2014.6月定例県議会-発言内容(荒井武志議員)


◆荒井武志

 初めに、活動人口増加対策についてであります。

 しあわせ信州創造プランでは、少子化対策の充実と移住・交流の促進によって人口減少を抑制することに加え、さまざまな社会活動を活発化させることにより活動人口の増加を目指すとする活動人口増加プロジェクトが掲げられ、今、その実現のために、それぞれの部門、項目において精いっぱいの努力がなされておられるものと思います。

 そのような中、去る5月8日、とてもショッキングな報道がされました。昨日も質疑が行われましたが、民間の有識者による日本創成会議の人口減少問題検討分科会は、地方から人口流出が続く前提で、2040年までに20歳から39歳までの若年女性の人口が50%以上減少し、消滅する可能性のある市区町村は全国に896あり、中でも人口が1万人未満で消滅の可能性の高い市町村は532に上るという結果で、全体のほぼ半数の市区町村が消滅の可能性があるという事実が明らかにされたのです。

 同分科会はこうした人口減少への対策として二つの基本目標の設定を提言しており、一つは国民が望む出生率である希望出生率の実現、もう一つは地方から大都市への人の流れを変える東京一極集中への歯どめであるとしています。

 そこで、県民文化部長に伺います。

 ながの結婚・子育て応援宣言に取り組んでいますが、その取り組み経過と成果、今後どのように充実させていくのでしょうか。

 二つに、昨年度取り組んだながの出会い応援プロジェクト事業の結果と課題はどのようになっていますか。

 次に、企画振興部長に伺います。

 選ばれ続ける移住先進県長野を確立するために取り組んでいる移住・交流推進事業の状況と成果はいかがでしょうか。

 次に、産業労働部長に伺います。

 子育てを支える環境づくりについて企業に対する助言や啓発をどのように行ってきたのでしょうか。

 次に、知事に伺います。

 さきに申し上げたように、人口減少問題検討分科会は東京一極集中の歯どめを基本目標の一つにすべきと提言していますが、活動人口増加プロジェクトの取り組みに対する成果と課題をどのように捉えておられるでしょうか。

 

◆県民文化部長(藤森靖夫)

 ながの結婚・子育て応援宣言の経過と今後の展開についての御質問でございます。

 結婚や子育てについて県民挙げて支援する雰囲気を醸成するということで、ながの子ども・子育て応援県民会議の構成団体の皆さんとともに、昨年6月、ながの結婚・子育て応援宣言を発表いたしました。あわせて、結婚、子育て支援を具体的な行動に移していただくために行動宣言も募集しております。

 応援宣言は、現在、285の団体、企業等の皆さんから賛同いただき、行動宣言についても120の個人、団体から賛同をいただいております。こうした賛同の広がりによりまして多くの県民の皆さんに関心を持って行動していただけると考えております。

 今後、地域において出会いを仲介する婚活サポーターの募集にあわせまして賛同の輪を広げるとともに、4月に配置をいたしました婚活コーディネーターによる市町村あるいは企業への説明の機会等を通じまして宣言の趣旨を御理解いただき、結婚、子育て支援に関する雰囲気醸成に努めてまいりたいと考えております。

 続きまして、ながの出会い応援プロジェクト事業の結果と課題でございますけれども、県として、平成25年度からこの事業を実施し、結婚支援に取り組んでおります。現在までの結果といたしましては、出会いの仲立ち、あるいは結婚の支援に取り組んでいただく婚活サポーターにつきましては、昨年の7月から募集を始めまして、現在、個人は189人、団体は56団体の方に登録をいただいております。昨年9月から3月までの半年間の活動で、結婚希望者からの相談が283件、成婚に至った事例が9件という報告をいただいております。

 また、異性とのコミュニケーション能力やマナーに関する知識を学ぶ講習会、実際に男女がイベントなどを通じて接する交流会から成る婚活セミナーでは、7回の開催で定員の倍の411名の応募をいただき、高い関心をいただきました。201人に参加いただき、37組のカップルが成立をしております。

 このほか、県が情報発信でありますとか参加者募集などで協力をいたしました、市町村などが主催する36件のイベントでは、延べの参加者が1,332人、うちカップル成立142組との報告をいただいております。

 課題についてでございますけれども、まず婚活サポーターにつきましては人数をもっとふやしたいというふうに考えております。また、サポーター間のネットワークがまだ弱く、相談対象者の情報交換がスムーズに行われていないというような状況にございますことから、婚活コーディネーターを4月に配置をいたしましてサポーターからの相談に応じたり活動を支援してまいります。また、県主催の婚活セミナーを初め市町村が行う婚活イベントでは男性に比べて女性の応募者が少ないというような傾向にございますことから、今年度は女性への広報にも力を入れるなど呼びかけを工夫してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

 

◆企画振興部長(原山隆一)

 移住・交流推進事業の状況と成果についてというお尋ねでございます。

 これまで、県では、長野県移住・交流推進戦略に基づきまして、東京に移住・交流センター、昨年度は名古屋と大阪にも移住・交流サポートデスクを開設いたしまして、専門相談員が住まいと職業の相談にワンストップで対応するとともに、3大都市圏での田舎暮らしセミナーの開催、専用ホームページでの情報発信等によりまして移住やIターンの促進に取り組んでまいりました。

 また、グリーンツーリズムを初め、本県の美しい農山村の特徴を生かした農村体験メニューの充実等によりまして都市と農村の交流も促進してきたところでございます。

 それらの成果でございますが、田舎暮らし楽園信州推進協議会を通じまして市町村に移住の受け入れ態勢の充実を働きかけてきました結果、昨年度、田舎暮らしセミナーに参加した自治体は31市町村に上り、平成25年度の行政サポートによる移住者、Iターン就職者数は510人と楽園信州が始まった18年度の2.3倍になったところでございます。

 また、都市と農村との交流人口は農作業体験を中心に年々増加しておりまして、25年度には608,000人に達したところでもございます。

 人口減少社会においても持続可能な地域とするためには移住の促進が重要なことですので、新たにオープンする銀座NAGANO、しあわせ信州シェアスペースを積極的に活用するとともに、市町村や民間事業者との連携を一層強化し、地域おこし協力隊の積極的な誘致、移住にとって大切な職業や住まいの情報提供の充実などに取り組んでまいりたいと考えております。

 

◆産業政策監兼産業労働部長(石原秀樹)

 子育てを支える企業の環境づくりに関する御質問でございます。

 子育てを支える職場の環境づくりにつきましては、まずは多様な働き方の普及が急務と考えております。先ほど依田議員の質問にお答えいたしましたように、企業訪問を実施いたしまして、72社の事業所で短時間正社員や在宅勤務などの新しい制度の導入がなされました。そのほかにも、各企業が独自に行う子の看護休暇や配偶者の出産時特別休暇といった自社の従業員の子育てを応援する取り組みを宣言する社員の子育て応援宣言も現在進めているところでございます。5月末現在で県内の377社の方々から御登録をいただいております。

 また、昨年1月からスタートいたしました、長野労働局と副知事によります企業訪問では、女性の登用や働きやすい職場環境づくりにつきまして直接企業のトップの皆さんと意見交換を行い、経営陣の方々の御理解もかなり進んできたものと感じております。

 今後もこのような事業を継続いたしまして、仕事と家庭の両立と子育て、介護を支える環境づくりの推進に努めてまいります。

 以上でございます。

 

◆知事(阿部守一)

 活動人口増加プロジェクトの取り組みに対する成果と課題についてという御質問でございます。

 取り組みの成果についてはただいま各部長からお答えしたとおりでありますが、例えば結婚しやすい環境づくり、婚活サポーターの活動により成婚に至った事例が出てきておりますし、また、子育てを支える環境づくりの観点から企業の社員の子育て応援宣言の登録が進んできているということは大変いい方向だと思っています。また、移住・交流も、行政サポートによる移住者、Iターン就職者が増加をしてきておりますし、公共的活動への支援という観点からは、地域での活動への参加度、若干ではありますがふえてきつつあるという状況であります。

 こうした状況ではありますが、この活動人口増加プロジェクト、しあわせ信州創造プランに基づいて昨年度から始めたところということでございます。本格的な成果を上げるには、結婚とか子育てという個人の人生設計にかかわる話でもありますので、やはり、息の長い、粘り強い取り組みにしていかなければいけないだろうというふうに思っています。

 地域の活力を維持し高めていく上では、活動人口が増加するということは重要なことだというふうに思っております。

 政府の骨太の方針にも、少子化対策であるとか子育て支援、昨年度に比べるとかなり分量的にもふえて、国としてもしっかり取り組もうという方向性が見えてきたところでございます。

 子育て同盟ということで11県知事とも連携をしておりますので、この分野につきましては、地方として取り組めることについてはしっかりと取り組みつつ、また、国の制度あるいは税財政、とにかく財源的な部分は国がしっかり確保していただかなければいけないわけでありますので、国に対しての働きかけ等も行いながら、県庁全体を挙げてしっかり取り組んでいきたいと考えております。

 以上です。

 

◆荒井武志

 今、成果とかが報告されましたが、2年目以降がまた大事かなと思います。どうぞ頑張っていただきたいと思います。

 県民文化部長に伺います。

 県内高校卒業者の県外大学への進学率は83.6%と全国で5番目に高い状況であり、東京一極集中の歯どめという観点からも県内での受け皿の充実、拡大が極めて重要であると思いますが、今後の取り組みについてどのようにお考えでしょうか。

 次に、信州首都圏総合活動拠点についてであります。

 県は、信州の「コト ヒト モノ」をトータルに発信し、信州と首都圏との強固な関係性をつくり、県産品の購入、移住・交流人口の増加による地域の活性化につなげるため、国内外の情報とブランドが集まり発信される東京銀座に信州首都圏総合活動拠点を設置することとしています。

 当該施設は、銀座5丁目にこの3月末に竣工した、すずらん銀座5丁目ビルの1階、2階、4階の3フロア、延べ394平方メートルを、工事費等に約3億2,000万円を初期投資し、10年間総額8億3,000万円で賃借することとし、昨年12月に賃貸借契約を締結し、この3月末に引き渡しを受けたと伺っております。

 この施設に現在の東京観光情報センターを移転するとともに、1階には信州の健康な暮らしを体感するリビングスペースを設置し、信州ならではの商品を販売し、2階はキッチンつきイベントと観光PRスペースとし、信州の食文化や健康を育んだ農産物などに関連したイベントの開催や観光情報の提供を実施、4階はコワーキングや移住・交流、就職相談を行うスペースとする計画になっています。

 県内の各市町村を初め経済界からの期待も大きく、単なるアンテナショップや物販所と異なる、全国に先駆けた戦略的な取り組みで時宜を得ていると思っておりまして、その成果に大いに期待するところであります。

 そこで、以下、観光部長に伺います。

 去る6月9日にはそれぞれのフロアの内装、設備等工事の入札が行われましたが、不調に終わったとの報道がありました。入札の経過と不調になった要因、どの辺に課題があったのか。お尋ねいたします。

 加えて、今後の取り組み日程ですが、知事の提案説明では一日も早くオープンできるよう努めるとのことですが、もう少し具体的に、いつごろを目途にしているのか。お伺いいたします。

 また、この秋の施設のオープンに向け、4月以降、利用希望者の募集を実施したとお聞きしておりますが、その募集方法、対象者はどのようなものであり、現在の利用希望状況はいかがでしょうか。また、利用料金とその納入方法、本年度当初予算における歳入科目と歳入予算額はどのようになっておりますか。

 また、オープンがおくれることにより予定していたイベントなどの変更を余儀なくされる団体へはどのように対応されるおつもりでしょうか。既に準備、計画を進めておられた皆様に対してはより丁寧な対応が必要であると思いますが、いかがでしょうか。

 

◆県民文化部長(藤森靖夫)

 県内高校卒業者の受け皿の充実、拡大という御質問でございます。

 本県では、今年度、高等教育の振興施策を充実させているところでございます。

 まず、県内の高等教育機関への進学者をふやすという取り組みといたしましては、県内の大学で学ぶ魅力を発信するということで、今年度から新たに「信州で学ぼう!大学発信事業」という事業を実施しております。この事業は、県内8大学で構成いたします高等教育コンソーシアム信州を県が支援をいたしまして、高校生の心をつかむインターネット等の専用サイトの構築でありますとか、ポスター、リーフレットの作成、活用等を通じまして、県内の大学の魅力を県内外で情報発信するものでございます。

 去る6月23日には、知事も参加をいたしまして、コンソーシアム信州と長野県との「信州で学ぼう!共同アピール」を発表したところでございます。

 また、教育委員会におきましては、県内の大学、短期大学へ進学する高校生等に対する奨学金の制度を今年度創設いたしたところでございます。

 こうした支援策、今年度から始めたところでございますが、これに加えまして、県内の大学と県で懇談会を設置をいたしまして高等教育の振興方策について検討を始めているところでございます。経済界のメンバーもお入りいただいた産学官協働人財育成円卓会議での検討もあわせまして、県内高校生の受け皿の充実につながる具体的な施策につなげてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

 

◆観光部長(野池明登)

 信州首都圏総合活動拠点につきまして4点御質問をいただきました。順次お答えを申し上げます。

 まず、入札の経過と不調の要因についてでございます。

 銀座NAGANOにつきましては、これまで本年8月下旬のオープンを目指して準備を進めてきたところでございまして、内装工事につきましては、5月28日に入札の公告、今月9日に入札及び開札を行ったところ不調となったものでございます。

 要因といたしましては、東京オリンピックの開催決定や復興需要などによりまして首都圏での建設人材の確保が逼迫をしており、労務単価が高騰していることが背景にございます。また、県の課題といたしましては、より質感の高い仕上げや設備のグレードをでき得る限り維持したいという設計にしたこと。これらが主な理由と考えているところでございます。

 2点目のオープンのめどについてでございますが、今回の結果を踏まえ、現在、設計を見直しておりまして、入札手続を行う準備を進めており、現時点で入札を経て10月下旬のオープンを見込み、調整を進めているところでございます。

 3点目の2階のイベントの募集方法や対象者、利用料金等についてでございます。

 今年度分につきましては、既に複数回説明会を開催した上で、4月にまず年間のイベント計画を募集いたしまして、5月には第3・四半期の募集を行ったところでございます。対象者は、県、市町村、県内の観光協会や商工会議所、商工会、企業、NPO法人など幅広く考えております。現在の利用希望の状況でございますが、9月から12月についてはおよそ8割の応募をいただいておりました。

 利用料金につきましては、他県の類似施設の状況等も参考に、県の賃借料の1時間当たりの単価、また光熱水費や清掃料等の管理経費から算出をし、1時間当たり6,000円と設定をしたところでございます。歳入科目は諸収入としており、利用料金の納入方法につきましては県が交付する納入通知書によることが基本となります。本年度は初年度でございまして、どの程度の応募を見込むかが難しかったため歳入予算には計上してございませんが、本年度の利用状況を踏まえまして予算措置等適切に対応をしてまいります。

 4点目の予定していたイベントの変更を余儀なくされる団体への対応でございます。

 開設がおくれることに伴いまして市町村などに個別に連絡をとらせていただきまして、事情を丁寧に御説明を申し上げ、再度日程調整をお願いしているところでございます。季節限定のイベント等につきましては希望が重複する場合が出てまいりますが、県が調整にかかわりましてできるだけ多くの御要望に応えられるようにしてまいりたいと。現在調整中でございます。

 以上でございます。

 

◆荒井武志

 ただいまの部長説明によれば、このシェアスペースは、県内の市町村、企業、団体を初め個人としての県民にも費用負担を求めながら広く利用していただく施設になるということになります。そうであれば、この施設は県が地域振興のために設置する東京観光情報センターや移住・交流センターとしてのいわば行政財産であり、地方自治法に定める住民の福祉を増進する目的をもってその利用に供する施設、つまり公の施設と位置づけて法に基づいた適正な手続を行う必要があると考えます。

 公の施設の設置管理等については地方自治法により条例事項とされています。このため、住民の負担である使用料については、その平等性の確保、金額や徴収方法、さらには減免についても適正、公平を担保する必要があることなどから、地方自治法の規定や条例に基づき徴し、または減免することができることとされています。

 今回、このシェアスペースを使用する場合は、1日単位では6万円、2時間の場合は1万2,000円、3時間の場合は1万8,000円の利用料金を徴収し、諸収入の雑入として収入するとのことです。また、今年度に限っては、市町村について1日分は利用料を減免し、無償で使用できることとしています。

 そこで、伺います。

 このシェアスペースが公の施設に該当するのでしょうか。あるいは、該当しないのであれば、その理由と財産上の位置づけはどのようなものでしょうか。また、このことに関連して、徴する料金の法的根拠と積算根拠、さらには今年度の市町村の1日分の利用料金6万円を無償にできる根拠と手続についてお示しください。

 以上、観光部長にお伺いいたします。

 

◆観光部長(野池明登)

 この施設が公の施設に該当するかというお尋ねでございます。

 公の施設、地方自治法上、住民の福祉の増進を目的として、その利用に供するための施設とされておりますけれども、この施設の主な来館者は首都圏の方々でございまして、県民はかかわりますけれども発信側としてかかわるということになりますので公の施設には当たらないと考えておりまして、他の都道府県の類似施設と同様の取り扱いとしているところでございます。

 また、この施設の財産上の位置づけでございますけれども、地方自治法上の行政財産ではなく、民間企業から借り受けているため借り受け不動産と位置づけられるものでございます。

 次に、利用料金等の根拠でございます。

 利用料につきましては、財務規則及びそれに基づきます借受不動産に係る事務取扱についてに定められているところでございまして、市町村や経済団体などと相談をしながら検討をしてまいったものでございます。

 その中で、市町村の無償枠でございますが、市町村から毎年度2,000万円の御支援をいただくことから、ぜひ積極的に御利用をいただきたいという趣旨で、本年度につきましては、各市町村1日分、例えば5市町村共同利用の場合ですと5日分を無償枠としたところでございます。手続的には、市町村から提出をいただく利用申請書に無償枠の利用の有無を記載をいただきまして、施設の使用許可とあわせ、承認、管理をさせていただくこととしております。

 なお、積算の根拠につきましては、先ほど申し上げた県の賃借料、光熱水費、清掃料等の管理経費から算出をしたものでございます。

 以上でございます。

    

◆荒井武志

 答弁をいただきました。このシェアスペースは、賃借ではあるんですけれども、首都圏の人が使うといいましても結果として県民のためにするものであるというふうに思うんです。そういう意味からすると、公の施設ということを改めて考えてはどうかと思います。管理が公正、適切に運用されますよう強く要望しておきます。

 次に、農地中間管理事業についてであります。

 国の農地中間管理事業の推進に関する法律の施行により、分散している農地をまとめたい、農地を新たに借りたいなど農地の賃借を希望する皆さんをお手伝いする農地中間管理機構に、県は、本年4月1日、財団法人長野県農業開発公社を指定しました。法律上の手続等が順次進められていると思いますが、いよいよ7月1日から農地中間管理事業がスタートします。

 あわせて、県は、去る3月31日、効率的かつ安定的な農業経営を営む者、いわゆる担い手が利用する農用地の面積の目標、農地中間管理事業の推進に関する基本的な方向等を定めた農地中間管理事業の推進に関する基本方針を策定しました。

 そこで、伺います。

 9月までに行おうとしている制度の周知や、市町村、JA等関係機関における準備状況、関係機関・団体との連携はどのようになっているのでしょうか。

 二つ目に、農地借り受け希望者の公募や選定、農用地利用の配分計画の作成など、どのような内容、手順で進めていくのでしょうか。

 三つ目に、第2期食と農業農村振興計画、いわゆる食農計画では担い手への農地利用集積率を平成29年度までに22年度時点の39%から51%まで向上させるとしていますが、本年度末ではどのぐらいを見込んでおりますか。

 以上、農政部長にお伺いし、質問を終わります。

 

◆農政部長(中村倫一)

 中間管理事業につきまして3点のお尋ねでございます。

 最初に、制度の周知と準備状況、そしてまた連携の準備状況についてでございます。

 農業者への制度の周知につきましては、現在まで、その前段となります市町村、JA等の担当者への説明会の開催、そしてまた市町村広報などを通じました周知を図ってきたところでございますが、今後は、これらに加えまして、パンフレットの配布や集落単位の説明会を開催することなどによりまして農地所有者への一層の周知を図ってまいりたいと考えております。

 また、機構と連携して業務を推進していただく市町村等の準備状況についてでございますが、各地域で、これまで農地の利用調整を担ってきた関係者の中で、今後、機構業務を中心的に担っていただく機関をおおむね決定をしてきていただいているところでございます。さらに、これら各地域で中心となります機関等に機構の業務の一部を担っていただくため、農地の出し手、受け手からの受け付け等業務の委託に関しまして最終調整を行っておりまして、今後は土地改良事業団体連合会などとの連携体制を整えることといたしております。

 2点目の公募や選定の手順についてでございます。

 機構は出し手と受け手の調整を9月から開始をいたします。この調整を開始するために、まず7月から農地の貸し付けを希望される所有者からの申し出の受け付けをいたします。さらに、借り受け希望者の公募につきましては9月から10月に行うことといたしております。この後、11月以降、機構が実際に貸付先の選定を行いまして、その結果を記載した農用地利用配分計画を作成いたします。当該配分計画を来年の1月から3月の間に県のほうで順次認定、公告をいたしまして、農地の利用権の設定を行うことといたしております。

 最後に、本年度末の農地利用集積率についてでございます。

 農地利用集積につきましては、市町村や農地利用集積改善団体でございますJA等と連携しながら、売買によります所有権移動と貸借によります利用権の移動を合わせまして、26年度末の集積率44%を目標に取り組んでいるところでございます。

 以上でございます。

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