9月定例県議会-発言内容(石和大議員)

◆石和 大

 改革・新風、石和大でございます。それでは順次質問をいたします。

 現在、長野県では子供の教育について余りいい話題がありません。これは、毎日勉学に励んでいる子供たち、そしてそれをサポートする先生方を初めとする熱心な指導者の皆様とは何ら関係はありません。あくまで報道等されているものの中でということであります。信州教育の再生、先ほども話題になりましたけれども、義務教育だけでなく、高等教育、はたまた職業訓練等の教育についても、人間を育てるという観点に立てば同じことです。どうも、それらが縦割りの制度の中で皆それぞれで、子供たちの目線に立脚しているとは思えない。そこからいろいろなゆがみのようなものがあり、さまざまの問題が発生しているのではないか。そんな疑問から質問をいたします。

 まず、私立小中学校運営管理に対する県の対応についてであります。

 先ごろ、私立の小中学校を運営する学校法人で、教員免許を持たない人々が授業を行っていたという事象が問題になりました。そもそも、何ゆえ、私立学校に関する県の所管が情報公開・私学課という知事部局の課で、教育委員会ではないのか。私学といえども、義務教育の学校への管理監督の責任が県教委にはないのかと思うわけであります。

 また、小中学校は義務教育であり、国の所管は文部科学省であるはずでありますが、公立と私立では寄って立つ法律が違うのでしょうが、歴史的な経過等も含めてどんな区分けなのか。総務部長にお聞きをいたします。

 また、今回のような問題が長期にわたって見過ごされてきた背景として、教育委員会のように校長経験者またはこれから校長になるような学校教育に関する専門家集団とは違う情報公開・私学課には、教員免許を持ち、教諭という教員採用試験に合格した立場の人材の配置が必要だったのではないか。そして、私立学校との定期的な懇談や意見交換の場づくりが必要だったのではなかったか。総務部長にお聞きをいたします。

 

◆総務部長(岩﨑弘)

 私立の小中学校の運営管理について2点お尋ねをいただきました。

 まず、私立学校の所管についてのお尋ねでございます。

 都道府県教育委員会が設置をされました昭和23年当時、大学を除く私立学校を知事の所管とするのか、または都道府県教育委員会の所管とするのかという点について論争があったというふうに聞いております。

 当時の文部省の判断でございますが、都道府県教育委員会は、教育に関し都道府県の区域を管轄する監督庁ではなく、むしろ都道府県立の学校の管理機関的な性格を持つものであり、大学を除く私立学校に係る監督庁としてはなじまないという判断をされ、昭和24年制定の私立学校法の第4条で都道府県知事の所管であることを明記して立法的な解決を見たというふうに理解をしております。

 続いて、情報公開・私学課への教員配置についてのお尋ねでございます。

 情報公開・私学課で行っております私学関係の事務は学校法人の経営支援を主たる業務としております。例えば、学校法人や学校の設立認可の事務、学校法人への補助金交付の事務、私立高校の生徒に係る授業料支援の事務、こういった事務でございまして、そういったために従来から行政職員を配置をしてきたところでございます。

 御提案の職員に教員の配置をするという点でございますが、今回の免許法違反に限りませず、私学教育の振興や充実、学校法人に対する実効ある監督により効果が得られるかといった観点から今後検討をしてまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。

 

◆石和 大

 この学校の誕生は世の中のニーズによるものだと考えられます、もっと言うと、今まで長野県にはなかった、小学校の段階から少人数クラス編成で学力を伸ばす指導をする学校で、高い学力が求められる高等教育機関への進学を目指す学校ということです。現行制度では公立学校では実行が難しいカリキュラムなのだと考えられます。しかし、ニーズはあるということです。

 今後、学校運営について、子供、保護者のニーズは、学力の向上、人格の成熟、つまり人間力を育てるということだと感じられます。これまで一定の成果はあったと思われる学校をどう存続させ、どう未来へつなげるのか。先ほども保護者からメールがありましたけれども、私たちは満足しているというメールでした。この学校の存続ということをしっかりと考えていただきたい、そういうメールが届いているわけであります。

 現在の理事長や校長を初めとする理事者は責任を明確にすることが求められますが、これから学校をどう運営するのか。先ほど答弁にありましたとおり、情報公開・私学課は学校について経営事務、事務の関係をやっているという話でありました。現在の在校生、今後の入学希望者のニーズにどう対応するのか。教員免許を有する者はもとより、教育、特に学力の向上等の教務、教育にたけた人材を中心とする再建や、これまでの学校の理念を今後も継続し、私学としての独自性を発揮しつつ安定した学校運営が可能な経営体となるためにはどうしたらいいのかというふうに思うところでありますが、県としては今後どのような対応や支援をしていくのか。総務部長にお聞きします。

 

◆総務部長(岩﨑弘)

 ただいまお尋ねいただきました点についてお答えする前に、先ほどお尋ねいただきました意見交換の場づくりについて答弁を漏らしましたので改めて答弁をさせていただきます。

 私どもとしては、県内の学校法人のほとんどを会員といたしております公益社団法人私学教育協会、あるいは県内の私立高校、私立中学校を会員とする私立中学高等学校協会などの皆さんと年に数回にわたりまして情報交換や意見交換を行ってまいったところでございます。

 御提案を踏まえまして、さらに例えば学校種ごとの定期的な意見交換の場について、私立学校の皆様と意見を交換しながら検討をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。

 ただいまお尋ねの才教学園への県の対応あるいは支援についてということでございます。

 御指摘のとおり、子供の教育環境を守るという観点からも今後の安定した学校経営が必要というふうに考えておりまして、それを前提として、先ほどもお答えいたしましたが、これまでの行為については厳正に対処する方針で臨んでまいりたいと。

 その一方で、才教学園が真摯な反省の上に信頼回復に努めるという将来に向けての取り組みについては、繰り返しになりますが、子供の教育環境を守っていくという観点から県としても可能な限り協力をしていきたいというふうに考えております。

 具体的にお伝えした点については、重複になりますけれども、経営体制がしっかり確立できること、御指摘のありましたような父母の皆さんの御支持をいただいている教育方針、教育方法について今後どうするのか明確にすること、そして保護者の皆さんとの信頼関係のもとに取り組むことといった点について学園側に伝えまして、私どもとしても協力するということでお話をしているところでございます。

 才教学園では、9月の上旬から経営面については理事長代行を置き、教育活動の面では校長代行をそれぞれ置きまして今後の対応を検討して、あるいは現実に取り組んでいるところでございますので、これとしっかり連絡をとりながら必要な対応をしてまいりたい、このように考えているところでございます。

 以上でございます。

 

◆石和 大

 当該学園も早く準備をしないと来年度の体制づくりには間に合わないというふうにも思われますので、県の対応としても迅速かつ的確な対応を願いたいと思います。

 次の質問に入ります。

 長野県は、ものづくりという分野でその特性を発揮し、今もその伝統は信州の基盤を支えています。技能五輪での優秀な成績をおさめている分野等に代表されています。それらはもちろん先輩から後輩への技術の伝承によって成り立ってきたということです。戦後は特に各地にあった技術訓練校のような場があり、それが県立の技術専門校に移行したり工科短大に移行したり、進化を遂げています。しかし、時代の流れもありますが、制度の中で十分に手当てされていない分野もあるようであります。

 そこで、技術者、人材育成のあり方について質問をいたします。

 先日、上田市にある県工科短大に現地調査に伺いました。平成7年の開学ということですが、きれいなよいデザインの学校であり、熱心な学生が学んでいるという印象でした。しかし、開校当時に設備された機材が多いということもあるのかと感じました。

 県工科短大は、開校以来、有能な人材を産業界に輩出しているわけですが、技術革新が日進月歩の現在の産業界が求める人材が育つのに適切な施設設備が整っているのか。お聞きをいたします。さらには、技術専門校はどうなのか。商工労働部長にお聞きをいたします。

 次に、関連して中小零細企業へのものづくり人材育成支援について伺います。

 先ほども申し上げましたとおり、本県経済の基盤を支えるものづくり産業を担ってきたのは県内中小零細企業の高い技術力であったことは御承知のとおりであります。一方、少子・高齢化社会となり、また産業構造が大きく変化する中、ものづくりを担う人材の不足や後継者の育成が大きな課題となっています。今後、長野県経済が持続的に発展していくためには、基幹産業であり、国際競争力を有するものづくり分野を支えるすぐれた技能者、技術者を育成することがますます重要であると考えます。

 一昨年、独立行政法人労働政策研究・研修機構が実施した、ものづくり現場の中核を担う技能者の育成の現状と課題に関する調査におきましても、多くの中小零細企業では人材育成が今後経営上取り組むべき大きな課題ではあると考えているものの、体系的な教育訓練の取り組みが不十分なため人材育成がうまくいっていないというふうに伺えるところがあります。

 昨今の厳しい経済状況の中では、従業員を雇用し続けて、加えて企業内で技能研修に時間を割いていく余裕は中小零細企業には全くありません。今後、ものづくりを担う人材育成のための支援が必要であると考えます。

 そこで、商工労働部長にお聞きをいたします。

 中小零細企業に対して、従業員の技能、技術向上のため、県ではどのような支援を行っているのか。お聞きをいたします。

 

◆商工労働部長(太田寛)

 技術者人材育成のあり方についての御質問でございます。

 まず、工科短大及び技専校の機器、施設の整備についての御質問でございます。

 工科短期大学校は、県内企業からの要望が強い実践的な技術者の育成を目的に平成7年に開設されまして、これまでに1,300人を超える卒業生を送り出し、県内産業が必要とする人材養成機関の役割を果たしたところでございます。同短期大学校に設置されている機器につきましては、県内企業の技術革新に対応した即戦力となる人材を育成するためにも、優先順位をつけまして計画的に更新をしてきたところでございます。

 また、技術専門校は、ものづくり産業を中心とした技能者育成を目的に県内に7校を配置しておりまして、これまでも、地域の産業構造や企業ニーズ等を踏まえまして、訓練科目の見直しや必要な施設設備の補修、更新等を行ってまいりました。

 本定例会におきまして、工科短期大学校と技術専門校の施設設備の充実を目指しまして、より高度な加工組み立て型技術の実習を可能といたします最先端の工作機械や実験装置、測定機など、債務負担行為も含めまして3億7,000万円余の補正予算を提案させていただいたところでございます。

 今後も、地元企業や経済団体等の意見も伺いながら、産業界の求める人材づくりに資するよう、工科短期大学校、技術専門校の整備を進めてまいりたいと考えております。

 次に、中小零細企業に対する人材育成支援でございます。

 ものづくり産業におきます中小企業の人材育成のため、県では、地域の企業ニーズに対応いたしまして、在職者を対象とするスキルアップ講座を県下の技術専門校等で開催いたしまして、その技能向上や技能継承の支援を行ってきたところでございます。昨年度は機械系に関する講座などに2,200余名が受講しておりまして、今年度も210コースを設定し約2,300名が受講する見込みとなっております。

 また、中小企業、団体等が実施いたします体系的な職業訓練を推進するため、県は、国の基準に適合いたしました職業訓練を認定するとともに、その訓練経費に対し補助を行っております。昨年度は22の訓練実施団体に助成を行ったところでございまして、今年度も引き続き支援をしてまいります。

 また、今年度からは、国の新しい事業と連携いたしまして、ものづくりマイスター制度をスタートさせました。これは、各分野の熟練技能者が企業におきまして実技指導を行いまして中小企業の技能向上や後継者育成を行うもので、今年度は、県内企業5社、延べ75名が直接指導を受けることとなっております。

 いずれにいたしましても、県内のものづくりを担う中小企業に対する人材育成支援、大変重要な課題であると認識しておりまして、今後も、関係機関と密接な連携を図りながら、県内ニーズに応じた効果的な事業を実施してまいりたいと考えております。

 

◆石和 大

 次に、学ぶ子供たちの未来につながる県下教育機関のあり方についてお聞きをいたします。

 教育委員会では、社会的、職業的に自立した人間の育成を目指すキャリア教育を進めていると聞いています。質問冒頭でも少し話題にいたしましたが、公立学校は教育委員会、私立学校は情報公開・私学課、大学、短大は文部科学省、工科短大は厚生労働省と縦割りの制度であり、監督官庁が異なるため大学と工科短大間では編入や転校はできないのが現状であります。どこからでもリスタートできるというわけにはいかないにしても、子供たちの可能性を広げていくという視点で考え、地方から変革への動きができないか。

 そこで、教育長にお聞きをいたします。

 キャリア教育という観点から、現在の教育機関の体制でやりにくさはないのか。実際どのような取り組みをしているのか。お聞きをいたします。

 次に、長野県で育った頭脳流出を防ぐ方法はないかということです。

 せっかく子供のころから長野県で育っても、県外の大学に進学した優秀な若者が長野県でその能力を生かせる場所がごく少ないわけであります。皆県外、特に首都圏や大都市にとどまってしまう。

 そこで、大企業の研究所や大学の研究施設を誘致するということを積極的に施策したらどうかと考えますが、商工労働部長にお聞きをいたします。

 

◆教育長(伊藤学司)

 キャリア教育の推進体制についての御質問でございます。

 本県では地域の子供は地域で育てるという気風を大切にしながらキャリア教育を推進しているところであり、第2次長野県教育振興基本計画においてもキャリア教育を重点施策として位置づけているところでございます。

 キャリア教育は、幼保小中高、大学、短大、各種専門学校との学校種間の連携はもとより、産業界、行政等の諸機関、諸団体と連携、協働することによって行うことが重要と考えてございまして、行政関係部局も多岐にわたることから、県教育委員会ではキャリア教育支援センターを設置し、教育機関を含めた他の機関や他部局等との連携、協働を図りながら進めているところでございます。

 また、市町村段階でも、地域の教育力を活用した学校のキャリア教育を支える仕組みであるプラットホームづくりを現在推進をしているところでございます。

 このようにさまざまな関係部局があるわけでございますが、今後も、関係機関、関係部局等と連携をしながらキャリア教育の一層の充実に向けて取り組んでまいりたいと考えています。

 

◆商工労働部長(太田寛)

 研究所や研究施設の誘致についての御質問でございます。

 研究所、研究施設の誘致は、研究成果を用いました新技術や新製品の開発を通じまして付加価値の高い産業構造への転換を図るとともに、魅力ある職場として優秀な人材を集め、安定的な雇用の場を確保するといった観点からも重要であると認識しております。

 これまで、研究所の誘致促進を図るための優遇策といたしまして、ものづくり応援助成金の助成率の拡充でございますとか雇用や設備費の要件緩和等を実施してきておりました。平成20年から24年までの最近5年間におきましては県内への研究所の立地は4件でございましたが、本年は県外の大企業1件を含め2件の研究施設の新設が決定したところでございます。

 優秀な人材が集まる研究所を誘致するためには、国内外の研究機関との情報交換がしやすいことですとか、あるいは研究開発と製造部門が一体となった体制が構築できることなどがございますし、また、周辺環境といたしまして、医療体制が整っている、あるいは教育環境が充実しているといったこと、さらには深夜勤務後も飲食ができる店が周辺にあるといったような生活環境全般が充実していることが望まれているところでございます。

 このように、研究所を誘致するためには、他の地域にまさる優位性を提示しながら、個別の条件もクリアし、総合的に魅力ある地域としていく必要がございますので、県の関係部局はもとより、市町村、産業支援機関、大学などと連携協力して取り組んでまいりたいと考えております。

 

◆石和 大

 自然環境がよく、地震、少なくとも津波の被害は受けにくい信州に大企業の研究所や大学の研究施設を誘致し、移住を促し、子育てを初めとする生活環境を整備する。つまり、先ほども話題になった私立の学園のように、しっかりとした学力をつけることが可能な学校があるということを初めとする学術都市というような形、そのような環境をよくするということであります。そして、育った頭脳、優秀な子供たち、これがまた信州で進化をする。そんな政策を構築したらどうかと考えます。

 県立大学の構想でも、グローバルな視野を持ち地域のリーダーとなる人材を育成するとしており、県内で力を発揮できる場所、環境づくりも視野に入れるべきだと考えます。そうでなければ卒業生は皆県外へ行くということになってしまいますし、長野県で学び、育ち、働く、またその次の世代も長野県で学び、その頭脳がまたこの信州で進化していく。そんな政策の構築をしていただきたいと要望して教育関連の質問を終わり、次の質問に入ります。

 長寿県長野のさらなる推進についてであります。

 長寿の要素、要因をどう分析しているか。健康福祉部長にお聞きをいたします。

 信州は山国で、保存食や漬物という食文化があり、味が濃い文化があります。しかし、農村医学の提唱者等の啓発や、全国にまれな保健補導員制度等により塩分摂取量が減少した経緯もあります。しかし、地域性もあり、塩分摂取量が減少できていないところも少なからずあります。

 長野県では脳卒中のような疾患が如実にあらわれている傾向が見受けられます。改善が必要です。特に塩分とカロリーのコントロールについてです。

 ブルーサークルメニューという取り組みがあります。これは、1食当たりカロリーは600キロカロリー未満、塩分は3グラム未満というメニューを飲食店が提供するというものです。県でも推進したらどうかと考えますが、いかがでしょうか。

 もちろん、おいしくなければなりません。熊本県のホテルでは、それに沿ったメニューで8,000円のコース料理を提供して好評を博しているところもあります。

 県にも信州食育発信3つの星レストランという取り組みがありますが、現状と課題を健康福祉部長にお聞きをいたします。

 そして、もう一つは受動喫煙の防止です。

 せっかく空気がおいしい信州の自然の中で、たばこの煙が漂っていたのでは価値はありません。おいしい料理を食べているのに、店内にたばこでは味が損なわれます。子供だっています。

 がん征圧議員連盟の条例案の中でも、禁煙または分煙という受動喫煙の防止がうたわれています。これをさらに推進して、受動喫煙の防止というしあわせ信州を目指すべきだと考えますが、健康福祉部長にお聞きをいたします。

 

◆健康福祉部長(眞鍋馨)

 私には3点お尋ねをいただきました。

 まずは、長野県の長寿の要素、要因の分析についてでございます。

 長野県の長寿の要素、要因でございますけれども、まずはさまざまな分野において住民自身が住民自身を支える組織や活動が県内各地で活発に行われてきたということが上げられると思います。例えば、これは議員の御指摘にもございましたけれども、現在でも1万1,000人以上の保健補導員の方々、4,700人余りの食生活改善推進員の方々が健康づくりや健診の受診勧奨などに積極的に取り組んでいただいております。また、このほかに公民館活動なども活発でございます。

 私どもの行っております現場の視点で捉えた社会保障懇話会の委員であります諏訪中央病院の名誉院長でいらっしゃいます鎌田先生のお言葉をかりますれば、地域住民力というものが非常に豊かであるということはそのベースにあろうかと思っております。そして、こうした地域住民の取り組みを、医療機関の医師を初め、保健師、栄養士等の専門職が積極的に支えてきたところでございます。

 そうした結果、高齢者の就業率が全国一高いですとか、あるいはさらに野菜摂取量が全国一多い、肥満である方の数が少ない、喫煙者の方が少ないなど、生きがいを持って健康によい生活を送っている県民の割合が非常に高いというふうに思っております。

 本県の長寿の要因や理由につきまして、健康づくりの観点から以上のように分析をしております。

 次に、ブルーサークルメニューと信州食育発信3つの星レストランに関するお尋ねでございます。

 ブルーサークルメニューは、これも議員御指摘のとおりで、糖尿病の予防を目指して始められたものでございます。長野県では、糖尿病に加えまして、がんや脳卒中なども視野に入れた健康づくりといたしまして3つの星レストラン事業を進めております。

 ちなみに、熊本県でも、くまもと健康づくり応援店ということで、私どもの3つの星レストランに類似する取り組みも行われているようでございます。

 このレストランでは、健康づくりメニューといたしまして、長野県の現状を踏まえまして、総エネルギーは700キロカロリー程度、食塩4グラム未満、野菜の量が140グラム以上、こういった基準を満たす料理を提供しております。このほかに、県産食材の利用、それから食べ残しを減らす、こういう工夫なども取り組んでいただいているところでございます。

 ことしの8月末現在で68店舗を認定しておりますけれども、県民に広く周知するために、それらの店舗に登録プレートを交付するとともに、県のホームページやリーフレットなどで店舗の情報を発信しているところということでございます。

 登録店に対する昨年行ったアンケートでございますけれども、これはお店に対して行ったアンケートですけれども、お客様からヘルシーでおいしかったという声をいただいたなどメリットが感じられる一方で、周知が足りない、あるいは食塩などの基準、4グラムという基準を満たすのがなかなか難しい、こういう御意見もあったところから、地域ごとのきめ細かい情報発信や、栄養士による料理方法を助言していくなど、こういう支援を行っていきたいと思っております。

 今年度は、さらに、こういう3つの星に加えて、例えば先ほど議員御指摘のありました脳卒中でどうしても塩が問題になりますので、減塩ですとか、あるいは野菜たっぷりと、こういった個別のニーズに対応する店舗の登録も検討しているところでございます。

 それから、禁煙などの受動喫煙防止の推進についてお答え申し上げます。

 受動喫煙による健康被害、これを防止するためでも、県では終日禁煙に取り組む飲食店、宿泊施設のほか、医療機関や小売店などの施設をおいしい空気の施設というふうに認定しておりまして、これを広く周知するためにステッカーを施設に配布するとともに、県のホームページでも紹介しております。

 そして、保健福祉事務所の職員が禁煙セールスマンとして施設に直接働きかけを行っておりますとともに、関係団体が行います研修会等を活用した周知などに取り組んできた結果、認定施設数は着実に伸びてきてございます。本年9月3日現在で1,105カ所に達していまして、そのうち飲食店が246カ所、宿泊施設が30カ所というふうになってございます。

 今後ともこうした施設や関係団体への働きかけを強化するとともに、このたび長野県議会がん征圧議員連盟がまとめられたがん対策推進条例の案も踏まえまして、まずは県有施設などの公共の施設における禁煙または分煙を徹底しまして、それによりまして県内のさまざまな施設における受動喫煙防止の取り組みを促してまいりたいというふうに思っております。

 以上です。

 

◆石和 大

 最後に、知事にお聞きいたします。

 本定例会に提案されている補正予算には、来年6月に長野市で開催される第9回食育推進全国大会の準備のための予算が盛られています。来場者数は2万人ということです。全国から来場者が長野県の食育ということで注目するのは、長寿日本一の長野県が取り組む食育ではないかと考えます。

 おいしい信州ふーど(風土)プラスおいしい空気プラス健康長寿をしっかりと全国と全県にアピールする絶好の機会となると考えますが、御所見と意気込みを伺い、全ての質問を終わります。

 

◆知事(阿部守一)

 食育推進全国大会についての御質問でございます。

 長野県、県民の皆さんのおかげで平均寿命が男女とも日本一という形になりました。しあわせ信州創造プランでは、健康長寿世界一を目指そうということで掲げているわけでありまして、こうしたタイミングで、来年度、食育推進全国大会、長野県で開くことができるということは大変意義深い、私どもとしては大変ありがたいことだというふうに思っております。

 健康長寿県ということで、通常、平常時においても注目されておりますが、食と健康は大変密接に関係しているわけでありますから、その優位性をしっかりと生かした発信の機会にしていきたいというふうに思っております。

 おいしい信州ふーど(風土)の取り組みも行ってきています。また、長野県、さまざまな食材、食文化の伝統、恵まれております。こうしたものを全国から集まる皆様方にしっかりとPRをしていきたいというふうに思っております。

 この食育全国大会を契機に、長野県の健康長寿、そして食育の推進、さらには農業の振興、そうしたものが発展していくように全力で取り組んでいきたいと思っております。

 以上です。

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