふうに思っております。

 また、現在、銀座には他県のアンテナショップ九つ設置をされております。これらアンテナショップとの連携を図ることも有効な集客手段と考えているところでございます。

 3点目の最終的に銀座に決定した経緯でございますけれども、お話にありましたとおり、昨年来、さまざまな検討組織、庁内の若手も含めまして、現地調査も含めて幅広く検討を進めてきたところでございます。具体的な場所の選定につきましては、そういった経過を踏まえた上で、本年9月には、実施計画の委託事業者から、長野県の拠点に寄せるコンセプトを生かせる場として五つの地域、銀座、表参道、新橋、新宿、渋谷、これにつきましてさまざまな観点での評価とともに提案がされたところでございます。

 これにつきまして、本年10月2日、それから1112日に開催をいたしました推進会議では、国内外の情報、それからブランド、人が集まり、それらが再び強い束となって発信をされる場所である銀座が最適ということで結論が一致をしたものでございます。

 それから、新たな拠点におけるターゲットでございます。

 この拠点が狙うターゲットにつきましては、先ほど山岸議員の御質問にもお答えをしたところと重なりますけれども、今回の活動拠点の狙い、信州と首都圏の双方向かつ継続的な関係性をつくるということで、具体的には、長野県を訪れる、しかも繰り返し訪れていただく、購入するにしても継続的に購入をしていただく、ビジネスチャンスもそこから生まれる、移住、2地域居住の人がふえる、こういったことを狙いとしているわけでございます。

 このため、拠点では、まず美しい信州、健康長寿を育んだライフスタイル、それから長野県に高い関心を持つ人々、こういった方をターゲットとし、さらに、その人が影響力を持つコミュニティー集団にそのつながりを発展をさせていく、このような形で、拠点を訪れる人、そこから生まれるビジネスチャンスをふやしていきたいというふうに思っております。

 ターゲットのイメージですけれども、首都圏に住みつつも、近隣に常々通える場所がなくて、ただ、旅や趣味については大変興味が高いシニア層ですとか、あるいは地域貢献活動に関心の高いビジネスマン層ですとか、そういったところを具体的に考えていきたいというふうに思っております。

 それから、この拠点の運営、県と協会がどちらで担っていくのかという点でございます。

 これにつきましては、設置主体は県で、県が中心となって全体をコーディネートしてまいります。実際の運営は、県が運営する部分と観光協会の部分と二つあります。観光案内、観光協会本来の業務ですとか、あるいは物の販売、利用料の徴収が必要な部分につきましては観光協会にお願いをしたいというふうに思っております。

 なお、1階のスペースなどは観光協会が責任を負って運営をするというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。

 

◆甕 裕一

 経緯についてはよくわかりました。ただ、今後については、最初の質問でもお尋ねしましたが、今後の方向性はまだはっきりしてないようですので、来年の夏がオープンということですので早期に方向性をお示しいただきたいと思います。

 県では、東京と名古屋で、一定期間、コンビニエンスストア内にアンテナショップを開設してきましたが、このテストマーケティングの結果をどのように総括しているのでしょうか。

 蓄積された販売データの中からどのような傾向が見え、その結果をどのように新店舗へ生かそうと考えているのでしょうか。データの分析状況を伺います。

 また、今後、中京圏あるいはその他の地域に進出することは考えているのでしょうか。あわせて観光部長にお尋ねいたします。

 知事は、記者会見で、県の情報発信力強化に向けて十分に費用に見合う以上の場所とコンセプトとおっしゃったようであり、新しい物件にも御自身で実際に足を運んでごらんになったというふうに聞いております。また、単なる物産館にしないなど強いメッセージを発せられているようでありますが、先ほど申し上げました意見募集などのようにシェアスペースの新設に懸念を示す県民も一定程度いることは確かであります。なぜ今なのかという時期的な問題や、場所、経費の問題等を丁寧に説明していく必要があると思われますが、知事のお考えを改めてお伺いいたします。

 

◆観光部長(野池明登)

 まず1点目の以前のコンビニエンスストア内のアンテナショップの成果でございます。

 これにつきましては、東京銀座のナチュラルローソンで平成22年4月6日から24年の3月31日まで営業を行ったところでございます。約3平方メートルの広さに長野県コーナーというものを設けて120品目程度の県産品を扱ったわけでございますけれども、売れ筋の商品といたしましては、おやきですとか漬け物ですとかパウンドケーキですとか、そういったものが売れ筋商品としてございます。また、名古屋のほうは、名古屋駅前のローソンミッドランドステーション店で平成23年7月22日から25年3月17日まで営業を行いました。こちらのほうは、約2.7平方メートルの広さで100品目程度県産品を置き、売れ筋の商品、おやきですとかリンゴジュースですとか牛乳ですとか、そういったものが売れたわけでございます。

 分析ですけれども、両方とも、外出先でも手軽に食べられる、代表的にはおやきですけれども、そういったもの、それから高価な菓子などもございましたけれども、そういったものを小分けにしたパッケージ商品が売れたというものがございます。それから、長野県らしいということで、自然や素朴さ、あるいは発酵食品素材を利用した商品が大変アピールしたという分析がございます。

 これらに基づきまして、当時も高価な菓子あるいは大きな箱入り菓子を小分けにした商品を開発するなど、商品開発にも生かされたところでございます。

 こういった経過もございますので、新しい拠点におきましては、ここで得た商品、市場の動向というものをフィードバックをするということは大変重要であるというふうに考えているところでございます。

 2点目の中京圏での拠点の整備でございます。

 昨年11月に、県と市町村との協議の場で中間取りまとめを行ったわけでございますけれども、拠点の設置を検討する大都市圏の中でも、まず首都圏から着手することが妥当とされたところでございます。

 銀座の拠点をしっかりと整備、運用する中で他の大都市圏への発信のあり方も検討してまいりたいと思っておりますけれども、人、物、情報が集まる大マーケット東京ですので、情報発信の効果を首都圏全体に及ぼしたいというふうに思っておりますし、さらには、首都圏から中京圏、関西圏等全国に及ぶようにもできるのではないかというふうに思っております。そのように取り組んでいきたいというふうに思っております。

 

◆知事(阿部守一)

 しあわせ信州シェアスペースに関連して県民への丁寧な説明が必要だという御質問でございます。

 まさにそのとおりだろうというふうに思います。しあわせ信州シェアスペース、私は、未来に向けて長野県が発展していく上では必要な投資は積極的に行っていかなければいけないだろうというふうに思います。ただ、その反面、そうしたものについてはしっかりと県民の皆様の御理解をいただきながら進めていくということも重要だと思っております。

 11月補正予算案発表以降、私もいろんなところでこのお話させていただきました。例えば18日にタウンミーティングを行いましたし、また22日には市長会との懇談会でもテーマになりました。また、昨日もランチミーティングでJAの青年部の皆さんとお話をしました。そういう際に、私どものほうからだけではなくて、青年部の皆さんのほうからも非常に御関心を強く持たれておりますし、期待をされているということを強く感じております。こうした期待にたがうことのないよう具現化をさせていかなければいけないだろうというふうに思っております。

 また、本日、市長会、町村会、経済4団体、JA、中央会、7団体が共同で、総合活動拠点の整備推進、それから連携活用に係る陳情及び要望にお越しになられる予定になっております。この拠点、県だけではなくて、市町村、企業、オール信州の活動拠点ということで整備をしていきたいと考えておりますので、これからも、関係の皆様方、そして広く県民の皆様方にさまざまな機会を捉えてしっかり説明をしていきたいと思っておりますし、また、オール信州活動拠点でありますから、私ども県だけではなくて、積極的に御参加いただけるような働きかけをして、まさに人ごとではなく、それぞれの関係者の皆さんが自分のこととしてこの拠点を活用して生かしていっていただけるように取り組んでまいりたいというふうに考えております。

 今後も、例えば整備の進捗状況でありますとか、あるいは、オープン後につきましては運営状況等についてもできる限り広く情報提供に努め、県民の皆様方に対して広く御参加、御協力をいただけるように丁寧な説明に努めてまいりたいと考えております。

 以上です。

 

◆甕 裕一

 アンテナショップのデータですが、ローソンですので一部の客ではポイントカードのデータなども業者が持っていると思われますので、そういったデータの開示を業者に求めるなりして県としてもさらに積極的に分析を続けていっていただきたいと思います。

 また、シェアスペースですが、恐らく、賃貸物件で、オーナー側の意向もあって時間が限られているというような現実問題もあろうかと思いますが、多額の税金が使われて行われる事業でもありますので、県民に対しては引き続き丁寧に御説明をいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 続きまして、日本一のおもてなし県への取り組みについて質問いたします。

 先日の新聞広告にも大きく掲載され、知事みずからがユーチューブで発信するなど相当な意気込みが感じられます。

 また、先日の11月6日に始まりました「ずく出し!知恵出し!おもてなしプロジェクト」は、おもてなし宣言の登録や信州しぐさの募集、信州おもてなし未来塾の開講など内容が非常に多岐にわたっているようですが、このプロジェクトのコンセプトにつきましては先ほどの山岸議員の質問と重複しますので御答弁は結構ですが、このプロジェクトの期待される効果は何でしょうか。

 「さわやかに もてなそう県民運動」、それから宿泊事業者を対象としたおもてなしカレッジなど、これまでさまざまな取り組みをされてきましたが、過去の取り組みの成果と反省はどのように生かされているのでしょうか。

 日本一のおもてなし県の日本一の具体的な指標は何でしょうか。観光客の数なのでしょうか。雑誌や民間のデータ会社のランキングで1位になることでしょうか。想定されている指標において現時点で本県は何位で、日本一になるためには具体的にどのような努力が必要と考えているのでしょうか。

 このところ、本県では、日本一起業しやすい長野県、日本一就農しやすい長野県など日本一を目標に掲げるものが多くありますが、何をどうすることが日本一につながるのか正直よくわからないものが多かったように思います。おもてなしについては日本一として何を想定されているのか。できる限り具体的に御説明を願います。

 以上、観光部長にお尋ねいたします。

 観光客の満足度を上げるためには宿泊業者や商工業者の接客だけよければいいというものでもなく、道路や公共交通システムの整備を進めなければならないことも事実でありますし、移住者をふやすためには働く場所を確保しなければならないし、医療や防災、教育の充実も必要であると思います。また、来庁者に対する職員の皆さんの接客も向上させる必要があると思います。その意味では、おもてなしは、観光部の一施策ではなく、幅広い部局に関連がありますので全庁を挙げて取り組んでいただきたいと私自身は考えます。

 日本一のおもてなし県の実現に向けての知事の御決意のほどをお伺いいたします。

 

◆観光部長(野池明登)

 おもてなしプロジェクトにつきまして私のほうからは3点お答えをさせていただきます。

 おもてなしプロジェクトの効果でございますけれども、このプロジェクトのコンセプト、観光分野だけではなくて、地域全体で取り組んでこそのおもてなし、それから、もともと長野県にあったおもてなしの心を思い起こす、そして、3点目が、おもてなしを担う人材を息長く育成する、この3点でございますが、これによりまして、どの時期にどの地域に行っても来訪者に対する気配り、思いやりにあふれ、温かく迎えられる、そんな長野県をつくっていきたいというふうに思っております。

 これによりまして、これは活動拠点とも同じ期待する効果になるわけですが、長野県と継続的に双方向でかかわっていただける長野県のファンというものをふやしていきたいというふうに考えているところでございます。

 2点目の過去の取り組みの成果と反省でございます。

 平成22年秋の信州デスティネーションキャンペーンをきっかけとして、県を挙げておもてなしの向上に取り組んだところでございます。このときに実施をいたしました「さわやかに もてなそう県民運動」でございますけれども、観光おもてなし宣言に2,153件、延べ7万7,000人余の方に御登録をいただき、信州おもてなしカレッジなどの研修会では、タクシーの乗務員の皆さん、道の駅や土産物販売店のスタッフの皆さん、スキーのインストラクター、観光ガイドなど約3,000名を超える皆さんに受講いただいたところでございます。

 一方、課題といたしましては、キャンペーン終了後も機運を維持し続けることですとか、あるいは研修の受講者からさらに職場や地域全体に学んだこと、身につけた意識を広げていただく仕掛けに不足する点があったのではないかということを考えているところでございます。

 3点目の日本一の具体的な指標、努力でございます。

 具体的な指標といたしましては、じゃらん宿泊旅行調査というものがありまして、来訪者の満足度調査で全国順位が出ております。長野県は、現在、総合的な満足度で9位、地元の人のホスピタリティーを感じたという項目で18位で、いずれも前年に比べて上昇はしておりますけれどもトップクラスではないという状況でございます。

 なお、両項目とも全国1位は沖縄県でございまして、このことは、沖縄県が近年の厳しい観光をめぐる状況の中でも観光入り込み客数が大きく減少していないということと密接につながっているのではないかと考えているところでございます。

 日本一と評価されるためには、観光事業者がそれぞれおもてなしの向上に努めることはもちろんですけれども、より幅広く、自動車の運転マナーですとか、地域の美化活動ですとか、気持ちのよい挨拶ですとか、県民の日常生活においてできることから実践をしていただき、おもてなしの心が隅々まで浸透するよう、個人、企業、団体、地域、市町村などさまざまな関係者の主体的な取り組みを盛り上げてまいりたいというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。

 

◆知事(阿部守一)

 日本一のおもてなし県に向けての決意についてという御質問でございます。

 全てのプロジェクトそうですが、やるからには本気で取り組んで結果を出さなければいけないというふうに思っております。まさに日本一のおもてなし県という看板を掲げるからには、各部局、観光部がやっているんだという人ごとじゃなくて、本気でやってもらわなきゃいけないだろうというふうに思っています。

 行政経営理念の中にも最高品質の行政サービスの提供ということを私どもうたっているわけでありますので、まさに最高品質の行政サービスの提供とおもてなしというのは相通ずる部分があるというふうに思っておりますし、また、先ほど御質問いただきましたしあわせ信州シェアスペース、仮称でありますけれども、ここでも、コンセプト、観光地から関係地ということを掲げております。

 これから日本全体の人口が減少する中で、ここがきれい、あそこが楽しいということだけじゃなくて、こんな人たちがいるんならまた来てみたい、あるいは移り住んでみたい、そういうふうに思ってもらえるような長野県を目指す上でおもてなしという概念は極めて重要だというふうに思っております。

 そういう意味で、これを聞いている県職員には、ぜひ、挨拶ぐらいはしっかりしようよというところから含めて、自分たちはどういう行動をとればいいかということはしっかり考えてもらわなきゃいけないというふうに思っておりますし、また、これまでさまざまな取り組みをしてきています。信州まごころトイレプロジェクトも補正予算等で行っておりますけれども、これも単に施設を整備するということだけではなくて、地域の皆さんが清掃を徹底して行うということとセットで県は補助しますということを言っているわけでありますから、そうしたことも含めてさまざまな取り組みをおもてなしにつなげていくということが大変重要だというふうに思っております。

 観光部、一生懸命頑張っておりますけれども、これを全庁的な動きにしていくということが大変重要だと思っておりますので、これは副知事初め関係部長としっかりと具体策を検討していきたいと思いますし、また、おもてなし未来塾ということでおもてなし人材の育成をやっていこうと思っておりますが、そういう中で、私から言っているのは、県民から目に見えるような取り組みをしていかないと県民参加の運動にはなっていかないのではないかというふうに言っておりますので、こうした人材育成の中でアクションプランの作成とか、あるいは業界ごとのスタンダードの作成とか、そういうことを考えておりますので、目に見える具体的な取り組みとして実践をすることによって、本当に信州に行ったらよかったね、おもてなしすごいねというふうに言ってもらえるような形にしていきたいと思っております。私もまず率先して取り組んでまいりたいと考えております。

 以上です。

 

◆甕 裕一

 それぞれ御答弁いただきました。今回は、来年新設されるシェアスペースとおもてなしという2点のブランド戦略について伺いました。ブランドとして定着するには非常に長い年月がかかるもので、逆に短期間でブームになるものはブランドとして長続きしないと私は思います。

 ゆるキャラをつくることが悪いとは言いませんが、一過性のブームに乗せられずに、余り短期間で結果を求めずに、ある程度長い目で見ることも必要ではないかとも思います。

 ただ、繰り返しになりますが、非常に大きな金額の税金が使われる事業でもありますので、県民や関係者にわかりやすく今後も情報発信をしていただいた上でそれぞれの施策を進めていただくことを望みます。

 以上で今回の私の質問を終わります。ありがとうございました。

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