9月定例県議会-発言内容(荒井武志議員)

◆荒井武志

 おはようございます。改革・新風の荒井武志でございます。通告に従いまして順次質問をいたします。

 初めに、東京オリンピック・パラリンピック決定についてであります。このことにつきましては、昨日、自民党西沢議員からも質問がありましたので、私からは重複をしないようにお伺いをしたいと思います。

 去る9月8日、2020年のオリンピック・パラリンピックの開催都市に東京が決定しました。知事からは、早速、決定に寄せるコメントが発せられました。抜粋ではございますが、私は、長野県民の皆様とともに、当時本県にお寄せいただいた多くの応援に対する感謝の意も込めて、今、再び東京から発信するスポーツを通じて、友情、連帯、フェアプレーの精神を相互に理解し合い、世界の人々が手をつなぎ、世界平和を願うというオリンピックムーブメントの取り組みを全面的に応援、協力してまいりますというものでありました。

 一方、東京がさらに巨大化するのに地方は縮小傾向になるのではないか、国家予算がインフラ整備に向き、福祉がおろそかになっては困る、雇用創出を含め地方には経済効果を波及させるには一工夫が必要だ、日の当たるのは東京など一部で、地方の消費生活がよくなるとは思えない等々、地方への波及はほとんど考えられず、地方は疲弊、縮小してしまうのではないかという後ろ向きの声が多かったように感じていますし、私自身も、東京へのさらなる富の集中が起こってしまっては困るという不安がよぎったのも正直なところであります。

 しかしながら、東京開催が決まったからには、地域、地方の活性化を含め、しっかり成功をおさめなければならないと思います。

 15年前の長野冬季オリンピック・パラリンピックでは、大会運営業務に2万2,000人、文化交流業務に1万4,000人、その他多くのボランティアが運営に欠かせないパートナーとして大会を支えたり、長野市では一校一国運動に76校が取り組み、海外との交流の輪が大きく広がりました。また、ホームステイで外国人応援団や観光客をおもてなしされたともお聞きしております。このように、長野オリンピックで得た多くのノウハウを生かし、着実に取り組んでいかなければならないと考えます。

 そこで、知事にお伺いします。

 県としても、県や県民のために最大限の効果があらわれるよう、7年後に照準を合わせ、検討、対応していくための体制づくりや取り組みが必要と考えますが、御所見をお伺いいたします。

 次に、しあわせ信州創造プランでは平成29年に外国人宿泊者数を今から倍増の50万人を想定していますが、新たな特殊事情が加わったとの認識のもと、外国人観光客の誘客対策を練り直し、経済効果を一層高めるための入り込み客増加策を確立すべきと考えますが、いかがか。観光部長にお伺いいたします。

 

◆知事(阿部守一)

 東京オリンピック・パラリンピックについて県民に効果があらわれるような取り組みという御質問でございます。

 東京でのオリンピック・パラリンピックが成功するために、これは、招致活動と同様に、国全体でしっかり応援していくということが重要だと思っております。長野県も長野オリンピック・パラリンピックを支えていただいた立場でありますので、しっかり恩返しをしていかなければいけないというふうに思います。

 加えて、オリンピック・パラリンピックの効果が、東京だけではなくて、日本全体に及ぼされるような取り組みを私ども地方も主体的に行っていくということが重要だと思いますし、国に対してもそうした視点を持ってもらえるような要請をしていかなければいけないというふうに思っております。

 例えば、昨日も御答弁申し上げましたけれども、キャンプの誘致、あるいは、外国からの旅行者がふえてくる、日本の海外に対するアピールが高まっていくわけでありますので、そうした中で、長野県としても海外からの旅行者のさらなる誘客の促進であるとかキャンプ地の誘致、そうしたことで長野県の経済波及効果が大きくなるように目指して取り組んでいかなければいけないというふうに思いますし、また、さまざまな形で国際交流が進められるわけでありますので、例えば長野県が誇る地域の伝統文化、そうしたものを海外に発信していく契機としても活用できると思っております。

 さらに、これは当然のことですが、スポーツの祭典でありますから、県内の競技力の向上を初めとしたスポーツの振興等についても東京オリンピック・パラリンピックにあわせて充実強化をしていくということが必要だと思いますし、そうしたことを通じてオリンピック・パラリンピックの効果を長野県内においても発揮できるようにしていくことが重要だと思っております。

 こうした取り組みを進めていく上では部局横断的に対応していかなければいけない場合が多々出てくるというふうに思いますので、そうした取り組み状況を見ながら必要に応じて庁内体制のあり方についても検討しつつ、関係団体の皆さんと十分連携して長野県の発展につながるような取り組みを積極的に行っていきたいというふうに思っております。

 以上です。

 

◆観光部長(野池明登)

 東京オリンピック・パラリンピック開催にかかわりまして外国人観光客の誘致についてでございます。

 2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催は信州観光にとりましても大きなチャンスと考えているところでございます。世界中から訪れるアスリートや観光客にはぜひ長野県を旅行してもらいたいというふうに思っておりますし、その際、首都圏からの近さですとか、大都市にはない雄大な山岳や美しい農村風景、芸術文化、歴史の集積、それらに加えまして、大会期間中は真夏ということで、それに対して冷涼な信州の気候、そして何よりもオリンピック・パラリンピックを開催した県としての知名度と親近感、こういったことから優位性があるというふうに考えているところでございます。

 2020年まであと約7年ということで、この間に、首都圏からの多様なアクセスルートですとか、案内標識や観光案内所での外国語対応、充実した情報発信と情報の受け取りやすさ、県民挙げてのおもてなしの向上など、外国人が旅行しやすい環境整備に市町村や関係者とともに着実かつ積極的に取り組んでまいりたいというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。

 

◆荒井武志

 お答えをいただきました。

 外国から大勢来るということで、具体的に来年からこんな取り組みをしていこうとか、具体的な取り組みの中身をしっかり早く詰めながら取り組んでいってもらいたいと思います。

 それから、昨日質問のありましたオリンピック夏季種目における育成強化等について、私からも、ジュニア選手を初めとするスポーツ競技者の発掘とか育成強化に向けて一層取り組んでいただきますように要望させていただきたいと思います。

 次に、福祉のまちづくり推進事業についてであります。

 今、県では、県民や関係機関・団体等と連携し、福祉のまちづくりを計画的、総合的に推進するため、昨年度から長野県福祉のまちづくり会議を設置し、誰もが利用しやすい施設の整備促進や、パーキングパーミット制度の導入などを含めた長野県福祉のまちづくり条例の改正、そして福祉のまちづくりに関する総合的な施策の推進について検討されておられます。

 私は、昨年の11月定例議会において、福祉のまちづくり条例の改正に関連し、聴覚障害者の方々の御要望を中心に質問をいたしました。それらへの答弁では、福祉のまちづくり会議を設置し既に2回の会議を開催し、条例改正の作業を進めている、当初は年度内の改正を目指していたところだが、これまでの検討過程において、当初予定していたバリアフリー法との整合性を図るだけではなく、これを機に県としてより幅広い観点から検討する必要があるのではないかという意見があり、今後さらに時間をとって議論を深めている、来年度のできれば早いうちに改正の案まで持っていければというふうに思っているなどとお答えをいただきました。

 また、その後の福祉のまちづくり会議における検討状況について県のホームページを拝見したところ、第3回が昨年の1219日、第4回が本年3月26日に開催され、それぞれ議事録も掲載されておりました。とりわけ第4回の議事録には、主な資料として、長野県福祉のまちづくり会議におけるこれまでの議論等の整理、長野県福祉のまちづくり条例の改正骨子案について、福祉のまちづくりの推進に関する方策についてなどを用意する中で議論が展開され、「第5回会議につきましては、新年度の5月から6月ごろを予定しております。その際には、本日、委員の皆様方からいただきましたご意見をもとに、条例改正素案や福祉のまちづくり推進に関する方策案等につきまして、さらに具体的なものをお示ししながら、ご審議をいただければと考えております。」とまとめられておりました。

 そのような中で、9月も下旬を迎えているにもかかわらず5回目の福祉のまちづくり会議がいまだに開催もされず、方向性が見えていない状況にあると思うのです。

 そこで、お伺いいたします。

 福祉のまちづくり会議における検討状況と会議の開催がおくれている理由、加えて、現状における課題にはどのようなものがあるのでしょうか。

 また、県民へのパブリックコメントや条例改正の時期をいつごろと想定しておられますか。

 いずれも健康福祉部長にお伺いいたします。

 

◆健康福祉部長(眞鍋馨)

 福祉のまちづくり会議の検討状況、そして課題等についてお尋ねがございました。

 初めに、検討状況でございますけれども、昨年度、4回の会議を開催いたしまして条例改正及び福祉のまちづくりの推進について検討を行い、基本的な考え方を取りまとめました。この考えをもとに、全ての人々が気持ちよく外出や社会参加ができる居心地のよい町づくりを目標といたしまして、ユニバーサルデザインの理念を基本といたしました条例改正や推進施策を検討しているところでございます。

 第5回の会議開催が当初予定よりおくれているという理由でございますけれども、主に現在次の事項に時間を要してございます。多くの方々が訪れる地域を実地に訪問いたしまして現場の声を聞いた上で施策の有効性の検証をしたい、それから、高齢者や障害者が利用する機会の多い公共的な施設について、規制の対象とする施設の規模ですとか、あるいは設置を義務づける特定の設備、例えば介護用の多目的シートのほかにどういうものが適切なのかどうかの検討、主に技術的なものでございますけれども、それから、公共的な施設の整備基準といたしまして、新たに追加する項目、例えば案内標示の表示方法の統一化、こういう技術的な検討などでございます。これに当初の思っていたよりも時間がかかっているというところでございました。

 次に、現状における課題でございますけれども、今申し上げたそれぞれの検討、これに加えまして、県民や事業者の皆様の理解を得ながら協働して福祉のまちづくりに取り組む方策の検討などが今後の課題というふうに認識しておるところでございます。

 次に、パブリックコメント及び条例改正の時期についてのお尋ねでございます。

 現在、これまでの福祉のまちづくり会議における議論や先ほど申し上げた課題等を踏まえまして、庁内で検討を鋭意進めているところでございます。今後、年度内に2回程度福祉のまちづくり会議での検討を行いまして、条例改正案を作成してまいりたいというふうに思っております。

 県民の皆様から広く御意見を頂戴するパブリックコメントは平成26年度春ごろの実施を計画しておりまして、条例案につきましては当初計画からおくれを生じているところでございますが、よりよいものとなりますように、来年度前半の議会提出に向けて丁寧に議論を重ねて取り組んでまいりたいというふうに思っております。

 以上です。

 

◆荒井武志

 お答えをいただきました。

 条例改正の目途が少し先送りされているんではないかという思いをするわけでございますが、いずれにいたしましても、関係団体や県民の声を重視されまして、高齢者や障害者等が利用する機会の多い公共施設、社会福祉施設、あるいは医療施設などに特に配慮いただきながら、どこでも誰でも自由に使いやすい福祉のまちづくりが推進されますように強く期待をさせていただきます。

 次に、障害者優先調達推進法の具体化についてであります。

 障害のある方々が自立した生活を送るためには就労によって経済的な基盤を確立することが重要であることは、論をまたないところであると思います。

 私は、去る8月29日、健康福祉委員会の現地調査に帯同させていただき、社会福祉法人夢工房福祉会が須坂市に設置しておられるワークス未来工房を訪ねる機会をいただきました。

 そこでは、就労継続支援A型、就労移行支援を開設、この3月には就労継続支援B型を開設され、障害をお持ちの50名を超える皆さんが元気に伸び伸びはつらつと働いておられました。仕事の受注もおおむね順調に推移していると伺いましたが、さらに受注量を拡大される中で働く皆さんへの賃金の単価アップを期待しているところであります。

 さて、障害者就労施設等で就労する障害者の経済面の自立をさらに進めるため、国や地方公共団体などの公的機関が物品やサービスを調達する際、障害者就労施設等から優先的、積極的に購入することを推進するため、国等による障害者就労施設等からの物品等の調達の推進等に関する法律、いわゆる障害者優先調達推進法が去る4月1日施行されました。

 内容としては、国、地方公共団体等は、物品等の調達に当たって優先的に障害者就労施設等から物品等を調達するよう努めるとともに、都道府県や市町村の地方公共団体は、毎年度、障害者就労施設等からの物品等の調達方針を作成するとともに、当該年度の終了後、調達の実績を公表することになっております。

 これらを受け、県はこの推進のために検討や調査を行ってきたと伺っております。一つには、行ってきたとされる発注、受注の実態調査、具体的には県機関の発注状況調査及び就労施設等の受注状況調査の結果はどのようなものだったのでしょうか。

 また、庁内連絡会議等で検討してきた県の調達方針の内容はどのようなものでしょうか。

 三つ目に、市町村の取り組み状況はどのようになっておりますか。

 いずれも健康福祉部長にお伺いいたします。

 

◆健康福祉部長(眞鍋馨)

 障害者優先調達推進法に関するお尋ねにつきまして3点いただいてございます。順次お答え申し上げます。

 まず、実態調査の結果でございますけれども、調達方針の基礎資料とするために、まず発注側ということで県機関を対象として障害者就労施設等への発注状況の調査、それから、これは受注側ということでございますけれども、対象となる障害者就労施設等に対しまして物品、サービスの受注可能な品目や業務、数量等に関する実態調査をことしの2月から7月にかけて実施してございます。

 調査結果でございますけれども、県機関の平成23年度の発注実績でございますが、18部局中10の部局で実績がございました。契約件数でございますが、件数で申し上げますと147件、総額で申し上げますと2,190万円という実績でございました。その内容でございますけれども、額の多い順番に三つ申し上げますと、清掃作業、それから情報処理、次に印刷などとなっているところでございます。

 次に、受注側でございますけれども、障害者就労施設等に対する調査では125の事業所から回答がございまして、そこには558品目の物品、サービスについて受注可能との回答がございました。品目の多い順に申し上げますと、加工食品、それから清掃作業、そして三つ目が工芸品というふうになってございます。

 次に、県の調達方針の内容についてお答え申し上げます。

 法律に基づきまして平成25年度の県の調達方針につきましては、庁内連絡会議等の議論を踏まえ、去る9月の13日に策定、公表したところでございます。

 本指針では、平成25年度の調達目標額を平成23年度実績額から約1割増しの2,400万円と設定し、また、中期的な目標といたしまして、5年後の平成29年度には同実績額の倍増に相当する4,500万円を目指すことといたしております。

 こうした目標を達成するために、単なる方針にとどまらず、実効性のあるものとなるようさまざまな県独自の取り組みを位置づけております。具体的には、全ての職場単位で目標額を定めた行動指針を作成していただいたり、施設等が提供する物品、サービス等の積極的な情報提供を行ってまいったり、あるいは受注拡大に取り組む施設に対しては品質、そしてまた技術の向上を支援する、こういうことに取り組むことによりまして障害者の働く場の確保と所得向上を目指してまいりたいというふうに思っております。

 それでは、三つ目、市町村の取り組み状況でございますけれども、これまで、県では、市町村の取り組みを促進するために法律の概要ですとか施設等の取り組みを周知してまいったところでありますけれども、現在、調達方針を策定した市町村は1市町村にとどまっております。

 こうした状況を踏まえまして、10月の上旬には、県機関、そしてまた市町村向けに、法律の趣旨や県の調達方針に関する説明会を県下11カ所で開催いたしまして市町村の方針策定を促し、取り組みを全県に広げてまいる所存でございます。

 また、月1回配信しておりますメールマガジンである「障害者優先調達ニュース」や県のホームページでも、地域別、品目別に検索できる物品、サービスの情報の充実など、さらなる取り組みを展開してまいりたいというふうに思っております。

 以上でございます。

 

◆荒井武志

 お答えをいただきました。

 市町村への波及といいますか、まだ余り徹底がされてないというようなことで10月には説明会が開催されると。ぜひ、市町村の方にも出てきていただいて、この趣旨が徹底されるようにお願いをしたいと思います。

 働く障害のある方々の多様な就労機会の確保と自立を促進するために物品等の調達度合いが一層高まりますよう要請をいたしまして、質問を終わります。

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