2015.2月定例県議会-発言内容(倉田竜彦議員)

 

◆倉田竜彦

 2月県会一般質問最後の質問になりました。私も県会議員としてこの壇上に立つのは最後でございますので、しばらくの間、御清聴賜りたいと思います。よろしくお願いします。

 私も、7期、県会議員として県政に携わってまいりました。その間、吉村県政、田中県政、村井県政、阿部県政と変遷をしてまいりました。吉村県政は、高速交通網の整備やオリンピック・パラリンピックの開催という県民共通の課題に向かって職員と一致団結して非常に手がたく進めておられました。田中県政は、革命のごとく世の中を変えるために常に敵をつくり上げ、爆発的になし得ようとしておりました。村井県政は、その後の信頼を構築するため奔走し、長年の国会議員で培った政治力や職員の活力を束ね、国、県、市町村の関係を再構築をいたしました。

 また、それぞれの知事は議会との関係についてもかなりの温度差がございました。吉村県政は、その手がたさから実に議会に対して丁寧な対応をされたと思っております。ただ、5期20年という長期にわたりましたので一部では蜜月と映ることもあったかもしれません。その後の田中県政は、御承知のとおり、議会は抵抗勢力ということでございましたし、村井県政は、国会と地方議会の違いを踏まえ、県政の車の両輪として走れるように軌道修正をされました。

 私はこのように評価をしておるんですけれども、阿部知事は、吉村県政、田中県政、村井県政についてどのような認識を持っているか。まずお尋ねいたします。

 さて、1期目の阿部県政はどうだったでしょうか。県内のさまざまな皆さんの意見を真摯に聞くことに重点を置かれていたように思い、力を蓄えていた感じがしております。

 2期目は、いよいよ、しっかり受けとめてきた県民の思いに対し、阿部知事らしい施策で随所にその手腕を発揮されるものと期待をしております。

 また、議会との関係につきましても、なれ合いになるということではなく、過去の県政のよいところをしっかり学び、政策形成過程で議会側としっかり意見交換し、より重厚な施策を構築されることが大切であろうと思っております。

 ただ、そのためには、大きな県の組織をしっかりと動かし、個々の職員の能力を引き出しながら組織として束ね、マンパワーを結集させていくことが何よりも大切であります。知事が受けとめた県民の思いを県の施策として具現化し実行していくには、外部有識者が何人そろっても実現できるものではありません。県組織の大きな力が必要であり、まさに2期目の阿部県政の肝は、県組織、職員の束ね方いかんであると思っております。副知事の地域担当制も検討されるとのことですが、いかにこの大きな県組織をうまく使えるか、その手腕に注目しております。

 そこで、阿部知事にお聞きをいたします。  阿部知事は、組織の活力を高め、結集させていくために、今までどのような考えを持ってマネジメントをされてこられたのか。1期目を振り返り、不足していたと認識する点があるのでしょうか。また、2期目はどのように進めていくおつもりでしょうか。お伺いをいたします。

 あわせて、太田副知事にも県庁組織のナンバーツーとしての決意を伺います。  副知事として知事を補佐し、知事の理念や政策を具現化し実践することはもちろんですが、職員力をいかに発揮させるかも大きな役割だと思います。v  中島新副知事は、過日の信濃毎日新聞のインタビューに答えて、財源の厳しさもあって予算要求でやりたいことがあっても諦めてしまう職員が多い、知事が言っているからでなく、職員の自主性を尊重し、企画立案能力を高めたいと述べております。

 私は、副知事が知事のイエスマンになっては県庁組織の硬直化が進み、それこそ職員の自主性は発揮できないと思っております。太田副知事には、職員としての長い経験を生かして、課題によっては職員の立場を代弁するということも必要でしょうし、知事とも徹底的に議論をする覚悟が必要だと思います。

 以上を申し上げた上で、新副知事として県政運営に当たっての抱負と決意をお聞かせをいただきたいと思います。  次に、予算編成過程の県民への情報公開のあり方についてお伺いをいたします。  一つとしては、平成27年度予算要求概要に対する県民意見は5件となっておりました。前年度の22件、25年度の10件を下回り、阿部県政発足の23年度の72件から大幅に減少しております。この減少の原因をどう分析されているか。また、今後の対策をどうするのか。太田副知事に伺います。

 二つとして、予算編成の過程で情報公開度を高めていくことが県民との協働の立場からも必要であります。県でも、平成24年までは、予算編成について、12月以降、財政課長、総務部長、知事の査定内容がどう変化したか、予算の妥当性も含めて公開されていました。この2年間は公開しておらず、予算に対する県民との距離が開き、県民の関心も弱まったと思われますが、なぜこのシステムをやめてしまったのか。太田副知事に伺います。

 三つとして、予算編成は県にとって9,000億円近い県費の使い方を決める大事な取り組みであります。先進県である三重県では、知事査定をライブ中継し、あるいは知事と部局長の協議の場もライブ中継されております。このように先進県に学びながら情報公開度を高め、予算に県民の関心を引きつけ、県民とともに予算をつくる、こういう仕組みが必要だと思いますが、知事の御所見を伺います。



 
◆知事(阿部守一)
 
 過去の県政についての認識についての御質問でございます。

 長らく長野県政に大局的な観点から携わってこられた倉田県議の各県知事の県政運営に対する評価、重くお聞きをさせていただきました。

 私も、新人知事ではなくて、もう既に2期目におかげさまで入らせていただいたわけであります。これまでの県政云々ということではなくて、私自身が、誠心誠意、責任を持って全力で県政に取り組むということが強く求められているというふうに考えております。

 そういう意味で、過去の県政運営については、私自身が身近で県政を見ていた期間というのは田中県政のほんの限られた期間ということでありますので、直截的に評論家のようにどうこうというのは必ずしも適切ではないだろうというふうに思っております。いい部分はしっかりと引き継ぎながら、未来を向いて県政運営に全力で取り組んでいきたいというふうに考えています。

 それから、組織活力の向上、結集のためのマネジメントについての御質問でございます。

 1期目の県政におきましては、私も、県民の皆様方とさまざまな約束をして、そして県政の方向づけをしっかり行わなければいけないということで、県の職員に対してかなり私の思いを強目に伝えさせていただいたことが結構多かったというふうに思います。ただ、倉田議員御指摘のとおり、県の組織は大きいわけでありますので、そう短兵急に事を急いでも成果は必ずしもあらわれないというふうに思っておりまして、急にかじを切るということではなくて、ある程度時間をかけて県政の方向づけを行ってきたというふうに考えています。

 しあわせ信州創造プランを策定したり、あるいは行政経営理念を策定したりということで、私の政策的な方向あるいは組織に対する考え方、こうしたものも徐々に県の職員に受けとめてきてもらっているというふうに思っておりますし、先ほどもさまざまな施策における答弁で申し上げておりますけれども、かなりの部分、県職員の頑張りのおかげで成果が上がるものが出てきているというふうに率直に私は感謝をしているところであります。

 2期目に入ったわけでありますので、1期目、知事に最初になったときのスタンスと全く同じわけではいかないだろうというふうに私も思っております。大きな方向づけはこれまでさせてきてもらったところでありますので、職員に任せるべきところはしっかり任せて、例えば部局内で完結するような課題については部局長がしっかりと責任を持って対応できるような組織体制ということにこれまで以上に意を用いていきたいというふうに思っております。

 他方で、複雑・多様化する社会情勢の中で、大きな決断、判断しなければいけないこともたくさん生じてきております。そうした部分については私も責任を持ってかかわっていかなければいけないというふうに思っておりますが、副知事あるいは各部局長にもしっかりと補佐していただく中で大きな方向づけを行っていきたいというふうに思っております。

 ほかの地域に負けない県政、そして県民の期待に応えられる県政を進めていく上では、時代に即応した組織のあり方、あるいは意思決定のあり方、こうしたものを常に模索していかなければいけないというふうに思いますし、私を初めとして、常に県職員が学ぶ、学習する、そうした組織をぜひ志向していきたいというふうに思っております。

 そういう観点で政策研究等も行ってきましたし、来年度からは職員キャリア開発センターを新たに設置をしてまいりますが、引き続き、職員一人一人がちょっとずつ能力を発揮してもらえれば県全体としては相当大きな力を発揮できるというふうに確信をしておりますので、職員が生き生きと活躍し、そして県民の期待に応えることができる県づくりを一層進めていきたいというふうに考えております。

 それから、県民に開かれた県政との関連で、県民とともに予算をつくる仕組みという御質問でございます。  要求段階から予算の情報については長野県としてさまざまな公開の手法を設けています。事業改善シートの公表でありますとか、あるいはパブリックコメントへの対応状況の公表でありますとか、また、知事査定の翌日に部局ごとの査定結果を速報としてお示ししたりという取り組みで、さまざま工夫をしてきております。引き続きさらなる改善に取り組んでいきたいと思っております。

 県民とともに予算をつくるという観点から申し上げれば、予算編成の最終段階のところを公開するということよりは、私は、むしろ、予算編成の早い段階、あるいは予算編成に入る前の段階での県民の皆様方との対話、協働ということがより重要ではないかというふうに考えております。そういう観点で、例えば県民の皆様方と協働で事業点検して、これは将来に向けた事業改善を行おうということで県民協働による事業改善を行っていますし、また、NPOの方あるいは民間の方とも一緒になって職員が政策研究ということでいろんな政策づくりをするようになってきています。また、地域の声を反映しようということで、地方事務所長からの施策提案を受けてそれを予算化してきているものもあります。

 こうした過程を通じて、できるだけ幅広い形で県民の皆様方の声が予算編成に反映できるように取り組んでいきたいと思いますし、私を初めとして、部局長、管理職員、県職員が県民の中に入っていき、県民と対話する中で、自然に県民の皆様方の思いを受けとめた予算編成にしていくということも片方で重要ではないかというふうに思っています。

 いずれにいたしましても、御指摘ありましたように、大変大きな予算、そして県民の皆様方からいただいております税金の使い道を決めるという大変重要なプロセスでありますので、これからも、透明性の確保、そして県民の皆様方の思いの反映に努めていきたいというふうに考えております。

 以上です。


◆副知事(太田寛)
 
 3点の御質問をいただいております。

 最初に、副知事としての抱負と決意でございます。副知事に就任して以降、多くの皆様から期待と激励の言葉をいただいておりまして、身の引き締まる思いをいたしております。副知事が果たすべき役割は多種多様ではあると思いますけれども、大きな観点から次の2点に意を用いていきたいと考えているところでございます。

 1点目は、部局連携を積極的に図り、重要案件をスムーズに前進させることでございまして、地方創生を初め、防災、減災や経済・雇用対策など部局をまたがる重要案件がふえております。時には全体を見渡して総合的な調整を行い、また時には関係部局を小まめにつなぎ、県として一体感のある強力な施策を形成したいと考えております。

 2点目は、県組織の活性化を図ることでございます。  組織の活性化を図るためには、職員個々の能力を高めること、また引き出すことと、組織としての機動性を高めることの両面が必要と考えております。現在の組織を客観的に見ると、ややもすれば部局長の判断で対応すべきことと知事に判断を仰ぐことが混在していると感じておりまして、まずはこの点をクリアにし、その上で部局長など県幹部のマネジメント力の強化を図る工夫をしてまいりたいというふうに考えております。

 また、職員の自主性の発揮についても常に念頭に置きながら、職員の意見をよく聞き、状況に応じて知事にも意見を申し上げたいと考えております。就任に当たりまして、知事からも、これまでの経験を踏まえ、組織を十分に生かして進めるよう努めてほしいと言われておりまして、これまで県職員として培ってまいりました36年間の経験でございますとか人脈を生かしまして、知事を支え、県勢発展のために全力を尽くしてまいる決意でございます。

 それから、2点目でございます。予算要求概要への県民意見の減少の分析でございます。

 当初予算編成の要求概要に対しまして県民意見を求めるということでございますが、阿部知事が就任して初めての当初予算編成であります平成23年度の72件から比べまして近年減少傾向にございます。  予算要求概要の公表に当たりまして、県民の皆様へ情報がしっかり伝わるようにこれまでも工夫を凝らしてまいりました。例えば、いずれも平成25年からでございますが、プロジェクトごとの主な事業一覧を追加いたしましたり、要求段階での事業改善シートの公表でございますとか、あるいは26年からは県政モニターの皆様への情報提供の実施でございますとか、県民協働による事業改善の対応にかかわる資料の追加等々を行ってまいりまして、情報内容、提供方法について充実を図ってきたところでございます。

 これまでの意見募集では、特定の予算要求や見直しへの意見が集中することが多い、それが件数が多かった理由の一つでございます。平成27年度予算ではこうしたものがなかった点も件数の減少に影響しているものと考えております。

 今後も、県民の皆様にわかりやすい資料づくり、より効果的な情報提供につきまして引き続き工夫をしてまいりたいと考えております。

 それから、3点目でございます。課長、部長、知事各段階の査定状況の公表をなぜやめたかという御質問でございます。

 平成25年度の当初予算編成におきまして、新たな5カ年計画策定にあわせまして、予算編成から評価まで一体的に活用するために、一部の評価になじまないものを除く他の全事業につきまして事業改善シートを導入したところでございます。この事業改善シートでは、予算要求段階から目指すべき目標を明確化するために、目指す姿、現状、成果目標、決算額などさまざまな情報を集約して作成いたしておりまして、予算査定の結果についてもあわせて記載することといたしました。

 このシートの作成に当たりましては、各査定の段階ではなく、県として最終的にどのような予算としたかを説明することといたしました。各部局の要求と予算査定の差異につきましては、「要求からの主な変更点」という欄を設けましてそこに記載することといたしました。導入前と比べまして事業数、記載内容とも充実しておりまして、情報公開という点では高まっているものと考えているところでございます。

 また、27年の事業シートからは事業名とその事業の内容がリンクするようわかりやすい事業名にするということに心がけておりますが、今後とも県民の皆様へわかりやすい形での情報公開を提供できるよう努めてまいりたいと考えるところでございます。



◆倉田竜彦

 それぞれ御答弁いただきました。

 振り返ってみますと、田中県政時には、どんなささいなことも知事に報告し、指示がなければ動けない中央集権組織であったと思います。また、村井県政時には、つかさつかさの対応でと任せ、自主的に動けた分権型組織であったと。同じ県組織でありながら、知事がかわることによって大きな差が生じてくるということを私どもも経験したところでございます。

 そういう点で、時代の大きな転換期を迎え、新しいかじ取りを余儀なくされる現在、阿部知事らしい政策をつくり上げ、実行をし、結果を出していくためには、その実行部隊である県の組織を動かし切ることが不可欠であります。そのために、知事の周りがイエスマンだけでは多くの方の信望は得られません。政策の形成過程ではしっかりと知事と議論をする頼もしい職員とともに、阿部知事の思いを県組織全体に浸透させていくことが一番近道であります。人は頼りにし任せることで人材に、人材を活用してこそリーダーであります。阿部知事も迷い悩みながらであると思いますが、王道を外れることなく、阿部県政が着実に進展されますよう、今後の手腕に期待をしております。

 また、太田副知事からも決意のほどを述べていただきました。ありがとうございました。ただ、4年前に和田副知事が就任したときも同じ質問をしたんですよ。しっかりやってくれるという決意をされましたけれども、退任時のインタビューで県組織についてどう思うかと言ったら、知事はもう少し仕事を任せたほうがいい、知事が直接手を出すと県の組織は硬直してしまう、こういう発言でありまして、その発言を聞いたときに、私は、何で副知事のときにそのことをしっかりと知事と打ち合わせしなかったのかという思いをいたしまして、ぜひ太田副知事には、真っ当な副知事とするだけでなくて、そういう点にも配慮をしてしっかりやっていただきたいと思っております。

 次に、警察本部長に伺います。

 私が県会議員になってから長野県を襲った災害の大きかったものは、平成8年12月の蒲原沢土石流災害、平成18年7月の豪雨災害、平成23年3月の栄村の大地震でありました。いずれの災害に対しても、県、警察、消防団等が国の支援を受けながら全力で災害復旧に当たったことを今思い出しております。

 しかし、昨年の2月の大雪、7月の南木曽町の土石流、9月の御嶽山噴火災害、11月の神城断層地震、このようなたび重なる災害は私の県会議員生活の中でも初めてであり、長野県政史上においても極めて厳しい災害の年であったと思います。

 その中で、警察本部長は、財務省から警察という全く異なる組織に出向されたという立場でありながら、県警察3,800人余りのトップとしてその業務全般にわたって陣頭指揮に当たり、幾多の困難に果敢に立ち向かわれたことに対しましてはある意味で敬意を表するところであります。そういう経験、警察本部長としてさまざまな御苦労をされたことをどう踏まえられて、また、昨年の史上まれに見る災害のこの1年の経験を今後どう生かされていくかということについて伺います。

 今後、開催が決定されている善光寺の御開帳、諏訪大社御柱祭、全国植樹祭、冬季国体、県を挙げて誘致活動を進めているサミット開催の可能性もあり、大規模警備を要する諸行事を幾つも控えているところであります。組織力の強化を初め、今後の長野県警察の組織運営をどうされていくのか。改めて伺っておきたいと思います。

 次に、県政参与のあり方について伺います。  平成25年4月から、幅広く高度な識見を有する有識者から重要な政策課題について助言を得ることを目的として県政参与制度を創設されました。制度のスタート時に、知事は、飯島参与には、国と長野県の関係性のあり方、長野県として取り組むべき方向性についてアドバイスをいただきたい、大森参与には、大所高所から長野県の自治のあり方について御指導をいただきたい、中村参与には、長野県のブランド戦略も含めて発信ということが重要になってくる中で幅広いネットワークと御経験を生かして御支援をいただきたいと記者会見で期待を述べておりました。

 そこで、お聞きしますが、この4年間、知事は、それぞれの県参与に、どのような課題に対しどのような場面でどのような助言をいただいたのでしょうか。

 また、職員も相談できるとありますけれども、知事だけでなく職員がアドバイスを受ける場面はどのような形であったのでしょうか。

 三つ目に、さらに、知事は、県政参与からの助言を受け、具体的にどのような政策や対応を行ってきたのでしょうか。

 以上、知事にお聞きをいたします。


 
◆警察本部長(山崎晃義)
 
 お答え申し上げます。過分なるお言葉、どうもありがとうございました。

 まず、今後予定されております大規模警備を要する諸行事に対しましては、テロ情勢がますます緊迫化する中、最高レベルのセキュリティーを確保するために組織を挙げてあらゆる対策に万全を期してまいろうと思っております。

 そのため、機構面の対応といたしましては、今月、全国植樹祭に向けて警衛対策課を新設するほか、サミットについては県内開催が決定した段階で必要な体制を立ち上げてまいります。

 次に、組織力の強化を含め、今後の県警察の組織運営についてお答えさせていただこうと思います。

 昨年は数々の災害が発生し、特に御嶽山噴火災害では、従事した警察職員は御家族の思いを背負って山に登り、御家族の皆様の心に寄り添った対応を行うなど、それぞれの職員がそれぞれの立場で職責を全うしたというふうに考えております。

 警察機能を最大限に発揮するためには警察基盤の強化は不可欠でございまして、倉田先生を初め県議会の皆様から長年御支援いただいており大変感謝しておりますが、組織力の強化という観点からは、累次の災害対応などで職員の一人一人が示したように、それぞれの職員が人への思いやりを出発点とし、みずからの仕事に誇りを持ち、生き生きと職務を全うすること、これこそが肝要だなというふうに考えております。

 この面からも、これまで長年にわたりまして、総務企画警察委員会を初めとし、さまざまな場面でいただいた議員各位の御指導や御助言、また県警察の伝統を踏まえながら、県民の期待と信頼に応える強い警察の確立に向けた取り組みを一層強化してまいりたいと思っております。



◆知事(阿部守一)
 
 県政参与についての御質問でございます。

 まず、参与からの助言ということでございます。県政参与、時代の転換点に対応するという観点で、重要な政策課題について助言を得ることを目的としてスタートしております。

 まず、飯島参与には、国の動向あるいは官庁の業務に精通しているということで国関係の業務を初めとして御助言いただいてきております。

 大森参与には、道州制に関しての講演あるいは庁内ワーキンググループでの御助言をいただくとともに、また人口減少問題についての御講演や御助言をいただいております。

 中村参与には、産業イノベーション推進本部会議での御助言でありますとか、あるいは銀座NAGANOの設置に当たりまして店舗展開等についての御指導、御助言をいただいているところでございます。

 職員がアドバイスを受けた場面ということでございますが、例えば大森参与からは、人口定着・確かな暮らしの実現に向けた施策の方向性の中間取りまとめについて、もっと長野県らしさを出せというような御指摘もいただきましたし、また、中村参与からは、長野県のさまざまなマーケティング、販売戦略、そうしたものについて御助言いただいてきているところでございます。

 政策や対応ということでございますが、大局的な御助言をいただいてきているところでありますが、飯島参与の御助力により、例えば国全体の大きな方向性として成長戦略であるとか地方創生といったようなことが打ち出されてきておりますけれども、そうしたものに対応した県政運営を進めてくることができているというふうに考えております。また、大森参与の御助言で他県に先駆ける形で人口定着の問題に取り組んでまいりましたし、また、銀座NAGANO、これはいろいろ日々改善しておりますけれども、中村参与の大手百貨店での経験というものが大変生かされてきているというふうに考えております。そういう観点でそれぞれ御助言いただく中で県政を進めてきているところでございます。

 以上です。


◆倉田竜彦

 県政参与3人の皆様は大変高度な識見と幅広く豊富な御経験をお持ちであり、県のさまざまな課題に具体的なアドバイスをいただけることは大変ありがたいことだと思っております。されど、それは施策を構築する段階までのことであり、当然のごとく県政の最終的な判断と責任は県民の負託を受けた知事御本人であることは言うまでもありませんし、また、同様に、県民の負託を受けた県議会による意思決定を受け、県組織全体で施策を実行していくものであります。

 どんな高い識見者の御意見をもとにした施策であっても、長野県組織全体で汗をかき、一つ一つ前に進んでいく、そういった姿勢で進めていかなければ県民の真の理解は得られないんではないかなと思っています。

 特に、一党一派に属さず、政治的な中立のもと、県民のため全力を傾けるという阿部知事の政治姿勢であればなおのこと、知事顧問と県民の目に映る県政参与にも同じスタンスが求められるべきであります。県政参与とは、あくまで政治的中立の立場で大所高所から御意見いただくべきものであり、まして県の内政に口を挟まれることなど決してないものだと私は確信しております。

 阿部知事の応援団である県政参与の高名な皆様は十分御理解されていると思いますが、よもや政治的中立や県政の内政不干渉といった大原則に疑義があるようなことがあれば阿部知事みずからが自重されるように取り計らう責任が生じますので、そのことはしっかりと胸にとめ置いていただきたいと思います。

 次に、ファシリティーマネジメントについてお伺いします。

 県有施設の修繕、改修の計画について、平成26年度予算で修繕等の緊急性が特A(緊急性が特に高い)とされた施設において、教育委員会が所管する施設は48件中25件が予算化されております。あとまだ23件が予算化されておりません。予算化されなかった中には、上田千曲高校の水道の配給施設、57点と高いものもありまして、生徒にも大変不便をかけております。そういう点では、残った23件はぜひ平成27年度予算に全て投影してほしいと思いますが、どうでしょうか。教育長にお伺いします。

 それから、施設の有効活用、転用、集約についてもお伺いします。

 廃止、集約化する7施設についてどのような基準で廃止を決定したのか。その後の活用はどうするのか。太田副知事にお伺いします。  特に東庁舎は、1階にNPO法人長野県みらい基金、犯罪被害者支援センター、暴力追放センターなど県民の窓口になるような団体が入庁しているほか、農業会議、農業開発公社、浄化槽協会など県と深いかかわりのある団体も入庁しております。そういう点では、入庁団体からは廃止を再検討してほしいという要望もあると聞いております。入庁団体にどのように説明したのか。また、入庁団体の意向は尊重されるのか。太田副知事に伺います。

 多くの入庁団体が本庁と密接な関係を持つ団体であることを考慮すれば、移転先は利便性がよくなければならないと思いますが、どう考えているか。太田副知事に伺います。

 跡地は駐車場として活用するということだけれども、庁舎の取り壊し及び駐車場の費用と耐震改修の費用はどのように試算をされているか。伺います。

 最後に、新県立大学の準備状況について伺います。

 県短を4年制にし設立する新県立大学については、基本構想が決定され、懸案だった理事長予定者、学長予定者も決まり、設立委員会が発足し、専門部会も発足して、今大きく進展を見ております。

 県議会といたしましても、平成24年3月12日に、故石田治一郎議員を会長とする長野県短期大学の4年制化に向けた懇談会を12名の会派代表により発足させ、以来3年間、本年2月6日の最後の懇談会を含め16回にわたり、新県立大学の設立に向け、執行部並びに理事長予定者、学長予定者の皆さんと精力的に意見交換をしてまいりました。そういう点では、この進展に大きな役割を果たしたものだと自負をしているところです。

 そこで、今後の準備状況について伺います。

 一つとしては、施設整備について中期財政試算では新県立大学の建設初期投資106億円が含まれていますが、現段階ではどういう状況になっているのか。また、当初試算に変化はないのか。

 二つとして、地元長野市との連携は現在どういう状況になっているのか。

 三つとして、意見交換会や県内私立大学へ理事長予定者、学長予定者が訪問されていますが、私立大学との距離は縮まったのか。

 四つとして、三輪キャンパス、後町キャンパスの関係地域の住民の皆さんとの懇談会での住民の主な意見とその対応について伺います。

 最後に、県議会の長野県短大の4年制化に向けた懇談会は、今は亡き石田治一郎県議が長い間の懸案であった県短を何としても早く4年制にしようという思いでつくったものです。石田先生の御遺志に報いるためにも、新年度はぜひしっかりと開学に向けて準備を進めていただきたいと思いますけれども、知事の決意を伺います。


◆教育長(伊藤学司)
 
 教育委員会が所管する施設の修繕、改修についてのお尋ねにお答えを申し上げます。

 平成27年度の予算案の編成に当たりましては、昨年度の優先度評価で特Aとされて予算化をされなかった残り23件に今年度の評価で新たに特Aとなった26件を合わせた49件を対象に、優先度評価のほか、学校としての修繕の必要性、ニーズ等を踏まえ、優先順位を検討したところでございます。  その結果、昨年度の特A評価の残りのうちの2件を含めた22件の修繕を27年度予算案に計上しているところでございます。残りの箇所の修繕につきましては、平成28年度以降、各学校の要望を聞きながら、必要性の度合いを勘案し、順次実施できるよう検討してまいりたいと考えております。



◆副知事(太田寛)
 
 県有施設の有効活用、集約化、転用計画についての御質問4問いただいております。

 まず、施設廃止の決定基準、その後の活用についてでございます。県有施設の廃止につきましては、建物の性能、利用状況、管理効率を評価する施設アセスメントを昨年度実施いたしまして、その中で縮小及び将来縮小に区分された施設につきまして施設ごとに現状、課題などについて検討し、施設の老朽化、耐震性能、県民ニーズの変化、必要性等を総合的に勘案して決定したものでございます。

 廃止後の後利用でございますけれども、駐車場などとして利用できるものについては有効活用を、そのほかにつきましては未利用県有地として一般競争入札により売却を進めてまいりたいと考えております。

 次に、東庁舎の廃止に伴う入庁団体への対応でございます。東庁舎の廃止方針の検討に当たりまして、27の入庁団体の皆様に昨年9月に開催した会議の際にあらかじめ情報提供を行った上で、12月に廃止方針案に関するアンケート調査を実施し、意見、要望を聞くなど説明してまいったところでございます。

 アンケートでは多くの団体に廃止について御理解いただいておりますが、議員御指摘のとおり、幾つかの団体からは廃止を再検討してほしいとの要望をいただいているところでございます。

 県では、東庁舎を将来にわたって維持、使用していくために必要となる耐震化を含む改修工事費を試算の上、東庁舎の存続、継続使用の可能性について検討したところでございます。最終的には、昭和29年建設で老朽化が著しいこと、多額の改修工事費用が大きな財政負担になること、県有施設の総量縮小の必要性等を総合的に勘案した結果、3年後の平成29年度末での廃止の方針を決定したところでございます。

 東庁舎廃止に伴う入庁団体の移転先についての御質問でございます。まず、県の施設としては、長野市稲葉にある南俣庁舎を今までと同じ条件で提供することを提案しておりまして、アンケートの結果では8団体がそれに応ずる旨の御回答をいただいているところでございます。そのほかの移転先として県庁周辺の利便性のよい施設に入れてほしい、この中には現庁舎での引き続きの利用の団体も入っておりますが、そういった皆様につきましては団体の利便性が図れる事務所が円滑に確保できるよう最大限の配慮、支援をしてまいりたいと考えております。

 まず、職員が少数の団体につきましては、県庁舎の関係する課の事務室内にスペースを確保できないか所管部局で検討を進めてまいります。また、県庁周辺の移転先として適当と思われる団体施設、民間ビル等賃貸物件リストを作成いたしまして入庁団体に情報提供してまいりたいと考えております。

 今後、改めて入庁団体向けの説明会を開催し移転先に関する情報提供を行うとともに、各団体から意見、要望をお聞きし、個別の相談に丁寧に応じていくなど移転先の確保に配慮してまいりたいと考えているところでございます。

 最後に、東庁舎の解体費用等でございます。東庁舎の解体費用でございますが、解体費に約5,200万円、駐車場整備には約800万円が必要と試算しております。一方、東庁舎を将来にわたり維持し使用していくためには、耐震改修費のほか、給配水、衛生設備、屋上の防水、外壁等の改修が必要になりまして、総額約3億3,000万円必要と試算しているところでございます。

 以上でございます。



◆県立大学設立担当部長(高田幸生)
 
 新県立大学について4点お尋ねをいただきました。順次お答えいたします。

 まず、初期投資額及び運営費の見込みについてでございます。中期財政試算には新県立大学の初期投資分として106億円が反映されておりますが、これは、昨年度公表した概算見込みと同じ施設面積、消費税率8%とし、資材費や労務単価の上昇分を加味した平成27年度営繕予算単価で積みかえた概算によるものでございます。

 新しい県立大学の施設整備に係る初期投資額については基本設計を踏まえて固めてまいりますが、現在、基本設計の詰めを行っているところであります。新県立大学が持つべき機能を備えた施設をしっかりと整備することが重要と考えております。と同時に、コストパフォーマンスの高いものとなるよう基本設計を通じて確認をしております。その上で、今後の労務費、資材費の状況等も確認し、所要額を確定していきたいと考えております。

 また、運営費について昨年度お示ししたものは、全国の公立大学の状況を参考に、基本構想に示した特色ある教育を行うことを考慮した試算としてお示ししたものでございます。今後、教職員など大学の運営体制等の具体化にあわせて再度試算し、運営費の見込みを固めてまいりたいと考えております。

 次に、長野市との連携協力についてでございます。長野市には県立大学設立委員会や施設整備専門部会にオブザーバーとして参加をいただいているほか、各担当部局と緊密に連絡を取り合い、準備を進めております。開学準備に必要な市の協力については、これまでこうした打ち合わせ等の中で逐次要請をしているところであり、特段正式な協力要請という形はとっておりませんが、今後必要に応じて対応を考えてまいります。

 長野市の具体的な協力内容につきましては、後町小学校の跡地を公立大学法人への出資または無償貸し付けといった形で提供いただくほか、大学整備基金を活用した財政的な支援についても検討いただいていると承知しております。

 県といたしましては、こうした長野市の協力姿勢に感謝し、また期待するとともに、御支援に応えられるよう、十分な連携を図りながら開学の準備を進めてまいります。

 次に、私立大学との信頼関係の進展についてでございます。安藤理事長予定者と金田一学長予定者には、御質問にもありましたが、これまで、意見交換会への出席のほか、昨年9月以降、私立4大学を訪問していただきました。各大学の学長の皆様とは同じ大学人という立場で率直な意見交換をしていただき、長野県の高等教育振興にともに取り組んでいくこと、引き続き意見交換をしていくということで合意をいただいたところでございます。

 また、私立4大学の事務局長とは事務レベルの打ち合わせ会を継続して開催しており、先月、2月にも今年度の設立準備に係る検討状況を報告し意見交換を行ったところでございます。

 学長や事務局長の皆様からは、地方大学の運営に実際に携われている御経験から多くの具体的な御助言を頂戴しております。こうした関係をもとに、私立大学の皆様とは引き続き意見交換を行いながら、県全体の高等教育振興のためにさらなる連携協力関係を築いてまいりたいと考えております。

 最後に、地域住民との懇談会での主な意見と対応についてでございます。新県立大学の施設整備に関連して、本年1月30日に寮の建設予定地である長野市第4地区の住民の皆様、2月14日に本校舎の予定地である三輪地区、上松区の住民の皆様を対象に説明会を開催し、合わせて約80名に御参加をいただきました。住民の皆様からは、学生にとって魅力のある施設をつくってほしい、学生と地域との交流に期待している、緑豊かで地域住民も自由に利用できる開放的な空間としてほしい、近隣住宅の生活環境の維持に配慮してほしいといった御意見のほか、キャンパス周辺の道路整備や工事車両の動線に関する御要望などがありました。

 施設の設計、工事の計画に当たりましては、長野市とも連携を図りながら、いただいた御意見等を十分に踏まえて進めてまいりたいと考えております。  以上でございます。


◆知事(阿部守一)
 
 新しい4年制大学に向けての決意という御質問でございます。

 私も、県政に携わってさまざまな分野の行政を進めているわけでありますけれども、全ての施策、そして長野県の未来づくりの基本は人づくりだというふうに考えています。そういう観点で、これまでも、南信工科短大でありますとか農業大学校の設置あるいは充実であるとか、あるいは観光、林業、あるいは地域づくり人材、こうした人材の育成、そうした点に力を注いできたところでございます。

 昨今の地方創生の中でも地域における人材の重要性ということがうたわれてきている中で、この方向はしっかりと堅持しなければいけないというふうに思っておりますし、そうした中で最も重要なテーマが新しい県立4年制大学づくりだというふうに考えております。

 これまで関係の皆様方の御指導、御理解を頂戴する中で基本構想の策定等準備を進めてまいりました。安藤理事長予定者、金田一学長予定者をお迎えして、開学に向けた具体的な取り組みを進めている段階でございます。

 特に、御質問にもございましたが、今は亡き石田議員、そして、御質問いただきました倉田議員がそれぞれ会長、副会長を務めていただいております議会の懇談会を初めとして、県議会の皆様方からも多大な御指導、そして御協力を頂戴してまいりました。改めて御礼申し上げたいと思います。

 私としても、県知事として、県民の皆様方の思いや期待というものもしっかり受けとめて、20年後、50年後、さらには100年後において評価されるすばらしい大学となるように、志を高く持ち続けて、しっかりと責任を持って取り組んでまいりたいと考えております。引き続きの御指導、御支援を賜りますよう心からお願いを申し上げる次第でございます。

 以上です。


◆倉田竜彦

 石田治一郎県議の遺言が一つありました。50年後を見据えた施設だけに建築費を削るなと、こういう御遺言がありましたので、ぜひ心得ておいていただきたいと思います。

 いずれにいたしましても、私も、28年間、長きにわたって県会議員を務めさせていただきました。そういう点では、知事初め理事者の皆さん方、そしてまた県会の先輩、同僚の議員の皆さん方に大変お世話になりながら今日まで務めてまいりました。そういう点で、よく考えてみますと一抹の寂しさはありますけれども、今度は一県民としてしっかりと阿部県政を支えていきたいなというふうに思っています。阿部県政を1期目のときに送り出した責任ある一人として、しっかりと今後も県民の立場で頑張っていきたいなと思っています。

 長い間にわたって大変な御支援、御指導を賜りました全ての皆さんに厚く御礼を申し上げまして、質問を終了させていただきます。どうもありがとうございました。



 

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