2014.2月定例県議会-発言内容(荒井武志議員)

 

◆荒井武志

 改革・新風の荒井武志でございます。通告に従いまして順次質問をいたします。初めに、危機管理対策についてであります。

 まず、地震対策強化(被害想定策定)事業についてお伺いします。

 危機管理部長の議案説明要旨にありますように、東日本大震災のようにこれまで想定されていなかった場所での大規模地震の発生や、将来の発生が懸念されている南海トラフの巨大地震による被害を最小限に抑えるなど、新たな地震の被害を想定し、県民に的確に周知していくことは極めて重要であり、必要欠くべからざるものと考えます。

 そして、これらを想定するために長野県防災会議に設置されている地震対策部会において検討を行ってきたとのことですが、万が一にも大規模な地震が発生した場合や地震に限ったことではありませんけれども、県民に直接接する市町村の対応が重要であることは言うに及びません。検討に当たり、県内市町村がどのようにかかわってきたのかということ、そのことが重要であると考えます。

 そこで、危機管理部長に次の2点についてお伺いします。

 部会における検討は、市町村のかかわりを含め、どのように行われ、その方向性はどのように示されたのでしょうか。

 また、26年度は建物被害などの具体的な被害を想定するとともに、任意の場所や地震規模を入力することでこれまで想定されていなかった場所での被害が予測できるシステムを構築し、県や市町村の地域防災計画に反映できるようにするとしていますが、これこそ市町村との緊密な連携が必要であると思います。当該市町村とどのようなかかわりを持ちながら被害想定を策定していこうとしているのでしょうか。

 次に、原子力災害対策推進事業についてであります。

 「原子力規制委員会の発足を契機に、新たな国の原子力防災対策が進められるなか、原子力発電所立地県に隣接する県として、原子力災害への具体的な対応を検討し、万が一の災害発生に備える必要があります。」と議案説明されたとおり、原子力防災は重要なテーマであります。

 県では、長野県防災会議原子力災害対策部会に作業部会を設置し、今年度は情報収集や連絡体制、モニタリング等、県外からの避難者の受け入れについて検討し、原子力発電所事故に係る情報収集、情報発信を中心とする対応マニュアルを策定されたとお聞きしております。原子力発電所事故の際には広範囲にわたり影響を及ぼすことが予想されることから、原子力災害対策を検討する場合、市町村との連携がとても重要であると考えます。

 そこで、今年度の取り組みにおいて、市町村とどのような連携が図られたのか。危機管理部長にお伺いします。

 

◆危機管理監兼危機管理部長(久保田篤)

 危機管理対策における市町村との連携についての御質問であります。質問を三ついただきました。

 まず一つ目でございますけれども、新たな地震被害の検討における市町村のかかわりと方向性でございます。

 お話ございましたように、災害対策を進めていく上で、住民と直接接している市町村の役割が重要であることは論をまちません。今年度の被害想定の検討における市町村とのかかわりについては2点あります。

 平成25年4月に現行の地震被害想定の見直しについて市町村説明会を開催したほか、検討状況については随時情報提供に努めております。

 2点目としては、県防災会議の地震対策部会に市町村代表として杉本駒ヶ根市長、松島泰阜村長の2名に委員として参加していただいておりまして、数字の一覧が出るだけでは防災対策に活用できない、大規模地震が発生すると市町村全体でどのようなことが起こるか災害のイメージがわかるものが市町村では必要といった意見をいただいております。

 被害検討に当たりましては、対策部会の下に地震工学などの専門家で構成する検討委員会を設けて、今年度は被害想定の対象となる地震の選定、地震による揺れの予測について検討を行ってまいりました。

 今回の被害想定の方向として、検討委員会と部会で3点を確認しております。一つとしては、東日本大震災や長野県北部の地震から得られた課題や教訓を反映したものとすること、二つ目として、高齢者や観光地といった本県の地域特性を反映すること、三つ目としまして、市町村の具体的な防災対策に結びつく内容とすることであります。

 この方向性に沿いまして26年度はさらに検討を進めていく予定であります。

 2番目は、26年度の検討における市町村とのかかわりであります。

 今回構築いたします地震被害予測システムは、糸魚川―静岡構造線といったこれまで明らかになっている活断層帯以外の任意の場所で地震が発生した場合の建物被害などを予測できるものであります。このシステムを活用することで、これまで活断層帯が確認されていない市町村においても、最悪のケースの被害を予測して、必要となる食料品の備蓄、避難者の収容といった対策を立てる地域防災計画策定の基礎資料として役立てることができるわけであります。

 26年度における市町村とのかかわりでございますけれども、市町村の具体的な防災対策に結びつく内容とする観点から、直近の平成23年の県北部の地震、県中部の地震で被災した市町村から、当時の被害の状況について被害想定検討委員会で説明をしてもらう機会を設けたいと考えております。また、市町村が防災対策を実施する上で使いやすい地震被害予測システムと被害想定が策定できるように、検討状況について引き続き随時市町村へ情報提供を行います。その内容について説明する機会を設けて、市町村からの意見をフィードバックして検討を進めてまいります。

 この被害想定の策定においては、市町村が被害想定を受けて地域防災計画の見直しを進めていく際に県としてしっかり助言をしてまいります。

 地震による被害から県民の生命、身体、財産を守るためには、県と市町村が相互に補完し合いながら防災対策を進めることが必要であります。平成26年度中に取りまとめる地震被害想定の策定過程において、市町村と緊密な連携をもって作業を進めてまいります。

 三つ目でございますけれども、原子力災害対策における市町村との連携であります。

 県内に原子力発電所は立地しておりませんけれども、県境から東京電力の柏崎刈羽原子力発電所までは約50キロ、中部電力の浜岡原子力発電所までは約70キロと近接しております。原子力災害は放射能が広範囲に拡散する可能性があることから、県内における原子力災害対策の推進には市町村との連携が必要不可欠と考えております。そのため、柏崎刈羽原発から約50キロに位置する飯山市、野沢温泉村、栄村の3市村については昨年6月とことしの1月に意見交換を行うなど、常に市町村との連携には意を用いているところであります。

 今年度の原子力災害対策における市町村との連携の取り組みは4点ございます。

 1点目としては、作業部会への市町村職員の参加であります。

 本県の地域特性を踏まえた原子力災害対策を具体的に進めるため、県防災会議原子力災害対策部会に専門家を含めた作業部会を設置し検討を行っておりますけれども、塩尻市と高森町の職員に参加していただいております。

 2点目としては、作業部会の検討結果の説明の実施であります。

 作業部会での検討結果を踏まえて策定いたしました原子力発電所事故に係る情報収集・情報発信を中心とする対応マニュアルにつきましては、この2月に説明会を実施し、周知を図ったところであります。

 3点目につきましては、情報伝達訓練の実施であります。

 昨年9月に中部電力が行った浜岡原発に係る通報連絡訓練、この2月に静岡県が行った原子力防災訓練において、全市町村や消防等の関係機関に情報伝達訓練を実施しております。

 4点目としては、市町村職員研修の実施であります。

 ことしの2月、市町村の原子力災害対策の具体化を図ることを目的に、原子力災害対策と住民防護をテーマとした市町村職員研修を実施しております。

 今後も市町村との連携を図りながら県の原子力災害対策を進めてまいります。

 以上です。

 

◆荒井武志

 ただいま答弁をいただきました。いずれにしても、市町村の防災対策にしっかり生かせる、そしてまた防災計画にも記載しながら、市民、町民、村民の皆さんとの連携をしっかりとっていただきまして災害が最小限にとどまりますように願うところでございます。

 続きまして、がん対策の推進についてであります。

 昨年9月30日、議員提案により長野県がん対策推進条例案を全会一致可決し、1015日公布、施行されました。その中で、県は、基本理念にのっとり、国との連携を図りつつ、本県の特性に応じたがん対策を総合的かつ計画的に実施する責務を有するとし、市町村との連携協力、がんの予防の推進、受動喫煙の防止、がんの早期発見・早期治療の推進、がんの教育の推進、がん医療の充実、緩和ケアの推進、小児がん対策の推進、がん患者等への支援、がん患者に関する情報の収集と活用、がんと向き合う週間など、具体的取り組みが多岐にわたって明示されています。

 県の新年度への取り組みとして、がんと向き合う週間を中心に、がんに対する理解を深めるためのイベントを重点的に実施するとともに、がん患者の経済的負担の軽減を図るため先進医療費の借り入れに係る利子補給制度を創設するとしており、一定の評価をするところですが、そこで知事にお伺いいたします。

 新年度予算編成に当たり、がん対策の実現に思いを寄せ、意を用いた点は何でしょうか。

 以下3点については健康福祉部長にお伺いします。

 一つに、条例に規定するがんと向き合う週間を具体的にどのように進めるのでしょうか。

 二つに、がんは2人に1人が生涯に一度は発症する病気と推計されており、がんは早く見つければ治る確率も高まると言われています。

 厚生労働省の2010年の調査によると、40歳、子宮がんは20歳以上ですが、健康診断や人間ドックを含む何らかのがん検診を受けた人は、胃、大腸、肺とも2割から3割にとどまっている状況です。特に子宮頸がんについて、OECD加盟国における2009年調査によると、20歳から69歳の女性の日本の検診受診率は24.5%、これに比べ、アメリカが83.5%、イギリスが79.4%、以下、スウェーデン、ノルウェーと続き、日本より上位に16カ国もあるのです。

 長野県のがん検診受診率の現状と向上への取り組みはいかがですか。

 三つに、子宮頸がん予防には、ヒトパピローマウイルス、HPV感染を予防するワクチン接種があり、また、がんになる前の状態を早期に発見する新たな検査方法も開発されているようです。子宮頸がん予防を一層進めるこれらの方法について県の考えをお聞きします。

 教育長に2点お伺いします。

 昨年決定されました国のがん対策推進基本計画において、子供ががんに対する正しい知識とがん患者に対する正しい認識を持つことなどを目指す方針が示され、これを受けて、文部科学省において学校でのがん教育のあり方等についての検討が行われるものと承知しています。このような状況を踏まえ、学校におけるがん教育にどのように取り組んでいくお考えでしょうか。

 また、長野県細胞検査士会では、がん予防の啓発活動に取り組んでおり、啓発キャンペーンやイベントのほか、その専門性を生かして学校に対する出前講座の実施を検討しているとお聞きしています。このような取り組みを学校現場で生かしていくことはできないでしょうか。

 

◆知事(阿部守一)

 新年度のがん対策についての御質問にお答えを申し上げます。

 健康長寿世界一の長野県を実現していくということを考えたときに、がん対策は大変重要な課題であります。がんは長野県におきましても死因の第1位ということで、県民にとって大きな課題、乗り越えていくべき重要なテーマだと思っております。

 昨年、県議会でおつくりいただきましたがん対策推進条例の制定を契機として、がん対策、さらに加速をさせていかなければいけないと考えております。

 新年度の予算編成に当たってどういう点に思いを寄せ、意を用いたかということでございますが、主に3点ございます。

 1点目が、県民の皆様方ががんに関する知識やがんの患者あるいは家族の方々に対して理解を深めていただけるようにすること、そして、2点目が、がんの患者さんが、その居住される地域にかかわらず、がんの状態に応じた治療を受けていただくことができるようにすること、そして、3点目が、がん患者の皆さんが社会とのつながりを失うことなく安心して療養できるよう、がん患者、家族の皆様方が就労を含めてさまざまな相談支援を受けられるようにすること、こうした点に意を用いさせていただきました。

 こうした視点を確実に具現化させ、県民の皆様方、そして関係の皆様方と一緒になってがん対策に取り組んでまいります。

 以上です。

 

◆健康福祉部長(眞鍋馨)

 私には3点お尋ねいただいてございます。

 まず、がんと向き合う週間における取り組みについてでございます。

 県では、現在、予算の審議をお願いしておりますけれども、がんと向き合う週間の期間中、専門家によるがん対策の推進に関するシンポジウムを開催いたしまして県民の皆様にがんに対する理解と関心を深めていただくとともに、県内各地において街頭キャンペーン等によりまして啓発活動を実施してまいりたいと考えております。

 また、県の取り組み以外では、市町村、医師会、それからまた私ども長野県とがん対策の推進に関する協定を締結している企業がございますので、こういう企業、そしてまた各種機関、団体にも期間中のキャンペーンやイベントの開催を働きかけ、さまざまな地域や分野の方々と一丸となりまして、がんと向き合う週間の趣旨にふさわしい運動としてまいりたいというふうに思っております。

 次に、がん検診の受診率の現状と向上への取り組みに関するお尋ねでございます。

 厚生労働省の調査によるデータを申し上げさせていただきますが、今、5種類、がんに関しまして検診が行われております。いずれも長野県は全国のデータよりは高いんですけれども、それぞれ申し上げます。胃がんは35.4%で、これは9位でございます。肺がんは27.7%で、これは15位、大腸がんは28.1%で10位、子宮がんは26.8%で9位、乳がんは25.9%で14位ということでございます。

 しかしながら、信州保健医療総合計画におきましても、平成29年度の目標値であります、胃、大腸、肺では40%、子宮、乳房では50%というのを目標として掲げておりますが、これには届いておりません。こうしたことから、県では、がん検診の実施主体であります市町村の取り組みを支援するために、受診率の向上に効果を挙げているような事例の紹介ですとか、あるいは検診の精度を高めるための情報提供などを行っているところでございます。

 また、県民にとってなるべく受けやすい環境を向上させるために、子宮頸がんと乳がんにつきましては市町村を超えて検診を受診できるような相互乗り入れの制度を整備しております。今年度について申し上げますと、子宮頸がん検診に関しましては65の市町村と105の医療機関、乳がん検診は同じく65の市町村と59の医療機関がこの制度に参加していただいているところであります。

 このほかに、県と協定を締結している企業等と連携をしましたキャンペーン、そしてまた県職員が地域や団体等に出向いて行いますがん予防研修会というのをやっておりますので、こうした取り組みを通じまして受診率のより一層の向上を図ってまいりたいというふうに思っております。

 三つ目、子宮頸がんの予防への取り組みでございます。

 ヒトパピローマウイルス、HPVでございますが、これに対するワクチン接種につきましては、子宮頸がんを予防する効果があるということで、平成22年度からは国の補助制度として、さらに昨年4月からは定期予防接種として、いずれも市町村において実施されております。県においてもその普及啓発を進めるとともに、県内72の市町村におきまして市町村の枠を超えた接種体制の整備を図っているところであります。

 なお、このワクチンですけれども、HPVワクチンを受けた子供におきましてワクチンとの因果関係が否定できない持続的な強い痛みが見られる事例があるということで、現在、国においては積極的な接種勧奨を見合わせて、今、専門家によりまして今後の対応を検討されております。県としてもその動向を注視しているところであります。

 また、御指摘いただきました子宮頸がんの新たな検査方法でございますけれども、従来のがん細胞の有無を調べる検査に加えまして、細胞にヒトパピローマウイルス自体が存在しているかどうかということを調べることによりまして、がんになる前のいわゆる前がん病変を早期に発見するという方法が今研究されているところでございます。現時点では子宮頸がんによる死亡率を下げる効果があるかどうかの十分な証拠がないということで国では市町村が行うがん検診としては位置づけていないところでございますけれども、現在、国におきましてこうした新たな検査の有効性、課題の検証作業が進められておりますので、県としてはその結果を見きわめまして必要な対応をとってまいりたいと思っております。

 以上です。

 

◆教育長(伊藤学司)

 学校におきますがん教育について2点お尋ねをいただきました。

 まず、学校におけるがん教育への取り組みについてでございますが、生涯を通じた健康については子供のころから教育することが大変重要でございまして、学校におきましては、健康の保持増進と疾病の予防といった観点から、がんの予防も含めた健康教育に取り組んできているところでございます。

 特にがん教育につきましては、議員御指摘の国のがん対策推進基本計画や長野県がん対策推進条例におきましてこれを推進していくこととされておりますので、これまで、県教育委員会におきましても、学校現場にその趣旨を周知するとともに、養護教諭や保健主事等の教員を対象とした研修会などを通じましてがん教育の知識や指導力の向上に努めてきているところでございます。

 また、来年度、文部科学省において、学校でのがん教育のあり方等についての具体的な検討が行われるとともに、がん教育についてのモデル事業を実施すると承知をしております。

 こうした状況を踏まえ、県教育委員会といたしましても、校長研修や体育主任会などを通じて学校現場へさらなる周知を行うほか、教員向け手引書の作成やがん教育に特化した研修会の開催、またモデル校における効果的な指導方法の研究など、学校教育全体の中でがん教育をより一層推進してまいる所存でございます。

 次に、専門的知識を有する団体との連携についてのお尋ねでございます。

 長野県細胞検査士会ではがん撲滅に向けた啓発活動に積極的にお取り組みいただいていることは承知をしてございます。

 がん教育の推進に当たりましては、専門的な知識を有する機関や団体との連携も大変重要であるというふうに考えております。県教育委員会といたしましては、健康福祉部を初めとする関係部局とも連携をし、お話があった団体も含め幅広く御協力をいただきながら、学校におけるがん教育がより実効性あるものとなるよう努めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

 

◆荒井武志

 がんと向き合う週間について、街頭キャンペーン等を通じて行う、そして協定企業の皆さんともしっかりやっていくというお話ございました。この期間、みんなで力を合わせてそういう対応をするのが当然でございますが、それ以外におきましても日常的な啓発活動についてまた頑張っていただきたいと思います。

 それから、教育長からお話ありました長野県細胞検査士会の関係ですけれども、ぜひ、この団体の皆さんとも早いうちに顔を合わせる機会をつくっていただいてお取り組みをいただきたいと思います。よろしくお願いします。

 次に、長野県中学生期のスポーツ活動指針についてであります。

 中学生期の適切なスポーツ活動のあるべき姿については、昨年1113日、中学生期のスポーツ活動検討委員会が1年間にわたり検討してこられた結果を県教育委員会に報告書として提出されました。これをもとに教育委員会は報告書に対するパブリックコメントを1カ月間実施し、1,408件の意見が寄せられ、それらを考慮、検討した上で、1月の教育委員会定例会で活動指針の素案を公表、1月17日以降、市町村教育委員会や校長会、PTAなどとの意見交換会を実施し、その意見を反映された成案を2月の教育委員会定例会において決定されたと伺っております。

 指針における「運動部活動の活動基準」では、疲労の蓄積を抑えて練習の効果を高めるため、平日に1日、土日に1日の休養日を設定、平日の総活動時間は2時間程度までとし、長くても3時間以内、放課後の活動時間の確保に努め、朝の運動部活動は原則として行わないなどが示されました。しかしながら、練習時間は必要だ、朝練をなくすと生活リズムが心配だ、朝練は続けたいなどの朝練の継続を求める声も根強くあるのも実態だと思うのでございます。

 そこで、お伺いします。

 一つに、貴重な1,408件ものパブリックコメントは、この指針にどのように反映、生かされたのでしょうか。

 二つに、市町村教育委員会や学校関係者との意見交換の実施状況と出された意見、その反映状況はいかがですか。

 以上2点について教育長にお伺いします。

 次に、指針における中学生期のスポーツ活動は、生涯にわたってスポーツに親しむ習慣を身につけ、体力、運動能力の向上を図ることを意義として上げております。また、昨年11月定例会で、しあわせ信州創造プランとの関連について質問したところ、中学校女子の運動部加入率が特に低く、47.2%、今後、生徒との対話やみずから考えさせる指導法により生徒の意欲を高めたり短時間でも集中した練習への転換を図るなど、運動部活動の質の見直しを図ることで中学校女子を中心とした運動部への加入率の増加や運動好きな生徒がふえていくことが本県の中学生の体力、運動能力の向上にもつながっていくものと認識しているとの答弁をいただいております。

 そこで、教育長にお伺いします。

 今回の中学生期のスポーツ活動指針の実施によって得ようとしている成果や目指すべき数値目標についてどのようにお考えでしょうか。

 また、中学生期の適切なスポーツ活動のあり方について検討委員会では1年間検討される中で報告書が教育委員会に提出され、パブリックコメント、教育関係団体等からの意見聴取などを経て3カ月で指針を決定されましたが、私からすれば、教育委員会としての議論や検討が十分に行われたのか、時間がいささか短かったのではないかとも思ったりしております。

 そこで、教育委員長にお伺いします。

 中学生期のスポーツ活動指針を決定されましたが、教育委員会における議論は十分であったのか、指針を決定するに当たって委員長としての思いや決意はいかがだったのでしょうか。

 続いて、スポーツの振興についてであります。

 県は、スポーツ推進計画を策定し、「学校と地域における子どものスポーツ機会の充実」など六つの基本目標を施策の推進の柱に据え、スポーツの振興に取り組んでおります。

 とりわけ、基本目標のうちの「多面にわたるスポーツの果たす役割の活用」の項では、スポーツによる元気な信州づくり包括連携協定に基づく連携事業の推進、恵まれた自然環境を生かしたスポーツ合宿の誘致の支援等を推進することとしており、県内を拠点に活躍するプロスポーツ4チーム、松本山雅FC、AC長野パルセイロ、信濃グランセローズ、信州ブレイブウォリアーズと長野県、県体育協会、県障がい者スポーツ協会は、平成24年7月、スポーツを通じて地域活性化を目指すスポーツによる元気な信州づくり包括連携協定を結び、チーム所属の選手らが参加してスポーツ講習会で子供たちを指導したり、講演やパネル討論などで意見交換などを行っており、それらの活動は大いに評価すべきであります。

 さきの知事や教育委員長の議案説明によれば、プロスポーツチームの活躍が地域の活性化や圏域を超えた交流人口の拡大に大きく貢献することから、長野市が行う南長野運動公園総合球技場の整備を支援するとしており、とても重要なことと思うところです。

 このことについては午前中の小林東一郎議員の質疑にもあったところですが、私の地元、千曲市をホームタウンとするプロバスケットボールチーム、信州ブレイブウォリアーズも現在イースタン・カンファレンスで4位につけており、今後もさらに上位を目指して熱い戦いが繰り広げられるものと確信をしておりますけれども、県としてはプロスポーツの活動の場となる施設の整備に対し今後どのような支援をしていくお考えでしょうか。教育長にお伺いします。

 

◆教育長(伊藤学司)

 まず、中学生期のスポーツ活動指針についてのお尋ねでございます。

 検討委員会から提出された報告書に対するパブリックコメントの反映についてでございますが、昨年実施をいたしました検討委員会からの報告書に対するパブリックコメントでは、朝の運動部活動や運動部活動の延長として行われている社会体育活動を中心に、現状の活動における課題や見直しの方向に対する賛成また反対の声など、さまざまな御意見をいただいたところでございます。

 いただきました御意見を踏まえ、例えば朝の運動部活動の見直しに関しましては、放課後の活動が行えず、練習時間が確保できない場合には朝の活動が実施できることや、学校の運営体制については、顧問に任せ切りにならないようにし、校長の責任のもと、学校組織全体で取り組むことなどについて示すことにいたしました。

 その上で、指針の策定に当たっては、学校関係者と丁寧に議論をするべきという意見が多数寄せられましたことから指針素案として取りまとめ、さらに市町村教育委員会や学校関係者からの意見を伺うこととしたところでございます。

 続きまして、その指針素案による意見交換や意見の反映状況についてでございます。

 パブリックコメント等を踏まえて策定した指針素案につきまして、市町村教育委員会や中学校、PTA等関係団体と県内各地で42回の意見交換を実施をいたしました。意見交換では、素案の説明や質疑応答のほか小グループによるディスカッションを行うなど、各校、各地域の実情を含め、より多くの意見をお聞きするように努めたところでございます。その中で、例えば、スクールバスの運行上、放課後の活動時間が確保できないことや、放課後はさまざまな会議があり、指導する時間がないなどの意見を頂戴したところでございます。

 こうした意見を踏まえ、朝の運動部活動の見直しに関する例外として、放課後の活動が行えず練習時間が確保できない場合に、バスの運行時間との関係など学校の特別な事情を加えたほか、放課後の顧問の指導時間を確保するために諸会議の設定時間の見直しの工夫などについてさらに修正を加え、指針を策定したところでございます。

 次に、指針の実施による成果と数値目標についてのお尋ねでございます。

 本指針は、年々減少する運動部加入率、全国平均と比べて低い水準にある体力、運動能力や、一部の過熱化する活動など、本県中学生のスポーツ活動を取り巻く課題を改善し、バランスのとれた学校生活や、生涯にわたってスポーツに親しむ習慣づくり、運動好きな生徒の増加などを目標としているところでございます。

 本指針を踏まえた運動部活動の見直しとともに、体育の授業の工夫改善や幼児期からの運動プログラムの普及などに取り組むことにより、教育委員会が平成29年度までの目標として示している、全国体力・運動能力、運動習慣等調査の体力合計点51点台、全国順位10位台が達成できるよう、より一層、運動、スポーツ活動の充実を図り、体力、運動能力の向上に取り組んでまいりたいと考えてございます。

 次に、プロスポーツの活動の場となる施設整備への支援についてのお尋ねでございます。

 このたびの南長野運動公園総合球技場の整備への支援は、プロスポーツチームの活躍がもたらすさまざまな効果を踏まえ、県として支援を行うことが必要と考えたところでございます。

 他のプロスポーツチームにつきましては、活動拠点となる施設にさまざまな状況があり、その整備についてそれぞれホームタウンである市町村の考えもございますので、今後、個別の状況を踏まえながら対応を検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

 

◆教育委員会委員長(櫻井久江)

 教育委員会の議論及び委員長の思いと決意についてのお尋ねでございます。

 中学生期のスポーツ活動は、生徒が心身ともに健やかに成長していく上で極めて重要な活動です。指針の作成に当たっては、県民の関心が高く、より慎重な検討をという意見も寄せられたため、通常の教育委員会議よりも慎重な対応をとったところでございます。

 具体的には、教育委員会としては、パブリックコメントの状況について事務局より報告を受け、議論を行い、指針素案を策定し、その素案に対して学校や市町村教育委員会等にも意見を求めた上で、さらに議論を深めて指針として策定いたしました。

 今後は、本指針を踏まえて、各学校では、運動部活動の見直しを図り、生徒の健全な心身の発達や生涯にわたってスポーツに親しむ習慣を身につけるなど、生徒の健やかな成長に結びつくよう運動部活動の適正化に向けた取り組みを実行していただきたいと思います。

 以上でございます。

 

◆荒井武志

 答弁いただきました。

 市町村教育委員会や学校関係者との意見交換の実施状況ということで、PTA等も含めて42回開催されたというふうに伺いました。この42回のうち、教育委員さんがそれぞれのところへ出席されたということでしょうか。おわかりになる範囲でお願いします。

 

◆教育長(伊藤学司)

 市町村教育委員会等との意見交換の状況でございますが、それぞれの地区で行った会議には私ども教育委員会のスポーツ課の職員が足を運んでございます。教育委員が直接その会場にはお邪魔をしてございませんけれども、そこでのやりとりについては教育委員会議の中で事務局のほうから報告をし、教育委員会議で議論をいただき決定をしたところでございます。

 以上でございます。

 

◆荒井武志

 今、教育委員さんは出席をしなかったというお話を聞きました。1,408件というのがどれだけ重いかというふうなことを考えますと、その場に1回でも2回でも、教育委員さんがやっぱり生のことを肌で感じられて、それで検討されるというのが正しかったんじゃないかと、こんなふうに思うところでございます。

 ぜひ、今後、教育委員さんみずからが汗を流して取り組んでいただきますように期待をしまして、私の質問を終わります。

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