2月定例県議会-発言内容(小島康晴議員)

 

◆小島康晴

 議会冒頭の知事議案説明は1時間を優に超える力のこもったものでした。一時は1年前倒ししたいとすら知事が思いを込めた新たな総合5カ年計画、そして15年先を見据えた新総合交通ビジョン、これらを策定する大切な議会にふさわしいものと拝察いたしましたが、よくよく見させていただきますと、リニア中央新幹線についてはペーパーに直せばA4判で30ページに及ぶ中で3行と3文字。私どもと阿部知事との間に何か見えない壁あるいは温度差があるのではないか、そんな思いを払拭できるように願いながら何点か質問させていただきます。

 まず、新たな総合5カ年計画について知事に伺います。

 1点目、知事は、確かな暮らしが営まれる美しい信州には、どれくらいの人が住んでいるのがよいとお考えでしょうか。

 総合計画策定に当たって、私ども会派として総人口を目標設定するように提案いたしましたが、受け入れられませんでした。さまざまな社会経済情勢の影響を受ける総人口でなく、プロジェクトの施策による直接の成果指標である出生者数と移住者数を達成目標として設定しているからだそうです。これは一種の詭弁のように感じます。同じ理屈でいけば、例えば1人当たりの県民所得は全国で10位以内にするという目標設定も、社会経済情勢の影響をまともに受けるものではありませんか。

 かつて、どこの自治体も総合計画に目標人口を掲げました。しかも、人口を多目にふやすという方向で。人口減少社会の中で目標としにくいのはわからないでもありません。しかし、例えば5年後、210万人に踏みとどまろう、これは見込みの減少のスピードを3年ほどおくらすということになると思いますが、こんな目標をみんなで掲げていくことはできるはずですし、するべきだと私は思います。知事の目標または理想とする5年後の信州人の数をお示しください。

 2点目、「未来への提言」の廃止についてです。

 今回、議案提案により、ようやく廃止されることになります「未来への提言」について、副知事であった阿部知事すら、平成2211月議会で、まだこの提言が長野県の長期構想として残っているということは正直十分認識しておりませんでしたと答弁されているように、いわばたなざらしの状態でありました。なぜそうなってしまったのか。そして、この反省をどう20年後の目指す姿を含む新たな総合5カ年計画の推進に生かしていくのか。伺います。

 3点目、事業点検など評価制度についてでございます。

 私のライフワークの一つでもあり、公約でもあります、計画には評価システムがセットで必要ですと何度も申し上げてきました。事業改善制度の試行が12月8日に行われました。私も1日傍聴いたしましたが、この試行の内容や結果を受け、知事としてどのように判断し、今回、新年度事業として本格実施の提案に至ったのか。また、この県民協働による事業改善制度をもって信州型事業仕分けは発展的に解消されたと理解してよろしいでしょうか。

 4点目、総合計画の推進体制についてでございます。

 私は、以前から、計画倒れ、あるいは計画づくり行政に陥らないように提言してきましたので、今回、七つの計画を一つにまとめた健康福祉部の取り組みには敬意を表するところです。しかし、いよいよ新たな総合計画が策定されるというのに、今年度末や新年度にビジョン、プラン、計画づくりがさまざまめじろ押し予定されております。そして、そのために、外部有識者会議、専門家の作業部会、何とか県民会議等々設置されるようでありまして、多分、職員の皆さんは例えば日程調整に追われ、振り回されるのではないか。会議は踊る、されど進まずという言葉がありますが、そんな心配をするわけです。

 聞くところによりますと、リニア活用基本構想の策定はこのような方法をとらず、各界の意見は聞くものの事務局の責任で策定するとのことであります。物にもよるのでしょうが、これでいいんじゃないかと思うわけです。

 総合計画を柱に、知事が方向性を決断して示して、優秀な職員集団の皆さんが知恵と力を振り絞ってこれを県民のためにやり抜く、こういう体制をしっかりつくってほしいと考えますが、知事の所見を伺います。

 

◆知事(阿部守一)

 新しい総合5カ年計画についての御質問に順次お答えを申し上げたいと思います。

 まず、総人口の目標設定についてという御質問でございます。

 今回の5カ年計画においては人口の目標設定はいたしておりません。平成29年、私どもの推計としては、24年よりも6万人減少、207万人というふうに見込んでいるわけでありますが、かつて小島議員の御質問にありましたけれども、右肩上がりで人口がふえているときは人口どうしようかということが多くの自治体で語られ、また目標になっていたと思いますが、これから急速な人口減少、これはもう日本全体急速に減少していくわけであります。

 そういう中で、長野県としては、どうすれば長野県が元気になっていくのかという視点で今回の計画づくりを考えました。そういう観点で、まずは出生者をふやす施策をとらなきゃいけないんじゃないか、あるいは移住者をふやさなきゃいけないんじゃないか。そういうことで、自然減、あるいは社会減、今ダブルで来ているわけでありますけれども、そこに対して対応していこうというのが今回の計画の趣旨であります。

 恐らく、かなりの政策をとっても5カ年で人口増につなげるというのはなかなか正直難しいというのが現状だというふうに思っておりますので、まずは自然増の話、それから社会増の話、今回の計画の中でまずしっかり取り組んでいくということが重要だと思いますし、そこで具体的な成果を上げる中で、今お話いただいたような総人口をどうするかというのは私としては次のステップで考えられるかどうか、考えるとしてもかなり中長期のことを考えていかなきゃいけないというふうな問題意識でおります。

 まず何とか出生者をふやして、移住者をふやすという取り組みに全力を傾注していきたいというふうに思います。

 それから、「未来への提言」についてでございます。

 なぜ、たなざらしになったのかというのは、「未来への提言」、県議会からも御指摘いただいておりますけれども、私も、この概念、抽象的な部分が大きい、それから、本県の目指す姿、トータルの形としてわかりにくいというのが「未来への提言」のある意味で弱いところだというふうに考えております。

 そうしたことから、今回の新しい計画におきましては、おおむね20年後に私たちが次の世代に引き継ぎたい未来の信州というものを具体的な五つの姿というふうに描いた上で、政策推進の基本方針、あるいは達成目標などを明確にお示ししたところであります。「未来への提言」のような形ではなくて、県民の皆さん、そして関係者の皆さんが共有できる計画にしていきたいというふうに思っています。

 それから、県民協働による事業改善制度についての御質問でございます。

 昨年の12月の8日に試行を行いました。県政モニターの皆さん方にも御参加をいただいたわけでありますが、点検者の皆様方からは制度自身有意義だという御意見をいただきました。また、今後の事業の改善につながる御意見もいただきました。

 そうした中で、対象となった事業の分野、今回試行ということもあって少し偏りがあったわけですけれども、より慎重に時間をかけて事業選定も行う必要があるんじゃないか、それから、対象事業についての理解が深まるように事前の説明あるいは現地の視察といったようなものをより丁寧に行う必要があるのではないか、そういう運営面の課題が見えてまいりました。このため、こうした点について改善を図った上で、県民参加と公開の原則ということは維持しつつ、来年度から本格的に事業改善制度を実施していきたいということで、今回、予算案お願いをしているところであります。

 県議会の研究会からも御意見をいただく中で、御質問にありましたが、これまでの信州型事業仕分けを発展的解消ということで、さらに進化させたものというふうに考えております。政策評価と事業点検を一体化をして、その結果を次年度の予算あるいは今後の施策に反映していくということで、予算編成から事業の実施、点検につながる一連のPDCAサイクルを構成するものということで、この事業改善制度だけではなくて、今回の新しい中期計画の評価制度自体もセットでつくっていきたいというふうに考えております。

 計画の目標達成に向けた取り組みを有識者と検討する仕組みと一緒になって、これまでの評価のあり方全体を整理していきたいというふうに考えております。

 総合5カ年計画を着実に進めていく、過去を振り返って批判するということじゃなくて前向きに事業を改善していく、そういう一連のプロセスに組み込んでいきたい、そういう形にしていきたいと考えています。

 それから、推進体制についてであります。

 御質問ありましたとおり、確かに外部の皆さんの知恵をおかりするもの、それから私どもが責任を持って取り組むもの、やはり内容、物によって使い分けていくということが重要だというふうに思っております。私自身も、議論だけしてなかなか結論が出ないというようなことは余り好きではないわけでありまして、しっかりと成果が上がるような取り組みを進めていきたいというふうに思っております。

 今回の総合5カ年計画につきましては部局横断的な取り組みが多いわけでありますので、総括マネジャーを置いて責任を持って取り組む体制をつくってまいります。また、県職員一人一人が主体的、能動的に取り組んでいただけるということが大変重要だと思っておりますので、そういう意味で職員の研修あるいは政策能力の向上にも努めてまいりたいというふうに考えております。

 また、県全体の組織のあり方、これはハードの形の部分もそうですし、マネジメントとか運営とか、そういうソフトの部分もセットで考える必要があると思いますが、行政機構審議会で新しい総合5カ年計画の推進に資する県組織のあり方を御審議いただくという予定になっております。

 こうした取り組みをあわせることによって、成果にこだわりを持つ、実績をしっかりと出していく、そういう県政に変えていきたいというふうに考えておりますし、そういう中で総合5カ年計画の目標の達成に向けて最善の取り組みをしていきたいと考えています。

 以上です。

 

◆小島康晴

 再質問いたします。

 総人口について、総合計画は既に議会に提案されていますからそこにのせないということはわかりますが、知事御自身として、次のステップというお言葉ありましたけれど、改めて、5年後せめてこれくらいという目標というかお考えないのか。もう一度お尋ねいたします。

 次に、大きな2項目めとして新たな総合交通ビジョンとそれにかかわる交通施策について何点かお尋ねします。

 支える、つなぐ、広がるをキーワードに、地域の身近な足から高速交通網まで、まさに総合という名にふさわしいビジョンが示されました。平成9年に策定したままになっている現行ビジョンを早く改定すべきと申し上げてきましたので、基本的には歓迎するものです。そして、冒頭の「性格と役割」では、望ましい交通の将来像を示し、県が果たすべき役割や施策の方向性を明らかにするとされています。

 そこで、県の果たすべき役割について、特にリニアにかかわって駅周辺整備など、県が積極的に役割を果たしてほしいということを地元では期待されているわけですが、ビジョンでは、「記載内容については、その実現に向け、今後、関係機関において、適切に役割を分担する」とあります。まだ不確定な要素もありますから、この表現でやむを得ないかと思うわけですが、しかし、本当に県がどこまでやってくれるのか心配になってしまうわけです。

 有言実行、県の積極的な姿勢を示すためにも、数年後の大きな支出に備えて今からリニア対策基金なるものを造成すべきと考えますが、知事の所見を伺います。

 また、さきの11月議会で、交通ビジョンについて、リニア開通後は長野県が7,000万人都市圏の真ん中になるという視点で策定してほしいと提案いたしました。今回示された本州中央部広域交流圏構想(仮称)は、それに応えていただいたものと評価したいと思いますが、具体的にどのような構想であるのか。そして、これとリニア活用基本構想とはどのような関係になるのか。知事に伺います。

 2点目、地域公共交通における住民負担のあり方についてです。

 ビジョンでは、16ページ、目指す交通の将来像の中で、「県民にも、交通に対する意識の変革が求められます。」としまして、18ページでは「交通サービスの水準に応じた適切な利用者負担も必要」になるとあり、さらに、51ページでは、県民の役割として、「必要な経費を直接的・間接的に負担することが期待されます。」としています。

 住民の皆さんの負担について、何を、どのように想定しているのか。企画部長に伺います

 3点目、周遊観光についてです。

 地域間交通を生かして県内周遊観光を推進することは、ビジョンでも32ページに触れられており、大切なことと思います。

 そこで、昼神温泉から始まった物味湯産手形がこのほど全県で展開されるとのことで、大変喜ばしいことでありますが、県としてこれをどのように支援していただけるのか。

 それから、新幹線の金沢延伸を機に新たなデスティネーションキャンペーンに取り組むとのことですが、前回のときも強くお願いしましたように、周遊という観点で考えれば、当然、飯田線や中央西線を擁するJR東海も含めて連携して実施すべきと考えますが、この2点、観光部長に伺います。

 4点目、老朽化し狭隘な橋のかけかえでございます。

 地域間交通の整備には橋が欠かせません。例えば松川町にある宮ヶ瀬橋は、下伊那郡北部の天竜川東西を結ぶ生活、産業、防災上、大変重要と思われます。先日、我が会派でつぶさに現地を視察いたしましたが、まさに老朽、狭隘の典型で、大変に危険であると思われました。このような橋のかけかえは5カ年計画でどのように位置づけていかれるのか。建設部長に伺います。

 5点目、運転免許の取得や更新についてでございます。

 警察本部長議案説明要旨に「効果的な運転免許行政の推進」とあります。飯田、下伊那のとりわけ中山間地域では、現状では、高齢になっても、あるいは外国人の方でも運転免許が欠かせません。そんな状況も踏まえまして3点お尋ねします。

 1点目、ハードももちろんですが、人員確保も大きな課題と聞いております南信免許センター設置への進捗状況はいかがでしょうか。

 2点目、平成25年中には実施と伺っていますが、ポルトガル語や中国語による運転免許の学科試験の実施への準備状況はいかがでしょうか。

 3点目、高齢者の免許更新時における講習の時間や講習手数料が高齢者の皆さんにとって負担であると聞いておりますが、軽減措置などは考えられないか。

 以上、3点、警察本部長に伺います。

 6点目、交通網の不測の事態への備えでございます。

 交通ビジョンですばらしい絵を描いても、さきの笹子トンネルの事故や恵那山トンネルの長期間の工事のように地域に甚大な影響を及ぼす事態が起きた場合に、しっかりした対応がなされなければ絵に描いた餅になりかねません。このようないわゆる不測の事態に関係部局で迅速に対応する体制はとれているのかどうか。知事に伺います。

 最後に、過繁茂対策について伺います。

 ことしは南信でも雪が多くて大変な状況ですが、特に道路等に、竹木、とりわけ竹が倒れかけまして通行に困難を来しています。また、景観上の問題もございます。

 3年前の2月県議会で森田議員も強く求めておりますが、どのような対応がこの間なされてきたのか。いずれにしても早急に対策を行うべきと考えるわけですが、いかがでしょうか。建設部長に伺います。

 

◆知事(阿部守一)

 お答えします。

 まず、人口の問題であります。

 今回の中期計画では、出生数を、29年、県の推計値を上回る部分としての600人、それから行政のサポートによる移住者数を1,000人という目標を掲げているところであります。近年の人口動態を見ると、御存じのとおり、平成13年、いわゆる21世紀になってから長野県の人口はずっと社会減、それまで社会増だったわけですけれども、ずっと社会減が続いています。しかしながら、ここしばらく、東日本大震災の影響もあるわけでありますけれども、社会減の数が大分減ってきているという状況にあります。

 そういう状況であるからこそ、そして移住したい県ナンバーワンが長野県であるからこそ移住・交流に力を入れていこうということで取り組んでいるわけでありますし、今回、加えて、自然増、いわゆる人口の問題にも県として正面から向き合うという姿勢を新しく中期計画の中に出させていただいたわけであります。

 そういう意味で、単純に何人がいいかということをこの場で直ちに私が持っているわけではありませんけれども、しかしながら、人口が急激に減少することに抑制をかけていくということが長野県にとって重要な政策であるという問題意識は持っておりますので、そうした方向性の施策にこれからしっかり力を入れていきたいというふうに考えています。

 具体的な何人という数字を私が持っているわけではありませんが、先ほど申し上げたように、社会減の数もここ2年間かなり下げどまってきている状況でもありますので、さらにそうした方向を強めて、でき得れば転入される方がふえる、そういう長野県にしていきたいと考えています。

 それから、交通についての御質問でございます。

 まず、リニア周辺整備のための基金造成という御質問でございます。

 まだリニアの建設についてはこれから詰めていかなければいけないわけでありまして、事業の全体像、これから明らかになってくるというふうに思います。そうした中で、基金というのは、これは、財政運営上のやり方として例えば社会資本整備のための基金を積むというやり方自体、私自身が完全に排除するものではありません。

 しかしながら、現在の県財政、今回の当初予算もそうですけれども、財源不足に対応するため基金を取り崩して予算を編成しているという状況でございますので、現時点で将来に備えての基金を別途積み立てていくということはこれは難しいものというふうに考えています。

 それから、本州中央部広域交流圏とリニア活用基本構想との関係でございます。

 本州中央部広域交流圏、リニア中央新幹線あるいは北陸新幹線といった鉄道網、それから三遠南信自動車道、中央自動車道、上信越自動車道など道路網を通じて、東日本と西日本、太平洋と日本海を結ぶ多重的な高速交通ネットワークが形成されてくるわけでありますので、これを活用して、本州の真ん中、中心部を占める長野県がこうした構想をしっかり確立して広域的な交流圏の構築を目指していこうというものであります。

 今後、具体化に向けた研究を進めていきますけれども、リニア活用基本構想におきましては、この交流圏構想を念頭にして、リニアがもたらす広域交流の将来像を示していきたいというふうに考えています。

 それから、交通網の不測の事態への備えということでございます。

 例えば、建設部と国道事務所、年度当初等に連絡調整会議を開いていざというときの対応を考えてきているわけであります。高速道路等幹線道路の通行どめは、物流、観光、旅客運送、周辺道路の渋滞とさまざまな影響が出てくる可能性があるわけでありまして、御指摘のとおり、関係部局、関係者が連携して対応していくということは極めて重要だというふうに思っています。

 今回、笹子トンネルの事故におきましては、危機管理部、商工労働部、観光部、建設部が連携して、その上で、国、中日本高速道路株式会社等へ要望等を行いまして、迅速な初動を行わせていただいたというふうに考えております。

 庁内関係部局や国が情報共有、相互協力を行うことができる体制をしっかりととって緊急時の対応に備えていきたい。現状でもそういう体制はとらせていただいております。

 例えば、一昨年、国道158号上高地ワラビ沢の土石流災害、これは県からの要請で国土交通省が照明車及び衛星画像送信車を配備していただいたわけであります。早期に被災現場における監視体制を確保させていただいたわけであります。

 今後とも、国や市町村あるいは関係部局間の情報共有を密にしながら、こうした交通網の不測の事態への体制に万全を期していきたいと考えております。

 私への御質問は以上でございます。

 

◆企画部長(原山隆一)

 地域公共交通における住民負担のあり方についての御質問でございます。

 県内では多くの地域におきまして運賃収入のみによる公共交通の維持が困難になっている状況の中で、公共交通を維持するための自治体の負担というものが増加の一途をたどっているということでございます。

 地域公共交通を将来にわたり維持存続させるためには、住民、交通事業者、行政が適切に役割を分担し、それぞれにとって過大な負担とならないよう、そういう仕組みを実現すべきであると。そのためには、公共交通の利用者についても、提供されるサービスの内容や水準に見合った適切な料金負担が必要だというふうに認識しております。

 そのため、新総合交通ビジョン案におきましても、地域の実情に即した交通手段の選択、組み合わせ、住民、行政、交通事業者の役割分担の明確化、サービスの内容や水準に応じた適切な住民負担の導入などの地域の合意に基づく生活交通の構築を推進するものとしているところであります。そのため、来年度におきましては、モデル事業といたしまして、地域交通システム再構築促進プロジェクト事業というものを創設いたしまして、持続可能な地域交通システムへの転換に取り組むこととしております。

 その中で、地域の交通需要にふさわしい交通サービスと交通サービスの内容や水準に見合った住民の負担のあり方について提示すべく、市町村とともに検討をしてまいりたいというふうに考えております。

 以上であります。

 

◆観光部長(野池明登)

 周遊観光につきまして2点お尋ねをいただきました。

 まず、物味湯産手形への支援についてでございます。

 この手形は、割引クーポン券がついた地域観光情報冊子でございまして、平成22年の信州デスティネーションキャンペーンにあわせて、南信州の地域内周遊やリピート化を促進するため、阿智村の昼神温泉観光局が中心となりまして企画、販売したものでございます。

 その後、木曽、諏訪など順次取り組みエリアが拡大をされ、来年度は県観光協会と昼神温泉観光局が連携をしまして全県版が発行されることになりました。この全県版、1,260円で販売をされまして、有効期間が1年と長く、1回の来県では使い切れない、例えば登録する58の温泉施設のうち12の温泉が無料で入浴できるほか、500を超す施設でいろいろな割引サービス特典がございます。

 この手形、これまで11万部が発行されておりますけれども、全県版に拡大をされることによりましてさらに周遊観光の促進、地域消費の拡大につながりますので、県としても、観光情報誌への掲載、ホームページでの情報発信など、積極的にPRをして支援をしてまいりたいと考えているところでございます。

 2点目の新たなデスティネーションキャンペーンとJR3社による取り組みについてでございます。

 デスティネーションキャンペーンはJRグループ6社と地域が連携をして行う全国展開の大型キャンペーンでございまして、JRにおきましても、全国の駅でのポスター掲示による情報発信、旅行商品造成による送客強化などの取り組みが行われるものでございます。

 この1月29日にJR東日本の冨田社長と知事が会談を行った際、知事から北陸新幹線の長野―金沢間開業後の効果的な時期におけるデスティネーションキャンペーンの実施をお願いをいたしまして、冨田社長からは前向きに検討したいとの回答をいただいたところでございます。

 前回平成22年のときにはJR東日本とJR東海が中心となりまして、特にJR東海では、キャンペーンをきっかけに、駒ヶ根トレインですとか木曽路クルーズ号などの観光列車の運転、また、飯田線の秘境駅ツアーですとか安曇野スペシャルなどの旅行商品の企画、販売などがその後も継続して展開をされておりまして、この春も飯田線と花を組み合わせた旅行商品が販売をされているところでございます。

 次のデスティネーションキャンペーンは、議員からお話のありましたJR東海は長野県としてもちろんでございますし、JR西日本とも連携をして、北陸方面や関西方面から県内全域への誘客につながるような取り組みを広げてまいりたいと考えているところでございます。

 以上でございます。

 

◆建設部長(北村勉)

 2点について御質問をいただきました。

 まず、主要地方道伊那生田飯田線松川町宮ヶ瀬橋に関するお尋ねでございます。

 宮ヶ瀬橋は昭和33年に架設されてから54年が経過しておりますが、平成22年に実施した橋梁点検においては大きな異常は認められず、補修等の緊急性は低い橋梁となっております。

 しかしながら、道路の全幅員が5.5メーターと狭く、大型車のすれ違いが困難など、通行に当たって支障が生じている状況にあり、この解消に向けた検討が必要であると考えております。

 新たな長野県総合5カ年計画案において、飯伊地域では、リニア中央新幹線中間駅の開業を見据え、将来の広域的な道路ネットワークについて計画を策定し取り組むこととしており、既にその検討を始めているところです。お尋ねの宮ヶ瀬橋につきましても、この中で検討してまいりたいと考えております。

 次に、道路等への竹木等の倒木対策についてのお尋ねでございます。

 県が管理する国県道において、豪雨や大雪による竹林を含む倒木などの影響で通行の支障となるケースがしばしば発生しています。道路への倒木の危険な箇所については、民地からの場合においても、県と市町村が連携し、事前に伐採の処理をしております。具体的には、今年度、喬木村氏乗地区や下條村睦沢地区等において、市町村が所有者の特定と伐採の了解を得た上で、県が伐採をいたしました。

 さらに、県では、このような倒木による通行への支障を未然に防止するために、道路パトロールにより危険が予見される竹木の伐採作業をしております。

 今後も、市町村と連携を図り、倒木により通行支障のおそれがある竹林等の除去や倒木時の速やかな対応など、安全で円滑な交通の確保に努めてまいります。

 以上でございます。

 

◆警察本部長(佐々木真郎)

 3点御質問いただきました。順次お答えいたします。

 まず、南信地域への免許センターの設置につきましては、昨年7月に関係各課による検討のためのプロジェクトチームを発足し、南北に長い南信地域のどこに免許センターを設置すれば運転免許証の即日交付が最も効率的にできるのか、また、免許センター運営のため新たに必要となる施設や人的体制が確保できるのかなどの課題について検討しております。特に人の手当てにつきましては、東信地域のように警察署の再編による職員の捻出ができないことから、新たな人員の確保が課題となっております。そこで、警察署及び交番等、県全体の運転免許業務のあり方を含めて検討を行っているところであります。

 また、施設につきましても、耐震性や費用等の観点から検討を進める必要がありますので、引き続き地域の皆様の御支援をお願いしたいと考えております。

 次に、外国語の学科試験に関する質問についてお答えします。

 長野県内にお住まいのブラジル人及び中国人の人口は、平成2412月末現在で、ブラジル人の方約7,700人、中国人の方約1万1,000人が居住しております。このうち、ブラジル人は約50%に当たる3,700人、中国人は約42%に当たる4,600人が免許証を取得しているという状況にあります。

 こうした状況を踏まえ、ポルトガル語、中国語による学科試験をいずれも本年の7月1日から実施する予定で現在準備を進めています。

 最後に、高齢者講習の負担軽減に関する質問にお答えします。

 高齢者講習は、70歳以上の運転者が起こす交通事故の割合が他の年代と比較して高いということから平成10年に導入された制度であり、高齢運転者による交通事故を防止することを目的としております。

 高齢者講習は、講義に加え、さまざまな検査を通じて御自分の身体機能を自覚していただくとともに、その後、実車による指導を内容としております。その所要時間は3時間、手数料は75歳以上の方が6,000円、75歳未満の方は5,800円と時間、手数料ともに道路交通法令で全国一律に規定されております。高齢ドライバーの方に御負担をおかけしますが、高齢ドライバーによる事故の防止に効果を上げておりますので、御理解をお願いいたします。

 

◆小島康晴

 1人当たり所得という1人当たりの分母は総人口でございますので、一言申し添えておきたいと思います。

 それから、不測の事態ですけれど、例えば恵那山トンネルが1カ月通行どめになるというような情報が県に入ったときに、県庁内はもとより、県の現地機関、あるいは市町村、それから関係する経済団体、観光団体、そういったところに例えば1日か2日のうちに情報が伝わって、共有されて、直ちに対策がとれる、そういうような体制であってほしいし、そういうふうにできていたというお話ならそれで結構なんですけど、念のためよろしくお願いしたいと思います。

 それから、高齢者の免許更新でございますが、警察のお立場としては安全が第一で、法律も決まっていて、手数料も全国一律だということで、受益者負担でもあるということですが、企画部長、通告していないので次回にお尋ねしますので検討しておいていただきたいんですが、新たな交通ビジョンの中で、将来像、「元気な高齢者が地域の交通を支える取組も広がって行きます。」、26ページ、施策の方向、「地域の元気な高齢者が地域における移動の担い手となる」とあります。整合がとれていないと思いませんか。担い手になってもらいたいのならば、負担をお願いするのでなく、のしをつけてお願いするべきじゃないでしょうか。検討しておいていただきたいと思います。

 3番目として、元気づくり支援金について伺います。

 地域発元気づくり支援金につきましては、私は毎年のようにこの場で取り上げてきました。使い勝手もよく、各地域の特色も出せる、県単独補助事業の承継でもある。これらを踏まえて、予算額の増額や年度途中の募集など、拡充、改善を毎回求めてきました。しかしながら、今回示された新年度予算では、総額は減り、補助率は下がり、足切りもある。何のためにこれまで提言してきたのかむなしくなります。

 1点目、総務部長議案説明要旨では、県と市町村との協議の場での了解に基づき見直ししたとありますが、77市町村全ての十分な理解は得られているのでしょうか。

 2点目、このような大幅な制度変更であるにもかかわらず、既に募集が始まり、締め切りも過ぎております。前年度同様ならいざ知らず、予算案の議決は3月15日の予定でございます。議会の議決を待って進めるのが本筋じゃないんでしょうか。

 元気づくり支援金について2点総務部長に伺います。

 4番目、小水力発電の推進について伺います。

 事業箇所を決めてから足かけ2年以上たって、ようやく実現の運びとなったようなところがあると聞いております。地域で盛り上がって話が進んでいったのに最後に来て水利権などの手続で滞ってしまった。そんなことがないように、自然エネルギー元年にふさわしく、きめ細かに対応して推進していただきたいと思いますが、庁内でどのような連携・推進体制をとっているのか。環境部長に伺います。

 5番目に、情報化社会への対応でございます。

 企画部長議案説明要旨では、電子申請サービスや地理情報システムなどにより行政事務の効率化と県民の利便性の向上に取り組みますとありますが、これらの利用状況はいかがでしょうか。

 また、いわゆる情報弱者の方のためには代理人による電子申請サービスの利用も可能とすべきと思われますが、現状はいかがでしょうか。企画部長に伺います。

 また、携帯電話やスマートフォンなどの普及に伴いまして、大人の世界もそうでしょうが、とりわけ子供たちの間でインターネット上の掲示板への誹謗中傷の書き込みによるいじめ事案などが発生していると聞いています。一歩間違うと犯罪にもなりかねません。このような事案に対する教育委員会との連携も含め、警察の対応について警察本部長に伺います。

 

◆総務部長(岩﨑弘)

 元気づくり支援金について2点お尋ねをいただきました。

 まず1点目の市町村の理解についてでございます。

 元気づくり支援金につきましては、地域の活性化に一定の役割を果たしてきたというふうに考えておりますが、一方で、制度創設をいたしましてから5年が経過をいたしまして、課題として次のような点があるというふうに考えておったところでございます。

 1点目としては、県と市町村の役割分担を考えるべきではないか、二つ目としては、補助率は適正であるか、三つ目としては、制度創設の趣旨を踏まえてもっと市町村に対する支援という面が必要ではないか、こういった課題が考えられたところでございます。

 そのために、元気づくり支援金のさらなる有効活用に向けて検討を行うことといたしまして、本制度はこれまで県と市町村が一緒に取り組んできたという経過がありますことから、昨年6月の県と市町村との協議の場での合意に基づきまして、県と市町村の事務レベルのワーキンググループを設置をいたしまして4回にわたって検討を進めてまいりました。

 検討に当たりましては、より幅広い意見を反映させるために、全市町村及び地方事務所にアンケート調査を実施をいたしました。また、地域づくり団体の皆さんへの意見聴取なども行っておりまして、中間まとめとしての見直し案を取りまとめた上で、昨年11月の県と市町村との協議の場でさらに御検討いただき、合意をいただいた上で制度の改正を行ったものでございます。

 改正内容については、県内10地域におきまして市町村及び公共的団体等それぞれに説明会を開催をいたしました。そのほか、市長会、町村会の総会におきまして、直接市町村長の皆様に改めて御理解と御協力をお願いしたところでございます。

 今回の制度見直しに当たっては、今申し上げましたような、スタート時点から市町村と一緒に検討してきたということから市町村の皆様の御理解は得られているものというふうに受けとめております。また、県町村会からは、市町村支援を改めて明確にされたと同時に、財政力の弱い市町村への配慮がされたことについて評価をすると御意見をいただいているところでございます。

 続きまして、2点目の支援金の募集時期でございます。

 元気づくり支援金の募集については、制度創設以来、年度の当初から速やかに実施をしたいという要請に応えるために年度内に募集を行い、県議会におきます予算案の議決をいただいてから事業採択を行ってまいったところでございます。

 今回の制度見直しに当たりましては、市町村と一緒に見直しを行い、県議会総務企画委員会へもその都度状況を報告させていただき、御意見を伺いながら進めてきたところでございまして、また、ただいまお答えしたとおり、制度改正後も、市町村、それから公共的団体の皆様にきめ細かく説明をしてきたというふうに考えております。

 その上で、これまでと同様、2月まで募集を行ってまいったわけでございますが、地域の元気が県全体の元気につながるという観点から、市町村や公共的団体等の皆さんからの早期着手の要請に引き続き応えさせていただきたいということで御理解をいただきたいと思います。

 なお、事業採択については、申し上げるまでもございませんけれども、県議会の議決をいただいた後に必要な手続を進めることになるわけでございます。どうぞ御理解をいただきたいというふうに思います。

 以上です。

 

◆環境部長(原修二)

 小水力発電の推進体制についての御質問でございます。

 小水力発電につきましては、県内各地で導入の検討が進められておりますが、一方で、発電開始までに流量調査や事業計画の策定に加えまして、河川法の水利権許可手続などによりまして一般的には2年から3年のリードタイムを要するものでございます。ですので、早期に事業化を進めるためには、水利権に関する助言でありますとか事業経験を踏まえました技術的知見の提供が重要であると考えております。

 このため、県といたしましては、昨年9月に企業局が設置しました中小規模水力発電技術支援チームによる支援をさらに進めまして、企業局、農政部、建設部に環境部が結集いたしまして技術面の支援を行う小水力発電キャラバン隊を結成することといたしております。さらに、建設部と環境部が共同いたしまして水利権相談窓口も設置いたしまして、関係部局一丸となりまして地域の取り組みを積極的に支援してまいることとしております。

 今後も、私ども環境部が総合的な窓口の機能を果たしまして、事業の初期段階から運営段階まできめ細かなサポートを本格的に実施してまいりますので、市町村の皆さん、あるいは地域で検討されている皆様方におかれましては、ぜひ御相談、御活用いただきますようお願い申し上げるところでございます。

 

◆企画部長(原山隆一)

 電子申請と地理情報システムの利用状況についてのお尋ねでございます。

 まず、電子申請でございますが、現在、298の手続について申請が可能でございます。平成19年度に運用開始したときは548件でございましたけれども、利用件数は年々着実に増加しておりまして、平成23年度には1万7,843件の利用実績でございました。

 それから、地理情報システムについてでございますが、290件の地理情報を公開しております。平成16年度に運用開始して以降、これも着実に増加しておりまして、平成23年度には運用開始時点の約2倍の7万9,107件という実績になっております。

 それから、代理人による電子申請についてのお尋ねでございます。

 電子申請につきましては、これまで、システムへの適用が容易であることやシステムの利用促進に資するということから、代理人の委任状でありますとか本人確認を必要としない、そういった申請や届け出を優先して電子化を進めてまいりました。しかし、電子申請のより一層の普及を考えるというふうに次の段階を考えなくてはならないわけですけれども、これにつきましては代理申請も視野に含める必要があるというふうに考えております。

 代理申請手続を電子化する場合には、サイバー社会に特有の他人による成り済ましでありますとかデータの改ざん、そういったものを防止し、手続の安全性、確実性を確保することが欠かせませんので、そのための仕組みを個々の申請手続ごとに設定する必要がございます。今後、個別の手続ごとに検討を進めまして、手続の電子化の拡大を図ってまいりたいというふうに考えております。

 

◆警察本部長(佐々木真郎)

 インターネット上のいじめ事案への対応に関する御質問にお答えいたします。

 近年、携帯電話やスマートフォンが子供たちの間にも急速に普及し、子供たちが相手を誹謗中傷するメールを送信したり、インターネット上の掲示板に書き込んだりするいじめ事案が発生しているというふうに承知しております。

 このようなインターネットを利用した事案も含め、いじめ問題につきまして、警察としては、被害少年や保護者等の意向や学校における対応状況等を踏まえながら、刑罰法令に触れる行為については積極的に捜査を行うなどの対応をとっているところであります。

 平成24年中には、いじめ事案であるかどうかはっきりとはしませんが、少年が被害者となるインターネット上の誹謗中傷に関する相談6件ありました。そのうち1件については、成人男性を名誉棄損罪で逮捕しております。

 インターネット上の誹謗中傷等の書き込みは、名誉棄損罪等のほか出会い系サイト規制法などの犯罪に該当する場合もあり、このような事案に対しては積極的に事件化を図っております。また、事件化を図れなかったものにつきましても、掲示板等の管理業者への削除依頼を指導するなどしているところであります。

 これらのいじめ事案に的確に対応するためには、学校、地域、警察の連携が必要不可欠であると考えております。昨年、県庁内に設置されました庁内いじめ対策連絡会議に警察本部も参画し、連携を図るとともに、本年1月には教育委員会と公安委員会でいじめ問題に関して協議をするなど、連携を図っているところであります。

 また、県下の警察署においては市町村単位の学校警察連絡協議会というものがありまして、ここにおける意見交換など顔の見える関係を構築し、連携を図るとともに、平成19年から一部警察署に配置しておりますスクールサポーターが、警察と学校、児童、保護者とのかけ橋的存在として、少年の非行防止、安全対策を推進しております。

 警察といたしましては、今後も、学校、教育委員会や地域との連携を強化し、いじめに関する情報の共有を図りつつ、より積極的な対応を図ってまいりたいと考えております。

 以上です。

 

◆小島康晴

 元気づくり支援金について総務部長から御答弁いただいて、そういう経過だということでしょうけれど、二元代表制ということについて知事に伺いたいと思いますけれど、この議会で10億が8億に減ったという総額は議論できますけれど、中身についてかかわれない。それで本当に議会のチェック機能が果たせるかどうか、そういうことでいいのかということについて御見解をいただきたいと思います。

 最後の項目としまして、信州教育の再生について知事に伺います。

 広報委員会の皆さんの御尽力で我が母校飯田高校でこんにちは県議会が開催されましたが、そのとき生徒さんから灯油の確保を求められました。同時に、図書費も20万円減らされまして新刊購入もままならない、そういう発言もございました。大変切なく聞いておりました。

 また、会派として以前から提言していますが、職業高校では、平成も25年となり四半世紀もたつのに、いまだに昭和の御代の機械や器具を大切に使っています。こんなことで高校生に対して信州教育の再生とか人材育成と言えるのでしょうか。

 先週のお話では、新しい県立4年制大学には毎年10億円が投じられる予定であると伺いました。それがいい悪いじゃなくて、せめてその1割でも5分でも今の高校生に配分して十分な予算を確保するよう求めたいと思いますが、知事の所見をお尋ねします。

 この4月に、県下初の総合技術高校として飯田OIDE長姫高校が開校いたします。校舎も一部増築され、機械、設備も一定の確保、更新がなされていますが、統合に当たって苦渋の選択をした同窓会など関係者の皆さんからは、先に統合を受け入れた正直者がばかを見ないようにとの声があります。要するに、期待どおりにいっていない、話が違うと感じる面もあるということだと思います。

 引き続き、開校後、ものづくりの拠点校の名に恥じない必要な整備を積極的に行っていただきたいと強く求めるものですが、知事の所見を伺います。

 新たな教育委員の方が文部科学省からおいでになるとの提案をいただいております。初めてのことでもあり、どんな方なのかという不安というか戸惑いがあるというふうに思います。

 「北風と太陽」というお話がありますが、この方は北風タイプでしょうか、はたまた太陽タイプでしょうか。文科省では予算を削る立場だったのでしょうか、あるいは予算を確保する立場だったのでしょうか。

 ただいま話しましたように、高校生のためには体を張って知事部局や文科省、本省と渡り合って予算をしっかり確保する、してくれる、あるいは市町村の教育委員会や現場の先生方と膝詰めで率直に語り合えることができるような方なのでしょうか。新しい教育委員の方にどのようなことを期待しておられるのか。知事の御所見を伺います。

 

◆知事(阿部守一)

 お答えします。

 まず、元気づくり支援金について議会との関係という御質問でございます。

 これは、議会と執行機関それぞれ、責任分担のもと、しっかりやっていくということが重要だと思いますが、先ほど総務部長からも御答弁申し上げましたとおり、今回の元気づくり支援金、かねてから議会からもさまざま御意見いただいてきておりましたので、私としても、見直しに当たっては慎重の上にも慎重にということで、市町村の皆さんとはまず十分お話をさせていただく中で方向づけをいたしました。また、県議会の総務企画委員会にも状況を御報告して、御意見を伺いながら進めてきたということであります。

 今、大変厳しい中で、いずれの予算も聖域化するということはこれはできないわけであります。ただ、市町村との関係は私も非常に重要な関係だという中で、今回、市町村の皆様方の理解を得る中で見直し案を提案させていただいておりますので、ぜひ御理解をいただければというふうに思っております。

 それから、人材育成のための予算、教育関係の予算は私も極めて重要だというふうに思っております。ただ、人件費であったり施設整備費であったり、ほかの部局以上に恒常的、経常的な経費が多額に必要になっているというのが教育予算であります。これからの5カ年計画の中でも、教育というものにはしっかり取り組んでいかなければいけないというふうに私思っております。

 個別の予算については、提案説明でも申し上げましたが、例えば高等学校の修繕費、なかなか私自身もすっきりしないなという思いでありましたが、今後3年間で緊急に対応すべきことについてはしっかり対応しようという方針を出させていただきました。

 加えて、先ほど御質問があったような図書費の問題、機械設備費の問題等々、さまざま学校現場、課題があります。私も学校現場を見させていただく中で、非常に物を大事にしている、大事というか少し時代おくれのものを頑張って使っているという実態も見させていただいてきております。

 そういう中で、県立高校の設備等の整備状況について、私のほうから、教育委員会には、ぜひ、内輪の議論だけではなくて、他県ともっとしっかり比較して分析してくれと。客観的に分析して、本当に何が十分でないのか、どういう現状なのか、そうしたことを分析していただいた上で見直すべきところはしっかり見直して、よりよい学習環境を構築していきたいというふうに思っております。

 毎年の予算の中で人の配置の話だとか施設整備の話やってきたわけでありますけれども、特別支援学校の定員については、来年度前半、しっかり議論して、翌年度の予算に向けては方向づけしっかりしていきたいと思います。また、先ほど申し上げたように、学校修繕費についてはしっかり予算措置をしていきたいと思います。その他の課題があるということも十分認識して、これから教育委員会と取り組んでいきたいというふうに思います。

 それから、飯田OIDE長姫高校の設備整備についてということであります。

 現在、開校に向けての準備、最終段階でございます。施設につきましては、電気科棟、ものづくり科棟、機械科棟など全ての校舎、3月中旬に竣工予定でございます。

 設備につきましては、教育委員会と学校が教育内容を十分に検討し、生産システムの実習装置、デジタル式の測量機器など、新しい総合技術高校にふさわしい先端的で必要性の高い機械設備から優先的に整備予定をするというふうに聞いています。

 今後も、ものづくりの拠点校にふさわしい教育内容の充実を図るため、必要な設備の導入を順次進めてまいります。

 新しい教育委員についてでございます。

 先ほど金子議員の御質問にも申し上げましたが、今、責任の所在を明確にしていく観点も含めて、制度的なことも含めた教育再生が必要だというふうに考えています。また、これは、教育委員会あるいは学校のマネジメントの力というものを高めていくということも重要だと思っております。

 そういう観点で、今回御提案しています伊藤氏、国の教育行政の仕組み、あるいは地方での教育委員会の勤務もあるということで、長野県教育全体を俯瞰して対応していただける適任である、まさに長野県の教育委員として適任の人材だというふうに考えております。

 私もいろんな県で仕事をしてきておりますからいろんなネットワークがあります。伊藤氏がかつて勤務していた県の関係者からも私は話を聞いております。非常に現場に溶け込んで一生懸命やってくれたという評価も伺っているところであります。

 ぜひ、信州教育の信頼回復、そして子供たちを中心に据えた教育再生に向けて、長野県の一員として取り組んでいただきたいというふうに考えています。

 以上です。

 

◆小島康晴

 元気づくり支援金については、重ねて御答弁いただきましたけれど、正直に言って一番県を身近に感じる、本当に役に立っている補助金というか仕組みで、私ども県会議員のところにもその時期になりますといろいろ相談や要望が来る、そういったものでありまして、これが議決という形で通ってしまうということについてやるせないところがあります。このままいきますと、総額だけ3月に決めて、実際にはそこから採択が始まって、1年たって議会としては決算のときに本当にそれでよかったかどうかチェックするしかないという状況になるわけでありまして、そんなことを申し上げておきたいと思います。

 それから、新しい教育委員の方につきましては、先ほど申しましたとおり、ここに来ていただく以上は、例えば子供の教育でいえば子供の立場に立って、要するに上から目線でなくやってほしいということを知事としてもしっかり見ていただくように申し上げておきたいと思います。

 JR飯田線は辰野と豊橋を結んでおります。四つの民間鉄道を一つにまとめて国鉄飯田線、そして現在JR飯田線と言っております。小海線もそうじゃないかと思うんですけれど、行き先が名称とは限りません。東京と北陸を結ぶ新幹線が長野新幹線と言っても何の不思議もありません。愛称などと遠慮しないように、知事には長野県民の代表として大いに頑張っていただきたいと思います。

 また同時に、飯田線と結節するという意味において、リニアの新しい県内駅につきましては飯田駅とか新飯田駅となりますように私の夢と希望を最後に述べさせていただいて、終わります。

 

カテゴリ

アーカイブ