11月定例県議会-発言内容(甕裕一議員)

 

◆甕 裕一

 地域高規格道路松本糸魚川連絡道路について御質問いたします。

 以後、松糸道路と省略をさせていただきますが、この松糸道路に関しましては、昨年7月に、起点となる安曇野地域の概略ルート案がAルート、Bルートの二つの案として公表された後、安曇野市内11カ所で住民説明会が開催され、2カ月間にわたってパブリックコメントの募集も行われました。

 昨年11月県議会の一般質問で私も安曇野地域の概略ルート案についてお尋ねをさせていただきましたが、その後、1年が経過いたしました。これまでの経過を踏まえまして、改めて現時点での進捗状況と今後の見通しについて建設部長にお尋ねいたします。

 

◆建設部長(北村 勉)

 松本糸魚川連絡道路のお尋ねについてお答えさせていただきます。

 松本糸魚川連絡道路の起点部につきましては、議員御指摘のとおり、昨年7月に概略ルート案を公表をし、その後、住民の皆様への説明会やパブリックコメントの募集を行いました。説明会とパブリックコメントでは、道路の必要性の有無に関する意見や、農地や自然環境、景観への影響などを懸念する意見などの御意見をいただいております。

 現在、県では、これらの御意見を踏まえて、犀川の治水上への影響も考慮した橋梁の位置の詳細な検討や、道路を堤防に近づけるルートの検討などを進めているところでございます。

 引き続き早期のルート決定に向け取り組んでまいりたいと考えております。

 

◆甕 裕一

 松糸道路のこれまでの経緯に関しましては、平成7年度から11年度まで基礎調査が行われ、12年度に住民説明会、13年度に住民意見交換会がそれぞれ行われ、14年度には当時の田中知事が既存の道路を充実させる方向で見直すとの方針を示し、15年度には地域高規格道路の構造要件の見直しが行われ、サービス速度が平均60キロ、2車線でも可能となりました。また、この15年度には、田中知事が起点は豊科インターチェンジ付近となると表明されております。

 そして、18年度には、村井知事が起点や計画ルートを含めた整備のあり方については地元の意見を伺いながら時間をかけて検討していくと表明され、19年度にはルート全体の検討が行われました。

 そして、20年度には、波田ルート、梓川ルート、豊科ルート、豊科北ルートの4案の中から、起点部は長野自動車道豊科インター、先月、安曇野インターと名称変更されましたが、豊科インター北側に直結する豊科北ルート案を最も有利と評価し公表され、翌21年度には建設促進期成同盟会で起点は豊科北ルート案と意思統一されました。

 22年度には、豊科北ルート案を基本に技術的な実現性の検討が行われた後、先ほど申し上げましたとおり、昨年23年度に、安曇野市豊科光から穂高北穂高までの安曇野地域概略ルート案がAルート、Bルートの二通り提示され、住民説明会とパブリックコメントの募集が行われ、現在に至っております。

 昨年7月の概略ルート案公表の時点では、地下水等の環境に与える影響や技術的な問題、そしてハクチョウの飛翔ルートが阻害されるということを主な理由として、県としてはBルートが有利とされております。

 その後、地元では、先月になりますが、安曇野市商工会の主催で説明会が開催されました。油井所長を初め安曇野建設事務所の皆さん方から大変御丁寧に御説明をいただきました。塩の道のころからのお話とか、昭和40年代の松糸道路の構想の立ち上がりなどの歴史的な経緯も含めて大変懇切丁寧にわかりやすく御説明をいただきました。

 ただ、その中で御説明をいただけなかったのが、先ほど経緯を御紹介した中の、平成20年度に豊科北ルート案が最も有利と判断されてから昨年の概略ルート案の公表に至るまでの経緯であります。

 そこで、この間の経緯について建設部長にお尋ねいたします。

 まず、20年度の時点で最も有利と判断された豊科北ルート案とは、昨年示されたAルート、BルートのうちのAルートを想定してのものではなかったのでしょうか。

 ここで図面をごらんいただきたいと思います。こちらが、昨年7月に公表されました概略ルート案のホームページの図をそのまま拡大したものであります。犀川、穂高川、高瀬川の3川合流点の上に長野自動車道から新しいインターをつくって橋をかける。これが難しいとするAルートで、一方、3川合流点を避けるようにして、集落を分断して高瀬川右岸道路に合流するというのがBルートで、県としてはこちらが推奨ということであります。

 もう1点、こちらが4年前の20年当時に、豊科北ルート案に統一された、豊科北ルート案はこちらですね、この二つは廃案になった豊科ルート案と梓川ルート案ですので、こちらなんですが、これはAルートと重なっている部分が非常に多いと思われるんですけれども、20年の時点で最も有利と判断されたのはAルートを想定してのものであったのか。その点、建設部長にお尋ねいたします。

   

◆建設部長(北村 勉)

 平成20年度のルート案の公表から昨年7月までの起点部のルート案の公表までの経緯という中で、平成20年度に県として一番有利な案として評価をしました豊科北ルートは、安曇野インターチェンジの北側約3キロメーターを松本糸魚川連絡道路の起点として、最短の経路で3川合流部を渡河をし、そして既存の高瀬川右岸道路へ接続するルートでありまして、昨年公表いたしましたAルートに近いルート帯でお示しをしたものであります。

 

◆甕 裕一

 Aルートに近いものであったからAルートを想定してものかとお聞きをしたんですけれども、聞き方を変えます。この当時でBルートの可能性も含めて想定されていたのでしょうか。その点、お願いいたします。

 続いて、次の御質問をいたします。

 22年度に技術的な実現性の検討が行われたとされていますが、どのような検討が行われたのでしょうか。この22年度の時点で技術的にAルートが難しいと判断されたということでしょうか。

 また、国との関係でどのようなやりとりがあったのかもあわせてお尋ねいたします。

 3川合流地点に橋をかけるAルートを千曲川河川事務所が了解していたのか。千曲川河川事務所など国のやりとりも含めて、検討の経過を建設部長にお尋ねいたします。

 続きまして、Bルートが有利とする結論と、現在ホームページで公表されている比較4ルートの総合評価との整合性についてお尋ねいたします。

 総合評価では、「高速性を確保するためには、構造上、立体化やバイパス化が必要となるが、特に安曇野地域については次の理由から困難」として、盛り土、高架、バイパスのそれぞれの困難な理由が記載されております。

 御紹介しますと、まず盛り土構造については、「盛り土構造による道路の築造は、観光資源としての価値や評価の高い田園風景の広がる安曇野地域の景観阻害、地域の分断、土地利用等の面から地域への影響が極めて大きい」、高架構造については、「現在の道路を活用する区間における交差点等の高架(橋梁)化は、景観阻害、さらに多くの物件移転等、沿道住民への影響が極めて大きい」、さらに、バイパス化については、「集落が形成されている地域では特に、地域を分断してしまう懸念や、多くの物件移転が必要となるなど、地域への影響が極めて大きい」と評価されております。

 また、建設コストの面からも、「経済性では豊科ルート、豊科北ルートが有利」とされ、さらに、「整備延長が短く、生活道路等の交差点部の立体化の必要が少ない豊科ルート、豊科北ルートは、建設コストの面から有利」と記載されております。

 この総合評価からすると、豊科ルートと豊科北ルートは必ずしも盛り土や高架にする必要はない、むしろコスト面では盛り土や高架を想定していなかったというふうにも推察されるわけですが、以上が総合評価の結論であります。

 ところが、昨年、総合評価と全く正反対の盛り土構造で集落を分断するBルートが提示されたということになります。

 私も、昨年の住民説明会の際に、Bルートが真上を通る下押野地区での説明会に参加させていただきました。そこでは、地域が分断される、多くの物件移転が必要となるなど、先ほど総合評価の結果から引用した困難であるとするまさにその理由で多くの住民の皆さんが反対されていました。Bルートが通るこの集落です。この辺に180世帯弱あるんですけれども。

 さらに、この総合評価の下の欄に、「豊科北ルートは、長野県が現調査時点において一番有利と評価している案です。今後さらに協議・検討を行い、県として最終的なルートを絞り込んでまいります。」という一文があります。さらに、協議、検討を行った結果として、どのような理由で総合評価を覆すようなルート案が出されたのか。県として最終的に絞り込んだルート案というのがBルートと解釈してよいのでしょうか。協議、検討の経過をお示しいただきたいと思います。

 以上3点につきまして建設部長にお尋ねいたします。

     

◆建設部長(北村 勉)

 順次お答えをさせていただきます。

 まず、国との協議等について、平成20年以降、この間どのような協議がされてきたのかという問題についてお答えをさせていただきます。

 平成20年度のルート案の公表以降の検討でございますけれども、これについては犀川の河川管理者である国土交通省と、治水上の安全性、あるいは地下水を含めた自然環境への影響等の観点から、犀川を渡る橋梁の位置について協議を行ってまいりました。その結果、3川合流の下流で渡河するBルートを基本に、さらに詳細な調査を進めていくということになったものでございます。また、連結する長野自動車道を管理します東日本高速道路株式会社ともインターチェンジの設置について協議を行ってまいっております。

 それから、二つ目の盛り土による道路構造についてでございますけれども、平成20年度のルート案の公表におきましては、高速性を確保するためには構造上立体化やバイパスが必要とした上で、四つのルートの案を相対的に評価をして、景観あるいは自然環境への負荷や地域への影響が最も少なく、また既存の高速道路網と最短距離でアクセスする豊科北ルートが一番有利としたものであります。この段階では、河川を渡る橋梁部や主要な道路との立体部以外の箇所の構造については、これはルートを絞り込んだ時点で具体的な構造の検討をしていくということとしておりました。

 その後、昨年の起点部のルート案公表までの検討によりまして、高速性を確保できる構造の中で、掘り割り構造あるいは高架構造よりも周辺環境等地域への影響が少ない盛り土構造を想定したというものであります。

 それから、三つ目でございますけれども、平成21年の公表時点のものがBルートを想定したものであったのかということでございますけれども、これについては、今後のルートを絞り込んだ時点でさらに検討していくということでございまして、いわゆるルート帯として示させていただいてあったのが四つのルートの中の豊科北ルートであったということでございます。

 以上でございます。

 

◆甕 裕一

 Bルートの可能性を想定していたということになりますと図面上も変わってくることになるかと思うんですけれども、20年当初想定していたものと、調査の結果やむなく変えざるを得ないということがあっても、それは仕方ないと思うんですけれども、その場合には議論をある程度戻す必要もあると思うんですね。波田まで戻せとは言いませんけど、経済性有利なルート案に幾つか上げられていますので、議論を戻すということも必要ではないかというふうなことを訴えさせていただきたいと思います。

 続いて、松糸道路の全体像について伺います。

 起点の安曇野地域概略ルートと高瀬川右岸道路、さらに国道148号線まで含めて、どのような道路を県が建設を進めようとしているのか地元の住民にまだまだ浸透していないというのが現状であります。

 平成15年度に高規格道路の構造要件が緩和されてサービス速度が平均で80キロから60キロでもオーケーということなんですが、豊科北インターから糸魚川までの全区間の中で、恐らく北のほうでは地形的に速度を上げるということは困難だと思いますので、起点部分を高速性が保てるようなつくりにならざるを得ないということだと思うんですけれども、例えば今回提示されたルート案の5キロの距離の部分が80キロの速度で通行できるようになったところで、糸魚川までの総距離100キロの中でどれほどの短縮効果が見込めるのか。

 仮に、例えば起点の部分が現道を利用する以外になく、50キロぐらいしか出せないとしても、高瀬川右岸道路を含めて大町まで平均で70キロぐらいの速度を確保できるようにするとか、対策の余地も出てくると思うんですけど、まずは全体像を示した上で、どの地域にはどういう構造の道路が必要なのかとか、できる限り具体的な御説明をいただく必要があるのではないかと思いますが、その点、建設部長、いかがでしょうか。今後の地元での合意形成に向けた意気込みも含めて御答弁願います。

 

◆建設部長(北村 勉)

 松本糸魚川道路の全体像あるいは今後の地域への説明ということでございます。

 平成20年度に公表しましたルート案、これは、バイパス区間、そしてまた現道を活用する区間、そしてまたバイパス案を含めてさらなる検討、調査を行う区間、こういうものを全体像としてお示しをしているところでございますけれども、具体的なルートや構造については現在御意見をいただく中でしっかりと検討をしているところでございます。

 それから、松本糸魚川連絡道路、これは、議員おっしゃるとおり、路線全体のサービス速度がおおむね時速60キロ以上の高速性を持つ道路、そういう構造の整備をしていくということで考えております。

 道路の構造については、本年度、沿線の市町村と一緒になって検討会を開催してまいりました。そしてまた、それぞれの市町村が抱える課題、あるいは松本糸魚川連絡道路の整備に求めるものなどについての御意見を聞いてまいっておるところでございます。

 これらの意見を踏まえて、現在、道路構造、そしてまた優先整備の区間の検討を行っておりまして、県としての方針をしっかりと固めて、そして地域の皆様にわかりやすく丁寧な説明をしてまいりたいと、こういうふうに考えております。

 以上でございます。

 

◆甕 裕一

 まずは全体像をしっかりとお示しいただきたいと思います。

 私は松糸道路の建設自体には賛成の立場です。大北地域の生活道路を早期に整備しなければならないということも理解しております。

 ただ、地元に対して十分な説明のないままに、起点となる安曇野が反対しているから必要な道路ができないといった図式を描き出されるということは、私も地元の一住民として大変不本意であります。地元での合意形成がなされなければ計画は進みません。

 今回指摘させていただいた問題につきましては早急にクリアをしていただき、今後も各地域の住民に理解を得られるような丁寧な御説明をいただき、そして計画が早期に実現されるよう御尽力を御期待申し上げます。

 次の質問に移らせていただきます。ドライクリーニングの安全対策について質問いたします。

 現在、商業地などでドライクリーニングを手がける店や工場などで石油系溶剤を使用する場合、建築基準法上の工業系用途地域以外では一定の安全基準を満たさないと操業できません。

 一定の安全基準とは、発火を防ぐために洗濯機や乾燥機の酸素濃度を下げる装置や、洗濯機内で溶剤の温度が上昇すると自動停止をする装置を備えるというもので、数十万円から100万円程度の費用がかかると言われています。

 そのほか、作業場内に一定以上のスペースを確保しなければならないとの条件がありますが、違法状態のまま操業を続けているとされる業者も多く、長年放置されているのが現状でありますが、現在のところ火災事故につながった例はありません。

 社団法人長野県生活衛生同業組合連合会と長野県クリーニング生活衛生同業組合から、クリーニング工場の建築基準法第48条ただし書きによる許可申請に係る手数料の免除を求める請願書が……

 

◆議長(平野成基)

 甕裕一議員に申し上げます。申し合わせの時間が経過いたしましたので発言を終了願います。

 

◆甕 裕一

 時間切れとなりましたので、今回の私の質問はここまでにさせていただきます。ありがとうございました。

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