9月定例県議会-発言内容(小島康晴議員)

◆小島康晴

 リニア中央新幹線について伺います。

 昭和49年にいち早く飯伊地区の期成同盟会を結成いたしまして以来約40年、ようやくここまでたどり着いたということで、まことに感無量でございます。亡くなられた田中前市長を初めとする地元の同盟会の関係の皆さん、そしてまたJRや国への窓口としても御尽力いただいてきた知事初め、県の同盟会、協議会の皆さんなどなど多くの方々に心から敬意と感謝の意をあらわしたいと存じます。

 しかし、三段跳びで言いますればホップ・ステップ・ジャンプのホップまでたどり着いたかなというところでございまして、そこで経過も振り返りながらお尋ねいたします。

 今回公表されました環境影響評価準備書を県としてどのように評価しておられるのでしょうか。特に、平成23年秋に地元の総意としてお願いし確認した、水源域をルートから外す、飯田線の存続、リニア駅と飯田線との近接などの6項目の確認事項について、あのとき知事は思いを共有して進めていきたいとしていただきましたが、その評価についていかがか。お尋ねします。

 また、事務局で精力的に策定作業を進められているリニア活用基本構想につきましては大いに期待しているところでございますが、先日知事からは今年度中に策定すると答弁がありました。今年度もあすから後半に入ります。策定の過程で私ども県議会や関係者に中間報告のような形で示される予定はあるのか。

 以上2点を企画部長にお尋ねいたします。

 知事は、冒頭の議案説明で大きな項目として5番目にリニアを取り上げていただき、リニア中央新幹線の開業は、長野県、とりわけ中南信地域の発展にとって千載一遇のチャンスであると言われました。このチャンスを生かし、多くの課題を乗り越えていくには、市町村を超えた広域組織である県あるいは県知事のリーダーシップが欠かせないと考えます。

 先週の御答弁の中で役割分担という言葉が繰り返されましたが、やや不安がよぎります。役割分担するのは当然でしょうが、責任は一つ、その大もとは県にあるといたしまして知事が先頭に立って取り組む姿勢を示していただくことが大切と考えますが、知事の基本的な考え方を改めてお尋ねいたします。

 

◆企画部長(原山隆一)

 リニア中央新幹線について御質問いただきました。

 まず、準備書に対する評価でございます。

 先日、9月18日に環境影響評価準備書がJR東海から提出されたところでございます。リニア中央新幹線建設促進長野県協議会、知事が会長でございますが、昨年11月、各地域の意向を踏まえた上で、JR東海に対してルート、駅位置に関する要望を行っております。準備書の中で示されたルート、駅位置は、飯田線との結節確保などの課題はあるものの、協議会の要望がほぼ尊重された結果になったのではないかというふうに考えております。

 御指摘にありました平成23年秋、リニア中央新幹線建設促進飯伊地区期成同盟会とJR東海との間でリニア中央新幹線のルート、駅位置等に関する協議が行われまして、水源域の回避や飯田線の存続など6項目について確認が行われたところでございます。これにつきましては、6項目のうちリニア駅と飯田線の近接については先ほどお答えしたとおりでございますけれども、今後の対応が必要となると思いますけれども、それ以外については地域の意向に沿ったものというふうに考えております。

 それから、2番目、活用基本構想の策定過程で中間報告として示すのかというお尋ねでございます。

 リニア活用基本構想につきましては、現在、地域の関係者、有識者から広く御意見を伺いながら構想策定に向けて作業を進めているところでございます。また、伊那谷自治体会議では、リニア駅のあり方ですとか周辺整備、道路網のアクセス改善、さらには地域振興などの課題についても協議をすることとしています。そうした内容についても基本構想の策定に反映させてまいりたいと考えております。

 このような検討を踏まえた上で、一定の段階で中間報告的な構想素案をお示ししたいというふうに考えております。

 

◆知事(阿部守一)

 リニアに関する取り組み姿勢についての御質問でございます。

 JR東海の準備書の公表によりまして、JRが考えるルート、駅位置が明らかになったわけであります。今後、地元とリニア整備に関する具体的な協議、調整、本格化していく必要があるというふうに思っております。

 開業までの時間は限られているわけでありまして、リニア駅のあり方、周辺整備、道路網等のアクセス改善、地域振興策、こうしたものについて伊那谷自治体会議を活用するなどして県が積極的にかかわる中で、地域の意見を伺いながら、スピード感を持って取り組んでいかなければいけないと考えております。

 役割分担ということを何度か御答弁の中で使ってまいりましたが、これは決して消極的な意味ではなくて、むしろ役割分担をはっきりさせなければなかなか進んでいかないと。むしろ、事務ベースに任せておくだけではなかなか時間がかかり過ぎるということで、例えば市町村長の皆様方と私とでしっかり方向づけをしていかなければいけない課題として役割分担があるという趣旨で申し上げました。

 そういう意味で、リニア新幹線の整備効果、地元はもとより、中南信地域、広く県内に及ぼしていくためには、まず、地域の皆さんと私ども長野県、方向性を共有してしっかり取り組んでいくということが重要だと思っております。県としてのリーダーシップはもちろん発揮をしていかなければいけないと思いますし、私も責任を持って対応していきたいと考えております。

 例えば、このたびの準備書公表によりまして、私が会長を務めておりますリニア中央新幹線建設促進長野県協議会、この協議会もより自主的な活動をしていく場にしていかなければいけないだろうというふうに思っております。今年度策定していこうというふうに考えておりますリニア活用基本構想についてもこの協議会に諮るなどして、まずは県として取りまとめ役を担って、各地域の意向を反映した形で県全体でつくり上げるものとしていきたいと考えております。

 また、長野県にとりまして、他県に設置されるリニアの駅も実は重要な拠点だというふうに考えております。こうした中間駅ができる他県にも呼びかける中で、県境をまたいだ地域振興などに関する議論が進むように取り組んでいきたいというふうに考えております。

 いずれにしても、リニアの関係は広域的な課題でありますので、県として責任を持って取り組んでまいりたいと考えております。

 以上です。

 

◆小島康晴

 リニアという余り経験したことのない大きなプロジェクトでもありまして、また、交渉事というのはいろいろな相手もありまして、いわゆる下相談の段階から何事もオープンにしていくということはいかないことも多かろうと思いますが、しかし、今お話ありましたように、目標に向かって気持ちを一つにしていくには情報の共有ということが肝心と考えます。構想案についても早目にお示しいただくように要望したいと思います。

 また、今お話ありましたように、あと14年、今新しいスタートに立った段階であと14年というのは長いようで短いように感じます。ぜひ知事が先頭に立っていただいて必要で十分な調整をしていただけるようにお願いしておきたいと思います。

 2番目に、TPP(環太平洋パートナーシップ)交渉について伺います。

 この交渉、報道等によれば大分大詰めを迎えておるようでございますが、内容はいまだに余り明らかでないようで、県民の皆さんの不安も払拭されていないのではないかと思います。

 本日もまた、松本市において、TPPから食といのちとくらしを守る緊急集会が開催しておられます。私ども県議会においても再三意見書を上げてまいりました。

 県においても長野県内への影響額の試算などを行ってきましたが、その後の経過も踏まえまして、現時点でのTPPの交渉状況を県としてどのように捉えておられるのか。企画部長にお尋ねいたします。

 お隣の韓国におきましては、米韓FTAの影響で学校給食の地産地消の条例が撤廃されたとの情報があります。仮にそうだとすると、FTA以上のものを目指すとされるTPPへの参加が国の形を変え、地方自治の破壊につながる可能性もあると心配されます。

 改めて反対の声を県民の代表として地方から上げるべきではないかと考えますが、知事の御所見を伺いたいと思います。

 

◆企画部長(原山隆一)

 TPPの交渉状況についてのお尋ねでございます。

 日本政府は、去る7月にマレーシアで開催された交渉会合の途中から参加をいたしました。8月のブルネイ会合では、閣僚会合や首席交渉官会合、交渉分野ごとの分科会に全て参加したというふうに承知しております。

 ブルネイ会合の結果につきましては、9月に東京で開催されました都道府県向けの説明会において報告がございました。TPPの政府対策本部からは、物品市場アクセス、知的財産、政府調達、投資の分野では各国の意見が対立しており、議論が進んでいない、医師、弁護士などの資格の相互承認、外国からの単純労働者の流入、公的医療保険などについては議論になっていないといった説明があったところでございます。

 ブルネイ会合の閣僚声明では、年内の交渉妥結のためには10月のAPEC首脳会議が大きな節目となり、今後、各分野の交渉を加速させることとしておりますが、さきの説明会の内容を踏まえますと交渉妥結に向けてまだまだ課題が多いというふうに理解しているところでございます。

 

◆知事(阿部守一)

 TPPに反対する声を上げていく必要があるのではないかという御質問でございます。

 TPP協定に関連しましては、これまでもさまざまな場面で県として意見を申し上げてきております。

 御指摘のように、我が国の産業経済あるいは国民生活全般に大きな影響を及ぼすことが懸念されているわけでありますので、例えばこの5月にも、市長会、町村会と一緒に、TPPについては国民的議論あるいは国民的合意の中で進めていくこと、そして、これからの交渉においては、農林水産分野の重要品目、関税撤廃の例外とすることを含めて、国民の真の利益の確保に全力を挙げるよう国に対して要請をしてきたところでございます。

 また、先般、内閣官房のTPP政府対策本部から意見照会がありました。ここでも同じように地方の意見を十分聞いて国民的合意を得ること、そして、御指摘にもありましたけれども、県内の商工、農政、建設、各種関係団体からはなかなか情報がよくわからないという声、私どももよくわからないところもあるわけですけれども、そういう声もあります。説明会の開催であるとか、あるいは利害関係者との相談、協議を行う枠組みづくりなど、コミュニケーションのとり方についての工夫ということも国に対して意見を出しているところであります。

 衆参の農林水産委員会の場では、自然的、地理的条件に制約される農林水産分野の重要5品目などの確保を最優先し、それが確保できないと判断した場合には脱退も辞さないものとすることという決議がされてきているわけでありますので、ぜひ、政府においては、国民の利益、この確保を大前提にしっかりと交渉していただきたいと思いますし、引き続き、私どもが懸念する事項等については国に対して意見を申し上げていきたいというふうに考えております。

 以上です。

 

◆小島康晴

 TPPが、貿易とか関税のこととか、あるいは国の外交のことだというふうに見ているうちに知らないうちに決まってしまって、振り向いてみたら、地方のものが、大切なものが奪われてしまった。憂いを後世に残す。そんなことがないように悔いのない対応をお願いしておきたいと思います。

 3点目に、本庁組織の改正についてお尋ねします。

 組織を臨機応変、適時適切に見直すことは否定するものではありませんが、今回の案は、わかりやすく簡素で効率的な組織を目指すと基本的な考え方とされておりますが、私の能力から見ますと、わかりにくく複雑で非効率な案としか思えません。

 そこで、何点か伺います。

 1点目、社会部と衛生部を統合して健康福祉部をつくった。それを初めとする6年前の組織改正、その後も幾つかの室等の設置をしてまいりましたが、これらをどのように評価した上で今回の改正に至っているのでしょうか。

 2点目、部長同士の調整のために、さらに部長職、あるいはその一つ上でしょうか、監を設けるということ、まことに理解しがたいものでございます。部長が部長同士お互いに調整できない、仮にそういうことがあったとしたらその調整をするのは部長の上にいる副知事のお務めではないでしょうか。

 3点目、子供に関する施策を推進する組織については教育委員会の事務局も含めて検討されるべきではないでしょうか。

 4点目、例えば移住・交流の担当や国際交流の担当を観光部から移すという案でございますが、そうすると観光部にはどれくらいの職員が残る組織になるんでしょうか。そこに部長と担当部長と2人も部長がいるということ、これは行革と本当に言えるのでしょうか。頭でっかちで管理職ばかりふえてしまうということになりはしないでしょうか。

 5点目、同様の趣旨でありますが、組織をできるだけフラットにして、トップと現場の距離を縮めていこうというのが民間企業を初めとする世間の流れと私は承知しております。今回の改正案は屋上屋の感が拭えず、これと逆行していると考えますが、いかがでしょうか。

 6点目、農業、林業、観光業、建設業もみんな産業であります。市町村においては産業経済部とか建設産業課とかありますけれど、県で産業部というのはなじまない。商工労働部だけ産業労働部とするのは、商工はどこへ行っちゃったかなとかえって県民にとってわかりにくくなってしまうのではないかと懸念されますが、以上、6点、総務部長にお伺いいたします。

 知事に伺います。

 次の議会、11月議会で条例改正の提案をする予定の重要案件につきまして、今回、本定例会冒頭の議案説明で知事は一言も触れられませんでした。行政機構審議会に諮っていろいろな御意見を聞くということも大事、否定はしませんけれど、まずは、自分の会社です、社長です、組織のトップとして一番やりたいこと、目指すことを明らかにされるべきではないでしょうか。また、今回の改正案は知事の目指しておられる県民主権の県政を実現する方向に沿ったものと言えるのでしょうか。伺います。

 また、組織がその機能を発揮し、県民の役に立つかどうかは、組織の形よりも中身が大切です。職員が動きやすいか、生き生きと働きやすいかということが大切。そのためにもトップのリーダーシップと部下のやる気がかみ合うことが肝心と考えますが、その点、知事にお伺いをいたします。

 

◆総務部長(岩﨑弘)

 本庁組織の改正につきまして6点お尋ねをいただきました。順次お答えを申し上げます。

 まず、6年前の組織改正などの評価と今回の組織改正についてというお尋ねでございます。

 平成20年から22年にかけまして組織改正を行いました。組織のスリム化、効率化を図りましてより効果的な県民サービスの提供を行う体制を整備するため実施をしたものと考えております。例えば、相互に関連の深い保健、医療、福祉の連携を図る健康福祉部についてでございますけれども、認知症対策、あるいは在宅医療、地域包括ケア、それらの円滑な推進が図られるなど一定の効果が認められるというふうに考えております。

 また、その後、新たな行政需要への対応から課室を設置をしてまいっております。これも、例えばでございますけれども、温暖化対策課あるいは国際観光推進室など、それぞれの役目を果たし、設置の目的を果たしているものというふうに考えております。

 そういう状況ではございますけれども、前回の改正から6年が経過をいたしまして社会情勢の変化などに伴う新たな課題が生じ、あるいは県民ニーズに主体的に対応していく必要から、今回、しあわせ信州創造プランに掲げました施策を着実に推進するための組織の見直しが必要だというふうに考えております。

 そのため、庁内における現行の組織の課題などについての議論を踏まえまして、本庁を中心とした組織機構の見直しについて行政機構審議会で御審議をいただき、改正を行うということにしているものでございます。

 続きまして、2点目の産業政策監の職務についてというお尋ねでございます。

 産業政策監は、先日、今井敦議員の御質問にお答えしたとおり、商工業から農林業、観光業にわたる重要な産業施策について複数の部長間の総合調整を行うこととしております。本県では、危機管理に関する事務を統括掌理するために危機管理監を設置をしている例がございますけれども、行政需要が複雑化、多様化する中で全ての業務を副知事が調整するというよりは、県政の大きな課題でございます産業分野について一定の権限を持った職を設置して調整を行うことにより、結果として効率的、効果的な行政運営につながるものというふうに考えているところでございます。

 3点目でございます。

 教育委員会を含めた組織改正の検討についてということで子供に関してでございますが、今回の組織改正に関しまして、教育委員会事務局の課室のあり方そのものについては行政機構審議会で御審議をいただく対象としてはおりません。

 ただ、教育委員会が所管いたします業務のうち、知事部局に移管し一体的に推進することが効果的と思われるもの、例えば子育て支援の分野でございますとかスポーツ振興、こういった業務の移管に関してはその可否を含めて審議会で御議論をいただいているということでございまして、庁内でもあわせて検討を行っております。

 続いて、4点目、5点目でございますけれども、あわせて答弁をさせていただきます。

 担当部長の設置と行政改革、組織のフラット化との関係についてというお尋ねでございます。

 今回の組織改正の主眼は、しあわせ信州創造プランに掲げる施策を着実に推進し、県民の期待や時代の要請に柔軟かつ主体的に対応できる組織体制を構築することにあるというふうに考えております。引き続き、行政・財政改革方針に沿って、行政サービスの質の向上や定員の適正化などの行政改革には努めてまいりたいというふうに考えております。

 観光部などに配置する担当部長でございますけれども、部局横断的な課題でありますとか時限的な重要課題、こういったものに専任で対応するために新たに設置することとしたものでございます。

 屋上屋にならないかという御懸念でございますけれども、施策の方向性、これをトップと共有しながら、部長から一定の権限を委譲することによりましてこれまで以上にスピード感を持って課題に対応することができるというふうになるというふうに考えておりまして、効率的、効果的な行政運営にむしろつながるのではないかというふうに考えているところでございます。

 続いて、6点目でございます。

 商工労働部の産業労働部への改編についてというお尋ねでございますが、今回の素案においては、分野を超えた付加価値の高い産業の構築を目指して商工労働部を産業労働部(仮称)というふうに改編するということにしているものでございます。産業労働部では産業政策について関係部局間の調整を行う事務を新たに所管をさせるということにしておりまして、部の名称についても県民にわかりやすくしたいという観点から変更を行いたいと考えているものでございます。

 なお、他県の状況でございますけれども、17都道府県におきまして農林部門とは別の部門で産業あるいは経済という名を冠する部局名を用いている、そういう状況にあるところでございます。

 以上でございます。

 

◆知事(阿部守一)

 組織改正に関連して、まずは組織のトップが一番やりたいこと、目指すことを明らかにすべきではないか、また、県民主権の県政を実現する方向に沿っているのかという御質問でございます。

 私も組織のトップとして、県議会に議案としてお諮りする際には、私の責任と権限においてこれが最善だという形をお示ししていかなければいけないのは当然だというふうに思っております。今、議論の過程でございますが、議論の過程におきましても事務局案ということでお示ししている案についても、行政・財政改革推進本部、これは私トップでありますけれども、私の考え等も踏まえて論点を審議会の皆様方に提示をさせてきていただいているところであります。

 例えば、地域振興部門、長野県弱いというのは会見の席等でも私は何度も繰り返し申し上げてきているところでありまして、そういう意味で私の意思というものは審議会の議論の中に当然反映をされてきているというふうに思いますし、審議会の御意見を承った上で、私として最終的な判断をした上で県議会の皆様方には責任を持って御説明をしていきたいというふうに考えております。

 そして、県民主権の県政、これは、行政のあり方、透明性が高く、現場、県民の目線に立って、未来志向で、成果を重視して、問題を解決しようとする県民の皆さんと協力し合う、そうした長野県でありたいというふうに考えておりますが、こうした考え方、私が幾ら言っているだけでもしようがないんで、どんどん組織の中に具体化していかなければいけないということで、行政・財政改革方針あるいは行政経営理念の中にこうしたものを入れさせてきていただいております。

 そうしたことを今回の諮問の中にも、県として行政・財政改革方針に沿った改革を進めてきているということ、あるいは行政経営理念のビジョン、県民の期待に応え職員が高い志と情熱を持って活躍できる、そうした行政経営システムの構築を進めていかなければいけないと。そういうことを諮問文の中に盛り込んだ上で行政機構審議会へお諮りしているところでありまして、こうした私の意思というものは行政機構審議会の皆様方にも伝わっているというふうに考えているところでありますし、今後、具体的な方向づけをした暁には私の考え方もしっかり県議会の皆様方にお示しをしていきたいというふうに思っております。

 それから、組織の問題は、職員が働きやすいか、生き生きと働けるかどうか、そしてトップのリーダーシップと部下のやる気のかみ合いが肝心ではないかという御指摘、私もそのとおりだというふうに思います。

 今回の組織見直しの中でも、やはり職員がやりがいを持って生き生きと働いていただける環境をつくっていくということが大変重要だと思っております。それには、御指摘のように組織という箱だけの話じゃなくて、運用の仕方についても十分工夫をしていかなければいけないというふうに思いますし、行政の硬直的な動き方ということをいろんな仕組みを通じて変えていくということが重要だと思っております。

 そうした観点で、先般、一人1改善・提案事業、職員から5,100件提案を出してもらって、まだ具現化に向けて取り組み途中でありますし、あるいは、自治研修所、政策研究所という形で看板をかけて、今、政策研究チームでさまざまな研究をしてもらっています。私も中間報告を受けましたが、まだ殻から飛び抜けられていないなという提案もあれば、一皮むけたかなという提案も出てきております。

 こうしたいい動きを少しずつ積み上げる中で、本当に職員全体で県民の期待に応えることができる組織を目指していきたい。そういう中の一つが組織改正であり、組織改正だけではなくて、職員の働きやすさ、そして、出るくいを打つような風土ではなくて、出るくいがどんどん活躍できる、そうした風土を目指して取り組んでいきたいというふうに考えております。

 以上です。

 

◆小島康晴

 例えば健康福祉部、統合をいたしまして七つの計画が1本になったというようなこと、私も大きな成果だなというふうに思うんですが、一方で、ほかの部に比べて大変大きな部、仕事の幅も広い部になっている、そういったこともあります。一方、観光部とか環境部とか、ある面では絞った部もあるわけです。そういうことを全体としてバランスよく見直すことも必要だと思います。

 それから、知事に一つだけ再質問させていただきたいのは、先週の御答弁でもスタッフ的な担当部長制を敷きたいというようなことがありました。どうもここに大きなお気持ちがあるようなんですけれど、私は十何万人の幅広い国の組織と数千人の県の組織を考えますと担当部長的なお考えはなじまないんではないかと思うんですけれど、その辺、お気持ちを詳しくお聞かせいただきたいと思います。

 

◆知事(阿部守一)

 担当部長のあり方について私の考え方という御質問でございます。

 私のそもそもの感覚として、長野県の組織、もちろん簡素な組織を目指さなければいけないわけでありますけれども、ほとんどの県では部次長という組織を置いています。これは、ラインにしっかり組み込んでいる場合と、やや遊軍的に動かす場合と両方あり得ると思いますけれども、突発的な事象であるとか、あるいは部局横断的な事象に対して、そうした次長クラスの活躍というのが非常にウエートが他県の例を見ると大きくなってきているんじゃないかというふうに私としては思っております。

 長野県、各部に同じような形でスタッフ的な職を置くということは、これは行政の簡素効率化ということからなかなか難しいだろうというふうに考えておりまして、そういう中で、今回、トピック的に、ここを県としてしっかり推進していこうという部分に限定をして担当部長制というものを取り入れていってはどうかというのが現時点での考え方であります。

 今までの長野県の取り組みとは違う部分でありますのでさまざま御議論あり得るかもしれませんけれども、私とすれば、先ほども総務部長からも御答弁申し上げましたが、部長の権限から一定程度切り離す中で、担当部長が一定の業務をしっかり責任を持って担うことでしっかりとした成果を上げやすくなってくるのではないかというふうに考えているところであります。

 この担当部長制を初めとして、まだ審議会で御議論いただいている最中でありますが、審議会の答申を受けて、私として責任を持ってこうした点も含めて改めて議会の皆様方にはしっかりと御説明をして御理解を得られるように取り組んでいきたいと思っております。

 以上でございます。

 

◆小島康晴

 議論の途中でありますので、何点か提言させていただいたことをお聞き取りいただきまして、ぜひ県民本位、県民起点のよりよい組織になりますように御期待申し上げ、またお願い申し上げまして、質問を終わります。

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